献身的に愛を求める主人公（2ｗ3）
【タイプ2ｗ3：もてなす人（The Host）】の物語
今回はタイプ2w3（もてなす人）が主人公の物語について。
タイプ2ｗ3は「お世話好き（タイプ2）」で「目立ちたがり屋（タイプ3）」な性格。
同じお世話好きなタイプ2ｗ1（尽くす人：ケンシロウ・花・キルヒアイスなど）が内向的で地味な性格なのに対して、2ｗ3は外向的で派手に他人のお世話（ありがた迷惑）をしようとします。その為、物語をかき回すキャラクターとして実に重宝される存在。
以下に思いつくままに2ｗ3のキャラクターを上げてみました。
八九寺 真宵（物語シリーズ）
梓川 花楓（青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない）
藤原 千花（かぐや様は告らせたい）
宇崎 花（宇崎ちゃんは遊びたい!）
長瀞 早瀬（イジらないで、長瀞さん）
りな（ケムリクサ）
榎本 貴音/エネ（メカクシティアクターズ）
ナナチ（メイドインアビス）
相座 凪（四月は君の嘘）
アルパカ・スリ（けものフレンズ）
凍空 こなゆき（刀語）
雛鶴 あい（りゅうおうのおしごと！）
カルシファー（ハウルの動く城）
殺せんせー（暗殺教室）
立花 夕月（大正オトメ御伽話）
どのキャラクターもお世話好きで停滞した物語を動かすパワーに満ち溢れたキャラばかり。
【タイプ2ｗ3：もてなす人（The Host）】性格特徴
タイプ2w3（もてなす人）は献身的に人の役に立ち（タイプ2）、それに加えて「名誉・目標の達成・ステイタス」を求める（タイプ3）性格。
2ｗ1よりも外向的。個人的つながりをつくり、ほかの人たちをよい気持ちにさせることで愛を求める。
【タイプ2ｗ3：もてなす人（The Host）】の物語
心からの満足になる「もてなし」をし、満足させるために自他を大人として扱う。しかし堅苦しい方法で息を詰まらせることもあり、その払拭には裏人格7ｗ6が必要になる。
【ストーリーライン（世界観）】
2ｗ3：周りの関係を良くするために「心を込めた大人のもてなし」をしてきた主人公が、「知的な子供のエンタメ」を提供する事で関係を深めようとする。
例：梓川 花楓（青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない）
兄（咲太）との関係を良くするために「心を込めた大人のもてなし」をしてきた主人公が壁にあたり「知的な子供のエンタメ」を提供する事で関係を深めようとするお話。
物語前半でかえでは「心を込めた大人の対応」を心がけています。
かえで：「お兄ちゃんはずっと後悔しています 花楓さんが虐められて辛い時に 助けてあげられなかった事を後悔しています
かえでには分かります もしこのままかえでがいなくなったら きっとお兄ちゃんはまた何もできなかったと後悔すると思います
だからかえでは目標を作る事にしました」
（「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」より）
しかし、よそよそしい「大人の対応」では兄との心の壁を突き破る事が出来ません。かえでは「知的な子供のエンタメを提供する事」によって兄との心の距離を縮めようとします。
咲太：「ひゃっほー！」
かえで：「お兄ちゃん！！ どうしましたぁ？」
咲太：「こらぁ 覗くんじゃない」
かえで：「お兄ちゃんの”ひゃっほー”をかえでにも分けて下さい！」
（「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」より）
かえでの性格は物語前半の「大人の対応（表の性格・2ｗ3）」とは打って変わって、物語後半では「子供のエンタメを提供する対応（裏の性格・7ｗ6）」に変化する様子が見て取れます。
【登場人物】
〇主人公：2ｗ3（もてなす人）
（お世話好きで目立ちたがり屋）
〇裏の主人公：7ｗ6（エンターテイナー）
（明るく人生を楽しみたく、加えて協調性を保つために他人を喜ばせたい）
〇主人公を導く者：タイプ4（個性的な人）（ウィングは5でも7でも有）
（繊細できまぐれな芸術家気質）
〇ヒロイン：タイプ8（挑戦する人）（ウィングは8でも1でも有）
※ヒロイン枠には「宿敵」が配置される場合もあります。
（パワフルで決断力があるリーダータイプ）
具体的な物語としては以下のものが挙げられます。
「青春ブタ野郎シリーズ」
主人公（2ｗ3）：梓川 花楓
裏の主人公（7ｗ6・アンチテーゼ）：梓川 かえで
主人公を導く者（タイプ4）：広川 卯月
ヒロイン（タイプ8）：豊浜 のどか
「すずめの戸締まり」
主人公（2ｗ3）：岩戸 鈴芽
裏の主人公（7ｗ6・アンチテーゼ）：ダイジン
主人公を導く者（タイプ4）：宗像 草太
ヒロイン（タイプ8）：岩戸 環
「メイドインアビス」
主人公（2ｗ3）：ナナチ
裏の主人公（7ｗ6・アンチテーゼ）：レグ
主人公を導く者（タイプ4）：メイニャ
ヒロイン（タイプ8）：ミーティア
「物語シリーズ」
主人公（2ｗ3）：八九寺 真宵
裏の主人公（7ｗ6・アンチテーゼ）：神原 駿河
主人公を導く者（タイプ4）：千石 撫子
ヒロイン（タイプ8）：阿良々木 火憐？
「イジらないで、長瀞さん」
主人公（2ｗ3）：長瀞 早瀬
裏の主人公（7ｗ6・アンチテーゼ）：ヨッシー
主人公を導く者（タイプ4）：八王子 直人
ヒロイン（タイプ8）：蒲生 まき
などなど。
※注：ここで言うヒロインとは女性とは限りません。物語によっては人間でない場合もあります。「主人公が最終的に救い出す存在」それがヒロインなのです。
※ヒロイン枠には宿敵が配置されるパターンもあります。
これらのお話は「キャラクター」と「ストーリー」が同じ構成の作品となっています。
改めて2ｗ3キャラクターが主人公のお話を捜してみるとなかなか見つかりませんでした。やはりタイプ2はメイン主人公の引き立て役が多く、自らが主人公のお話は少ないのでしょうね。
