サファイア
零が手に入れたサファイアは、美しい青い輝きを放っていたが、何かおかしいことに気づいた。それは、時折「フフフ」と不気味な笑い声を発するのだ。最初は麻美や守田が冗談で笑っているのかと思ったが、彼らも「その石、勝手に笑うの?」と驚いていた。
「笑うサファイア」という伝説を知った零は、その石が持つ者に幸運をもたらすと言われていることを知るが、その笑い声が徐々に気になり始めた。夜中でも「フフフ」と微かな笑い声が聞こえ、零はついに我慢できなくなり、サファイアを布で包んでしまった。
「笑い声が止まった!」と喜んだが、次の瞬間、布の中から「フフフ…」という声が漏れてきて、結局そのまま笑い声と共に旅を続けることに。
10. 突然消えるエメラルド
零が大切にしていたエメラルド。それは、時折「持ち主を試す」という性質を持つことで知られていた。ある日、エメラルドが突然消えてしまい、零は「俺の宝石が消えた!」と慌てて探し始めた。どこを探しても見つからず、麻美や守田も一緒になって探したが、全く手がかりがなかった。
しかし、その夜、零の枕の下からエメラルドが突然現れた。「なんだ、ここにあったのか」と安心する零。しかし、次の日になるとまたエメラルドが消え、今度は靴の中から見つかった。
「こいつ、どこにでも隠れるんじゃないか?」と半ば諦めかけた零だが、最終的にエメラルドは彼の旅の中で何度も姿を消し、見つけるたびに「持ち主を試している」と感じさせる石だった。