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トパーズ
零が旅の途中で手に入れたトパーズは、どんなに暗い場所でも輝きを失わないという特別な石だった。彼は喜んでそのトパーズを夜の灯り代わりに使っていたが、ある夜、トパーズの光が徐々に強くなり、寝るどころではなくなった。
「これ、明るすぎるだろ!」と零が叫ぶと、トパーズはさらに輝きを増し、部屋全体がまるで昼間のように明るくなった。麻美は「その石、便利そうだけど、夜は使えないわね」と呆れ顔で笑った。
結局、零はそのトパーズを昼間にしか使わないことに決めたが、村人たちには「夜でも昼間みたいに過ごせる石を持ってる」と噂され、一時的に注目を集めることになった。