カガヤ
加賀谷ソフトウェア
日本最大手のABSメーカー。総合メーカーで、ABS以外にも銃器、爆弾なども開発製造している。国内第二位のスルガとはライバル関係にある。
二〇四〇年に加賀谷新一が、パソコン用ゲームソフトの開発会社として創業。その後、会社の規模の拡大とともに、様々なソフトを開発販売している。加賀谷は元スルガのエンジニアで、会社の方針と合わず独立した。
二〇七〇年頃からビットファイターの研究を始め、本格的にワールド関連の事業をスタートさせた。ABS登場後はすぐに自社製品開発を始め、二〇七六年、国産第一号機を完成させた。
JSーM1
カガヤ初のABS。第一世代ABS。抜群の信頼性と動きの俊敏さから最初は高い評価を得たが、かなり高価だった上、次々にアップグレードする外国メーカーの製品には性能面でも劣るようになった。何度かバージョンアップを繰り返したが、販売面は厳しく、すぐに「M2」の開発が始まった。
現在は生産終了。
JSーM2
「M1」の販売不振から開発を急がれた。商品力を高めるために、様々な手を打った甲斐があって、比較的よく売れた。性能面でも他社に劣っておらず、評価は悪くない。
また、大幅なマイナーチェンジを施したすぐ後、自衛隊のオンライン部隊創設に当たって、その正式採用ABSに選ばれたことがきっかけとなり、カガヤに相当な利益をもたらした。
これが、次期型「M3」の開発に貢献することになる。
現在は生産終了。
JSーM3「エトワール」
販売開始から十年近くなる旧式なABS。第二世代ABS。発売が第三世代登場直前のころであり二・五世代とも言われる。それもあって、第三世代に近いくらいの汎用性と拡張性に優れ、未だに多くの人にカスタマイズされて使用されている。
価格も性能から見ると安価で、拡張性の高さからまず本機を購入して、その後、少しづつカスタムしてアップグレードしていく手法が民間でよく行われた。
自衛隊の正式採用機であり、民間においても大変人気がある。
現在でも民間向けのみが生産されている。
この機体より、機体名がつけられている。「エトワール」という名称は、夜空にきらめく星の如く輝ける存在に、という理想から名付けられた。
エトワール(前期型)
JSーM4「エクリプス」
エトワールよりも上位のABSとして開発された。第二世代ABS。機動性の高さが特徴的。エトワール発表の約一年後に発表された。
特殊部隊用向けとされる。自衛隊において、コマンド部隊を創設するに当たって、それに向いたエトワールの改造機を依頼されたことを機会に開発が始まった。
第二世代ではあるものの、第三世代登場間近の頃のモデルであるため、いわゆる二・五世代とも言われる。デザインも第三世代に近い。
基本性能の高さなどから、自衛隊などでも現役で運用されている。
JSーM5「シュトラール」
第三世代ABS。「エトワール」の後継モデルとされる。
著名なプログラマー、エリカ・リーデルが設計しており、外観は従来のカガヤらしいデザインになっているが、プラットフォームは完全に新規のものを新たに開発している。これが、第四世代のM7ナハティガルに受け継がれていく。
基本性能のバランスがよく、扱いやすいとされる。反面、尖った部分がなく地味な印象もある。
カガヤは独自色の強いメーカーだったこともあり、固定ファンも多かった。それもあり、この機体はこれまでの独自性が薄れたことによって、民間では批判もあった。
現在は、自衛隊の主力はナハティガルに移行しているが、まだ多数が運用されている。
名称はドイツ語で「光線」を意味する。
JSーM6「エクリプス2」
M4「エクリプス」の後継モデル。第三世代ABS。エクリプスの名称がついているものの、マイナーチェンジではなく、特徴を受け継いだ後継機種ということになる。
シュトラールより新しい機体だが、プラットフォームはエクリプスの改良である。古い設計をベースにしているということであり、従来的な仕様を好むオペレーターには、ナハティガルより人気がある。
日本のアニメロボット的なスタイルで、一部では、そういう面で人気がある。
JSーM7「ナハティガル」
第四世代ABS。「シュトラール」の後継モデルとされる。
スタンダードな技術や機能を多く取り入れたABSで、これまでの独自色の強かったモデルよりグローバルスタンダードな機体となった。
基本性能が非常に高く優秀だが、高額なABSである。
シュトラールに続いて、エリカ・リーデルが開発主任となっている。しかし、開発途中で彼女は亡くなっており、加賀谷創平(加賀谷新一の次男)が後を引き継いで完成させている。
現在、エクリプス2と共に自衛隊の主力ABSとなっている。




