■112
町の穏やかな午後、零、麻美、守田の三人は宿屋のテラスでくつろいでいた。爽やかな風が吹き抜け、色とりどりの花々が咲き誇る中、彼らは影の使者との戦いの余韻を感じながら、少しの間の平穏を楽しんでいた。
その時、麻美の心に響く声があった。「アリスだよ~!実は四天王の最後の存在の気配が消えちゃったみたいなの。調査を進めるから、しばらくこの町にいてくれない?」
麻美は目を輝かせて言った。「本当に?それなら私たち、何をすればいいの?」
「そうそう、周囲の弱い魔物を討伐して経験値を稼いでほしいな~。力を蓄えて、次の戦いに備えよう!」女神の声は明るく、少し軽やかだった。
零は真剣な表情で頷き、「わかりました。私たちは町に留まり、できる限りの準備をします。」
麻美も嬉しそうに続けた。「任せて!私たち、全力でやるから!」
「その意気だよ!今なら周囲に弱い魔物がたくさんいるはずだから、みんなで力を合わせてやっちゃおう!」アリスが楽しそうに言った。
「じゃあ、まずは魔物の巣を探しに行こう!」零が提案すると、三人は立ち上がり、宿屋を後にした。彼らの背中には、次なる冒険への期待が込められている。
周囲の森へ向かう道中、彼らは意気揚々と話を交わしながら進んでいく。草木の間を抜け、耳に心地よい鳥のさえずりが響く。まるで自然が彼らを応援しているかのようだった。
「この町は素敵な場所だね。みんなが明るくて、安心感がある。」麻美が言うと、守田も同意した。「確かに。ここで過ごす時間は、心を豊かにしてくれる。」
零はその言葉に微笑み、「でも、私たちの任務はまだ終わっていない。四天王の影が完全に消えるまで、気を抜かないようにしよう。」と続けた。
周囲の小道を進む中で、彼らは弱い魔物の気配を感じ取った。少しずつ緊張感が高まり、心が引き締まる。「よし、準備はいいか?」零が声をかけると、二人はしっかりと頷いた。
「行こう、みんなで力を合わせて!」麻美の声が響き渡り、彼らは決意を新たにして魔物に立ち向かう。彼らの心には、仲間への信頼と女神からの期待がしっかりと根付いていた。