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こい願わくは  作者: 現実逃避マスター
6/6

4.〜ポエムのタイトル迷走しがちな件について〜

に、二ヶ月…間が空いちゃった…(震え声)


またね、うん、またぼちぼちと間隔短めで更新させて頂きまぁ"ぁ"ぁ"((ry




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 







「成る程…気になるのでしたら、今ここで音読でもしましょうか……そうですね、この『まるで彼は夏のクーラー』辺りはどうでしょう……?」




「よォォォっしそれを宣戦布告と見做したわぁ"ぁ"ぁ"……お望み通り、そのケンカ言い値で買ってやらァ!!」









 シックで落ち着いた雰囲気の教室にそぐわない発言をしているとは思うけれども、それはそれ。






 (……いやぁ、だって…ねぇ?わざわざ人前で、しかも教室で、幼馴染みのポエムを音読〜ってどうよって話じゃない?)




 多分ね、音読されて喜ぶ人はあまりいないと思うの。ていうか私は絶ッ対の絶対に嫌ッ。

 黙読ならまだしも、声に出すのはどうなんですかってなりません?ならない?そっかぁ……まぁ、まぁまぁ私は恥ずかしいので嫌ですね!




 ……うーん!だからね、そのね、左手にあるポエム集を机の上にでも置いておこうね?


 間違っても表紙をめくってページを開くとかはしたりしないでね?やめようね??








「そうですか…少し残念ですね。『クーラー』に続いて傑作と名高い『太陽の君』についても、色々と訊きたいことがあったのですが……。」




「んなッ!?そ、それはまだ書いてる最中で完成していないものよ!?」





 (というかよく通る声でタイトル名言うのやめようね?よく通るからね、更には響き渡るからね!)



 てかちゃっかり何気にタイトル覚えてるのかぁ…まだポエム集開いてないのに、スラスラと言うし……覚えてるのかぁ……

 まああの奏斗だもんね、記憶力えげつないもんね……だけども……うわぁ……

 恥ずかしい以外の何者でもないなァ!!




「……あぁ、失礼しました。()()()()()()()()()のでしたね……楽しみにしていますよ、皆さん。」





(なんで、どうして『太陽の君』の進捗状況までも知っているの……!?)




 休日とか時間がある時は『太陽の君』の執筆に取り掛かっているのだけども、ノートの中を見られないように細心の注意を払っていたはず。


 気配が近付いたらすぐにノートを閉じてカモフラージュしていたのよ…?それはもう目にも留まらぬ速さで隠して、誤魔化していたのよ…!?





 (ーーはっ、まさか……奏斗には未来まで見えて……!?)





 それはつまり、未来が見えているとかじゃないと分からないと思うのよね…うん、奏斗なら演算能力とか化け物(褒め言葉)並にあってもおかしくない




 あらまぁ、やだもう遂に人間の域を超えちゃったのね奏斗ォ!?

 神話とかそういう類の存在と化したのねェ!英雄王になるのも時間の問題かしら。全くとんでもない幼馴染みだなぁ!?

 ねぇねぇ、出来たら未来で私と陽はどんな関係になってるのか、こっそり教えて欲しいわぁ〜!





「……ここ数日の間、どの授業を受けていても『……これでもないわね……はぁ……あと一行で、バシッと決まってしっくりくるのに……何も降ってこないわぁぁぁ……!』と他ならぬ美乃梨さんが言っていましたからね。」





 ……全ッ然違った。全くもってそんなことなかったわ。普通に私の自爆でしたわ。




 うん、普通に恥ずかしいなァ!?そうですよね、流石に奏斗でも未来視とかしないだろうし、先にそんな発想に至った私が恥ずかしいってやつよォォォ!!





 ぬぅ"ぅ"ぅ"うぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"ぉ"!!部屋に帰れるなら帰りたいッ!!




 しかし、しかしよ!ここで何も言わずに帰るというのも違うってやつなのよ!

 私の、申し訳程度にあるプライドってやつが『せめて、精一杯の抗議をするのよ!』と主張しているのよ!!

 そんなの…やるっきゃないじゃない!







「だ、だって、だって!あと一行なのにしっくりこなくって、何かムズムズするのよ!奏斗なら分かるんじゃないかしらぁ!この言葉にならないムズムズ感ッ!!」





 ーー……我ながら、[抗議とは]と改めて審議せねばならないレベルの返しだったと、発言してから思ったわ。うん、リンゴ見てバナナとか言ってそうなレベルの返しだったわね、これ。


 実際、奏斗も『……???』みたいな顔してるし、てか何なら

「……え?」って言ってるしィ?




「な、何だよォ、万能人なんでしょ分かれェ"!」



 …返しが残念だったとか、そうは思っても分かれよォとなる私がいるのもまた事実という……ッスーー話なんですよねェ?






「……確かに、思っていることを…そのままの意味で伝えたいのに、その感情に丁度合う言葉が出てこない…ということは、あるのかもしれません…ね……?」



  (ーーおっとそうか奏斗はパーフェクトヒューマンだから分からなかったかぁ"ぁ"ぁ"!!)






 そう、『今までの流れからちゃっかり煽り部門の私が現れてもまぁ不自然ではないし、致し方ない(?)ってことだよねぇーーー!』というね、ことなんですよ!!




 ーーどれだけ謎理論だとしても、そう。人間なので致し方ないのよ、分かるね?




 (誰だよ奏斗が完璧で凄いって言った人はァ!見てくださいなこのォ〜!!)




 (いやぁ、見ましたぁ!?例え神さまだろうが、大ポカやらかす時だってあるんだぞぉ〜!何処かはあちゃーってところがあるもんなんだぞぉぉぉぉぉぉ!って瞬間でしたねぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"〜!!

 ふぅ〜〜〜やってやりましたぜぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"!!さっきのスルーのお礼ですわァァァァァァ!!)









 ーー今思い返しても、この時の私は冷静さを欠いていた。



 内緒のつもりだった自作ポエムが周りに知られている上にクラスで微妙に人気出てたり、その教室で自作ポエムを幼馴染みに音読されかけていたりで、私は冷静さを欠いていた。(……てか、欠かない方がヤバイでしょうよォ!)







「そうですね、やらかす時もありますよね。」





 【ーーーーーこの時点でやめておくべきだったのだ。周りをよく見渡せ…温度が急激に下がって、ガタガタと震えているクラスメイトたちを見よ……既に(※変わらず奏斗の声が聞こえて、姿が見える範囲までだけど)退避を開始していたのだーーーーー】





「まぁパーフェクトヒューマン奏斗だとしても、頭の中が普通に読めちゃうの、流石にヤバイと思うわよォ!そりゃ万能って言われますわぁ!!」




 ーーだがしかし、私は気付かないッ!!



 そりゃねぇ〜?恥ずかしいものがバレたら、冷静になんていられないでしょうよォ!



 (思考等をナチュラルに読んで、しれっとそれに返すの、変態的だと思うんだなぁ私はァ!!)




 ーーので、そのままイキリ続行ッ!




 誰が言ったか[命知らずのチキンレーサー猪の櫻]。かつての自爆を顧みることなく、突き進む大馬鹿野郎。





 イキリまくった、その先に待つのはーーーーーありきたりな展開、【詩集朗読(おんどく)






「『線香花火、パチリと弾けた。』」





 ーーその時、【人類(わたし)】は思い出した





「『流れる雲はまるであの日の』」





  【幼馴染み(ヤツ)】に【支配されて(にぎられて)】いた【恐怖(もの)】を…






「『この気持ちは、形に残らないけれど』」






詩集(ポエム)】の中に【集められた(綴られた)】【黒歴史(じゃくてん)】を……






「ぅえっ、いや、あの、あのぉ!?ちょっとォ!?ねぇ、奏斗ォ?タイトル詠唱するのやめない!?ちょっとォ"!?」




 〈口は災いの元〉とは、まさにこのことなのではと思ったね…うん…




「『いつか花は』」

「奏斗さぁぁぁぁぁん!?奏斗さんんんんんん!?」




 確かにね…自業自得って、よく言うよねぇ…うんうん。自分がされて嫌なこととか、言われて嫌なことは言わないって聞くもんねぇ…。



 …ただやっぱり、教室でってのは……みんながいる空間で音読っていうのは、本当にオーバーキルだと思うんだなァーーー!!冷静になって思い返してみても、これは過剰反撃だと思うんだなァーーーーー!!





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