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ある日、零たちは異世界の村で祭りに出くわした。その祭りでは、村人が特定の踊りを踊り、勝者には特別な魔石が与えられるというものだった。
「どうする?参加するか?」守田が提案すると、零は「祭りだし、せっかくだからな。」と気軽に参加することにした。しかし、その踊りは想像以上に複雑で、ステップを間違えると奇妙な効果が現れるというルールがあった。
零が軽快に踊り始めたものの、ステップを一度間違えた瞬間、彼の足元から突然花が咲き出した。
「おいおい、なんだこれ!」零は驚いて足を止めたが、止まった瞬間、花はさらに大きくなり、彼の足をすっかり覆ってしまった。
「…これが異世界の踊りのルールか。」麻美はクスクスと笑い、守田も「まあ、魔石は手に入らなかったけど、花畑を作ったんだからいいじゃないか。」と冗談を言った。