■135 ダークエルフ
戦闘が始まった。
森の中に響く叫び声と、魔法の閃光が交錯する中、麻美、零、守田の三人は、それぞれの力を最大限に発揮してダークエルフに立ち向かっていた。彼らの心には、仲間を守り抜くという強い決意が宿っている。
「風よ、我が意志を汲み取り、敵を包み込め！」麻美が力強く詠唱すると、彼女の周囲に風が渦巻き始めた。その風は、まるで生きているかのようにダークエルフに向かって進んでいく。風の力が集まり、彼女の意志がそのまま具現化される。
ダークエルフはそれを察知し、冷静な眼差しを向けてきた。「ふん、そんな小細工で我々を止められると思っているのか？」彼の手からは黒い魔力が湧き上がり、強力な魔法を放とうとしている。
その瞬間、零は前に出て、心を集中させた。「炎よ、我が意識の中で燃え上がり、敵を殲滅せよ…ファイヤーボルト！」彼の声が響くと、手のひらから炎がほとばしり、ダークエルフに向かって飛び出した。炎が彼の周囲を包み込み、敵の魔法を遮る。
「今よ！」麻美が叫ぶ。守田は彼女の言葉を受け取り、すぐに前に出て行く。「拳に宿り、敵を砕け！パワーストライク！」強化されたその力で、守田はダークエルフに向かって猛突進する。彼の拳は輝き、ダークエルフに直撃する瞬間を狙っていた。
だが、ダークエルフも簡単には負けない。彼は素早く身をかわし、攻撃をかわしたかと思うと、手を伸ばし魔法を放った。「愚かな人間たちが！」その声は冷酷であり、闇の力が周囲に満ち溢れる。
「気を付けて！」麻美が警告し、彼女の風の力が守田を包み込む。守田はその風を感じ取り、危機を察知する。彼の体が強化され、ダークエルフの攻撃を直前で回避することができた。
「これ以上、好きにはさせない！」零が言った。その瞬間、彼はもう一度炎の魔法を放ち、ダークエルフを包み込む火の渦を作り出す。炎は彼の周りを燃え盛り、敵に圧力をかける。
しかし、ダークエルフは冷静に構えていた。「無駄だ！お前たちの力は通用しない！」彼の指先から、漆黒の魔力が放たれる。森の中に響くその声は、恐怖と威圧感を与え、三人の心に一瞬の不安をもたらす。
だが、麻美は負けじと声を張り上げた。「私たちは決して諦めない！仲間を守るために、最後まで戦う！」その意志は強く、彼女の周囲の風がその言葉に反応するかのように渦を巻き始めた。
「そうだ、俺たちが負けるわけにはいかない！」守田も声を合わせ、全力を込めて前進した。彼の目には強い決意が宿り、仲間たちのために戦う覚悟がある。
戦いが激化する中、三人の心は一つになり、絆が深まっていくのを感じていた。彼らは決して孤独ではない。互いに支え合い、信じ合うことで、無敵の力を発揮することができるのだ。
「行くぞ、全力で！」零が叫ぶと、麻美と守田も一斉に攻撃を繰り出す。ダークエルフは彼らの連携を受け止めるために必死になり、その瞬間、彼らの絆が一つの光となって、ダークエルフに突き刺さる。
強大な敵との戦いの中で、三人の心が高鳴り、仲間たちの絆が試される。
果たして、この試練を乗り越えられるのか…
