眷属、ゲットだぜ!
とりあえずマリーシアが私の身に起こったことを一つ一つ説明してくれた。それでわかったことは3つ
・私はちゃんと(と言っていいのかわからないが)死んだこと
・マリーシアが昔私にかけた魔法により吸血鬼となったこと
・魔物になった今でも聖属性の魔法が使えること
最後のはマリーシアも想定外だったらしく、私が闇属性だけでなく聖属性の魔力を持っているのをみてとても驚いたそう。
二つ目のなぜ私に魔法をかけたのかについては「いつか教えるね」と言って教えてくれなかった。
吸血鬼になったというのは本当らしい。『鑑定』の魔法で見たら本当にそうなっていたからだ。
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名前:フィーネ・アルト・ルナメリア→フィーネ LV86→1
種族:人間→上級吸血鬼
職業:聖女→ ──
《ステータス》
HP:361→88
MP:752→128
STR:96→32
INT:234→38
VIT:107→27
MND:168→28
DEX:69→19
AGI:88→21
RUK:300→12
《スキル》
『基礎魔法』『聖属性魔法』『祈祷』『闇属性魔法★』『操血魔法★』『吸血★』『眷属化★』『血の契り★』『暗視★』『日光耐性−1★』
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「とりあえず、吸血鬼の力になれるために外で手頃な魔物三体くらい眷属にして来てもらってもいい?」
「はい、わかりました」
「期限は日の出まで、目標は眷属三体とレベルアップ。それじゃあ、いってらっしゃい」
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さてと、まずは魔物を探さなくては。…お、いたいた。
普通のコウモリより一回り大きい体に、その三倍はあるであろう大きな翼と鋭い牙。少し濁った紫紺の瞳。大蝙蝠だ。
今回の目的は吸血鬼の力になれること。だから種族スキルメインで戦わないとね。ちなみに種族スキルっていうのは鑑定で見た時に★マークがついているもの、つまり先天的なものだ。ついていないものは後天的なもので、努力によって手に入れたものだ、まあそれは置いといて。
「キュー!」
向かってきた大蝙蝠を避ける。そこにすかさず生前よりも長く伸びた爪を突き刺し小さく唱えた。
「『弱化』『吸血』『眷属化』」
『弱化』は闇属性の初級魔法でその名の通り相手を弱体化させる技だ。次に吸血。噛み付かなければいけたいのかとも思ったが、どうやら爪でもいいそう。ただ『眷属化』の成功確率は下がってしまうとか。『眷属化』は吸血した相手を眷属にできるスキルだそうだ。
「キュー!キュー!キュ…キュ…」
段々と鳴き声が弱くなっていく。それと同時に紫だった瞳も赤へと変わっていく。
「キュイー♪」
完全に瞳が赤くなったところで様子も変わり、擦り寄ってきた。念のため鑑定してみる。
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名前:── LV3
種族:下級吸血鬼
《ステータス》
HP:31
MP:59
STR:14
INT:6
VIT:8
MND:9
DEX:10
AGI: 12
RUK:9
《スキル》
『吸血★』『飛翔★』『血の契り★』『眷属:フィーネ』
《状態》
『淀(中傷)』
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んー?