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ユンティラ

 ユンティラ(JUNTTILA)


 フィンランドのABSメーカー。プログラマーのアイノ・ユンティラが、会社役員だった夫のラウリ・ユンティラと共に創業。元はフィンランド軍向けのみに開発納品していたが、現在では民間にも販売している。

 二〇八〇年、創業以来ずっとCEOだったラウリが引退すると、長男のアッキ・ユンティラがCEOになった。以降、国外市場への参入度合いが高まっていった。また、二〇八三年に創業者であり、開発部長のアイノ・ユンティラが病没している。

 当時フィンランド軍は、メスナー&リュッカーからABSを手に入れていたが、戦いが激化するとメスナーの生産力が需要を上待ってしまい、満足な数が手に入らなくなっていった。そこに目をつけたアイノ・ユンティラが、夫の援助を受けて創業した。アイノは、ヘルマンストックやトマ・リシェールなどで開発責任者を務めるなどした経験があり、自身も優れたエンジニアであった。

 フィンランド政府の働きがけなどで、メスナー&リュッカーと技術提携を結ぶことに成功すると、国産機を開発し軍に納品した。以降はフィンランド軍はユンティラ製のABSを主に調達している。

 メスナー&リュッカーとは関係が深く、特に規格面での連携が強く、お互いのABSでパーツの互換性があるものが多い。



 Jー01 ワイナミョイネン


 ユンティラの主力ABS。初代は第二世代ABSとして登場、現在は第四世代が最新機となっている。フィンランド初のABS。

 フィンランドの叙事詩「カレワラ」に登場する英雄「ワイナミョイネン」にちなんで名付けらた。

 初代は、ABSの数が足りていないフィンランド軍に納入するために、納期面でかなり無理をした設計をしたせいで、あまり出来はよくない。技術支援を受けていた、メスナー&リュッカーの「AM2」を設計のベースにしている。

 二代目まではメスナーの技術がベースになっていたが、三代目から、完全に独自設計による。

 地道に研究開発を続け、現在ではかなり優秀な機体になった。

 最新は4代目となる「ワイナミョイネン4」で、フィンランド軍の正式採用機である。



 Jー06 イルマリネン


 第二世代ABS。ワイナミョイネンをベースに、さらに新開発技術を投入した。

 フィンランド軍の評価はよかったが、独自色が出過ぎたために、売り込みをかけていた東欧諸国で他社に遅れをとり、販売面では厳しい状態だった。

 また、その後、ワイナミョイネンの新型が登場すると存在感を失い、次第に忘れられていった。

 現在はアップデートが止まっており、事実上の開発中止状態にある。



 Jー10 アイノ


 第三世代ABS。ワイナミョイネンとは別の、新しいプラットフォームを使って開発された。第三世代の初期モデルで、現在では少し設計が古い。まだ時期型が登場していないが、開発中だと公表されている。

 性能より、信頼性に重きをおいた設計がなされており、少数で長期間行動する場面が多い民間での人気が高い。独自色の強かったワイナミョイネンと比べて、グローバルスタンダードを多く取り入れた国外市場向けのモデル。

 現行機としては、まだ第四世代化しておらず、価格がかなり下がっていることから、民間販売において人気が上昇している。

 名前の由来は、創業者のアイノ・ユンティラ。ワイナミョイネンなどの名前が、同社のABSに使われていることから勘違いされるが、「カレワラ」に登場するアイノは由来ではない。

 元は「イルマタル」という名称になることで決定していたが、発表日の前日に創業者であるアイノが病死、急遽、この新型を「アイノ」とすることに決めたという。

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