第三話「火炎と水流」
お久しぶりです。
スマホで書いているとどうも筆(?)が乗らないもので……
ナイトvsワター その一
ランチとモーニンの二人は先へ進む。
それを追おうとする水流使いのワターを阻むナイト。
「邪魔をしないでほしいねぇ。僕はあのランチとかいう奴を追う必要があるんだ」
「ランチ?お前ら、ランチを警戒してるのか。ハッハッハ!そいつは傑作だぜ!」
「君たちは仲間なのだろう?なら仲間の実力や特性は把握済みだと思うがね」
「ああ、ランチは俺達三人の中で最弱さ。能力に遠隔性は無いし、出力も安定しない。」
完全に否定的であるナイトの発言にワターは意を裂く。そして落胆する。
「ならば君は…弱い彼を守るために僕を相手取ったとでもいうのかい?片腹痛いねぇ。この僕を相手にするだなんて」
「うるせえ!」
ナイトは反駁する。
「お前らは一つ、決定的な勘違いをしている。
俺達の目指す世界最強への道は"兄弟喧嘩"だ!俺達三人の兄弟喧嘩の上に成り立っているんだ!お前らが介入できるような低レベルの話じゃねーんだよバーカ!!」
「随分と粋がるじゃないか、君。」
一言、ワターが冷徹に放つ。直後、ワターは掌から止めどなく水を発現させる。
能力発動だ。
「やれ世界最強だなんだと、思い違いをしていないか?君らの上にはより強い人々がごまんといる。そして僕もまた、そのごまんといるうちの一人であることだ。」
ワターが掌に水を球状に溜める。
ナイトが構える。
「思い知れ、この戦いの世界に身を投じた業を!
〈旋水穿〉!」
回転する水の球体が二つ、ナイトに真っ直ぐ向かって行く。
だが、
「二度も言わせるな、バーカ」
ナイトは笑っていた。
「俺はお前より上だ」
刹那、ナイトの眼前で二つの水の流れは断たれ、弾け、瓦解し、霧散した。
「なにッ!?」
「今の攻撃……手応えで確信したぜ、お前は俺より下だ。」
「ふざけるなァ!君が僕より強いだって!?冗談も休み休み言いたまえ!」
「なら、俺を止めてみろ、俺はお前を倒して先へ行く。ハッ、結果は目に見えているがな!!」
ナイトの表情は自信に満ちていた。
実際のところ、先のワターの攻撃を対処するまでナイトの自信と不安は半々であった。
それもその筈である。ナイトは1vs1の喧嘩で負けたことは少なかったが、火の能力に対して水の能力であり、相性が極めて悪かった。負けるかもしれない、という感情の存在を1%程でも肯定せざるを得なかった。
しかし、水の攻撃をナイトは炎を纏った剣で砕いた。
勝ち目は大いにある、その意のもとナイトは能力を発動させ、駆け行く。
反面、ワターの心に少しずつ敗北の予感が現れてきた。しかしワターもワターとて、敗れるわけにはいかない。
(奴は僕の旋水穿を破った……奴の能力は火!水をかければにべもなく消え行く貧弱な火……!それごときが、僕の水を打ち破るなど……)
「認めるか!!」
(僕はもう負けない……ヤツに挑み敗れた日の挫折から私は、エドワード様と共に世界最強の国家を目指すことで明るい道を行くのだ……!)
「挫折を知らない君にその味を教えてやろう!」
ワターは自身の周囲から水を噴出する。噴出した水はそれぞれやがて小さくまとまり、無数の球体を形づくる。
「改めて宣告しよう。僕の水は君の炎より上だ。君のその最強を志す意志も、炎もろとも封殺してくれよう!」
次回バトルスタートです。
善処します