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■124

「終わらせるぞ!」零が叫び、力強く構える。彼の手には雷の力が宿り、周囲の空気が緊張感を帯びていく。


麻美は風の力を呼び寄せ、周囲の空気を感じながら言った。「私も行くわ!みんな、一緒に!」


守田は仲間たちを見つめ、心の中に燃える意志を宿した。「このキメラを倒して、村を救うんだ!」


目の前に立ちはだかるキメラは、獣の体と人間の顔を持つ異形の姿で、怒りをあらわにしながら彼らに突進してきた。その動きは素早く、捕まえることが難しい。


「来い!」零が叫び、雷の力を集中させる。「雷よ、貫け!」


彼の声と共に、強烈な雷の光がキメラに向かって放たれた。キメラは驚き、一瞬動きを止めるが、すぐに立ち直り、零に向かって襲いかかる。麻美はその隙を見逃さず、力強く風の力を集めて叫んだ。「風よ、私を守れ!」


風が彼女の周囲に渦を巻き、キメラの攻撃を少しでも緩めようとする。しかし、キメラの力は依然として強大で、麻美の風をものともせず突進してくる。守田はその瞬間を逃さず、心の奥底から力を振り絞った。


「空間よ、私の意志を受け入れろ!」彼は大声で叫び、その力を解放する。周囲の空気が震え、光が彼の手から放たれる。キメラの動きが一瞬鈍り、麻美と零はその隙を見逃さず、一緒に攻撃を仕掛ける。


「今だ、麻美!」零が叫ぶ。麻美はその声に応え、風の力をさらに高め、キメラに向かって突進する。「風よ、力を与え、敵を撃ち抜け!」


彼女の力がキメラに直撃し、キメラは一瞬驚き、そして力なく崩れ落ちた。「やった!これで終わりだ!」守田が興奮した声で叫ぶ。


だが、その時、キメラが再び立ち上がり、最後の反撃に出た。「うおおお!」と咆哮しながら、力強く爪を振り下ろす。


「麻美、避けろ!」零が叫び、麻美はその声に反応して必死に身をかわす。守田も全力で空間魔法を操り、キメラを封じ込めようとする。


「この一撃で終わらせる!」守田は叫び、全ての力を込めた。「さあ、行け!」


その瞬間、三人の力が一つになり、強烈な光がキメラを包み込む。キメラはその力に耐え切れず、ついに地面に崩れ落ちた。周囲が静まり返り、戦いの終息を感じる。


「やった…勝った…」麻美が息を切らしながら言った。彼女の心には、仲間との絆が深まったことへの喜びがあふれていた。


「でも、油断するなよ。周囲にはまだ他の魔物がいるかもしれない。」守田が警戒しながら言った。その言葉には、戦いの疲労が残っているものの、仲間を守る意志が宿っていた。


零は倒れたキメラを見つめ、ふと目を輝かせた。「これ、素材にできるかもしれない…!」


「そうだ、確かに役立つかも!」守田は反応し、キメラの体を観察する。「でも、まずは気をつけて。」


麻美も頷きながら、周囲の警戒を続けた。守田は、収納魔法の力を意識し、手をかざす。「収納よ、我が意に従え!」


その瞬間、キメラの体が光に包まれ、次第に小さくなっていく。キメラの素材が彼の魔法によって収納され、彼の手の中に収まる。彼はその力を使いこなし、仲間たちと共にこの戦いを乗り越えたことに心を弾ませた。


「これで村人たちのためにも役立つはずだ!」守田が言い、零と麻美もその思いに共鳴した

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