魔物の強烈な攻撃が
盾に直撃したにもかかわらず、盾はびくともしなかったばかりか、ミブルの腕にも大した衝撃が伝わってこなかった。まるで、盾そのものが彼を守るように力を発しているかのようだったのだ。ミブルは冷や汗をかきながらも、さらにその盾で魔物の攻撃を受け止め、仲間に隙を作った。
「やっぱりただの盾じゃなかったな」と、フェルディナンドが冷静に観察しながら、剣を抜いて魔物に立ち向かった。ルカンも素早く魔法を唱え、魔物に一撃を加える。
三人の連携でついに魔物を討ち取ったとき、ミブルはへたり込み、汗を拭いながら盾を見つめた。「おいおい、あんたの目利きはやっぱり本物だったってことかよ。こんなに頼りになる盾だとは…」
フェルディナンドは少し笑って、「俺の勘が当たってよかった。古い物ほど、その真価は目に見えないところにあるものだ」と満足げに呟いた。
ルカンも微笑みながら、「これからはその盾、手放せなくなりそうね」と言い、ミブルを励ました。
ミブルは立ち上がり、改めてフェルディナンドに感謝の意を込めた目を向けた。「これからも、その目利きの力、俺たちを助けてくれよな」
フェルディナンドは軽く頷き、「もちろんさ。お前たちを守るためなら、どんな小さな物にも意味を見出してみせる」と応じた。