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196話 拠点の拡張

新章突入です!


 神聖レジニア皇国からの勇者を退けた俺は、自室でこれからの事を考えていた。



 一先ずの難は去ったが……これで勇者の脅威が消えた訳じゃない。

 引き続き勇者対策は必要だ。



 レジニアについても不明な点が多い。

 そちらも色々と調べて行く必要があるだろう。



 ともかく……更なる守りの強化を行わないとな……。



 その為の策の一つに魔王城2の建設がある。



 魔王城2というのは、旧ラデス帝国の皇城跡に建設を予定している俺達の新たな拠点のことだ。



 あの場所にまで俺達の勢力圏を広げることで、南西方面からの侵攻を事前に察知し防ぐことが出来る。



 専守防衛には必要な場所だ。



 勇者騒ぎで建設作業が全然進んでなかったからなあ。

 そろそろ始めないと……って思ってたんだ。



 って……今、ふと思ったんだけど……これって、魔王の支配勢力を広げてる感じになってないか?



「……」



 いやいや、これはあくまで防衛だ。

 俺と配下を守る為に必要なこと。



 侵略じゃない、侵略じゃない。



 そんなふうに結論付けて、やるべき事を進める。



 まずは建設資材の調達。



 資材はこの死霊の森一帯に沢山存在している。

 俺のアイテムボックス内にある素材だけでも城の一つくらいは簡単に作れそうだ。

 なので、その点はクリア。



 後はその資材の運搬だ。



 俺がラデスに赴くのが一番簡単なのだけど、そんな危険なことはしたくないので魔法の扉Ⅱを使って送ることにする。



 先に魔法の扉Ⅱを持たせた瞬足くんをラデスに送り、向こう側に設置したところで、こちらからゴーレム軍団を建設要員として送り込む。



 ゴーレムと俺のアイテムボックスは繋がっている。

 指示さえすれば、後はゴーレム達が全自動で城を建設してくれるはずだ。



 というわけで早速、瞬足くんをラデスに送ることにした。



「なんか何回も往復させて悪いね」

「むむっ……」



 呼び出されて俺の前にやってきた彼は、きっちりと敬礼をしてみせた。



「え? そんなこと朝飯前?」

「むっむっ……」



「ラデスなど庭のようなもんだ?」

「むんっ……」



 彼は頷いた。



 なんだかんだで、言ってることが分かるようになってきた自分がいる。

 温泉饅頭を与えた影響もあるんだろうな。



「それにしても……」



 瞬足くんが被っている仮面に目が行く。



 この前、パカッと真ん中から割れてしまったそれだけど、自分で修理したみたいで一応、形は成していた。



 だけど、割れた面を貼り合わせる為にクヴァールの実の果汁を使ったみたいで、接着面の所々から緑色をした粘液がぬちゃーとはみ出していた。



 もうちょっと、なんとかしてやりたい所だけど……これで本人が気に入っているなら仕方が無い。



「じゃあ、これが持って行って貰いたいものね」



 そう言って、俺は魔法の扉Ⅱを取り出すと彼に手渡す。



 ちなみに魔法の扉Ⅱは説明にあった通り、大きさを自在に変えられる。

 トントロがくぐった時には超大きくなったし。



 なので今は、彼が持ち運び易いように本くらいのサイズにして渡した。



 瞬足くんは受け取ったそれを麻袋に詰めて背負う。



「では、よろしく頼むよ」

「むっ!」



 彼は再び敬礼すると、目にも止まらぬ速さでこの場から消えて行った。



「相変わらず……はえー……」



 というわけで、瞬足くんを送り出した所で次にやるべきことは……。



 レシピの確認だ。



 レジニアの勇者を退けたことで、配下の者達から★が生まれたのだ。



 これまでより大所帯になってきているので結構な★の数になっていた。

 当然、レベルも上がった訳で……。



 ステータスはこんな感じになっていた。




[ステータス]

 レベル:13  ★:2125

 HP:5522/5522

 MP:4383/4383

 攻撃力:856   防御力:802

 素早さ:592   魔力:785

 運:791

 特殊スキル:飢狼罰殺牙(グラトニーハウンド)(Lv.27) 炎獄砲牙(ヘルフレイムカノン)(Lv.36)




 数字は上がっているが、相変わらず見た目はそんなに変わった雰囲気は無い。



 気になるのは新たに増えたレシピの方だ。



 早速、そっちを見ていこう。




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― 新着の感想 ―
[一言] 無意識に支配領域を拡大する魔王であった。
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