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ダブル・アビリティー  作者: はやぶさ7ごう
第一章 氷の王編
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第一話「奇襲と力」

こんにちは、こんばんは、おはようございます。この作品は、はやぶさ7ごうの作品「ダブル・アビリティー」です。お間違えの無いようご一読ください。

この作品は、全文駄文です。抗体のない方や駄作に興味のない方は、ブラウザバック又は抗体を別途入手した上でご一読ください。

本日はご一読いただき、誠にありがとうございます。

この世界は、戦いで満ちている。

戦う理由は一つ、生まれ持ったこの双能力(ダブル・アビリティ)を以て世界で強者として生きていくためだ。

俺が生まれるずっと前、人間に力がなかった頃は平和だったらしいが、能力が発現すると瞬く間に人々は争い、強さを求めた、その結果が今の戦乱の世だ。

強者として名高い、そうなったとて、最強であるかはわからない。"最強の戦士"は誰なのか?それがわかる者は一人、"最強の戦士"自身だ。

この世界で"最強の戦士"になるという、俺に一つの夢がある。その志を胸に兄弟で旅に出た。








━━━━━━━のだが………








「世界最強、か。俺になれるかなぁ。」


「ハッ、ランチ、お前じゃ無理だな!」


その時間2秒。


「ナイト、俺の夢を2秒で否定しないでくれ」


「だって、俺とモーニンがいる限りお前は最強じゃないだろぉ」


的確な指摘。そう、かなしきかな、俺の兄、ナイトとモーニンは俺より強い。喧嘩で勝った試しがない。

俺が喧嘩で兄に負けた例を教えよう。


一、殴りかかったら燃やされて炎を纏った蹴りを入れられた。(vs ナイト)


一、殴りかかったら重力で地面に押しつけられ、斥力で吹っ飛ばされていた。(vsモーニン)


能力の暴力だ。ここで若干触れたが、長兄、ナイトの能力は[炎を操る/圧縮]だ。炎を操り、それを圧縮してより高威力に仕立てたりする。

次男、モーニンの能力は[重力を操る/斥力を操る]だ。相反する重力と斥力を操る。

そして三男の俺、ランチの能力は[力を吸収する/力を取り戻す]だ。正直名前負けした能力で、疲れて失った筋力を取り戻すなんてできないし、重力は吸収できるが、俺の戦闘経験が浅すぎてモーニンの重力押しつけを消そうとしたときにはもう勝負が決するまでに至っていたりする。要するに、俺は弱い。というか、世界最強への道で最大の壁は兄かもしれないくらいだ。


「まったく……ここは戦いに満ちた世界、いつどんな攻撃を受けるかわからないんだぜ?少しは気を張っt」ズンッッッ


モーニンが俺達を窘めていたその時、俺達の前に筋骨隆々の一人の男が立ち塞がった。


「てめえら、金品を置いて行きな。置いていかなかったら、どうなるかわかるよな?」


男は棒を片手に問い詰める。

だが、旅の始まりで資金をみすみす渡す俺達じゃない。


「今金な」ゴッ「クヒンッ」


ああ……やっぱり殴られた……

ランチの意識は遠のく。


「ランチ!くそっ、てめえ!」


「あんな攻撃避けろよ……」


「おいおい!俺はここにいるぜ~!!」


男は標的をナイトに変える。ランチにかましたスイングをナイトにも振りかざした。ナイトはこれを、背中に背負った剣で防ぐ。

ガキィンと鈍い音が響く。


「ほう、てめえ、剣術使いか。」


「だったらなんだ~?〈炎剣〉!」


ナイトは自分の剣に炎を纏わせ、切りかかる。男はそれをパイプ管で受ける。

周囲に剣撃の音が鳴り響く。しかし、それも時間の問題だった。

ただのパイプ管と剣では耐久性が違う。剣撃を見舞ううちにパイプは切れ、男はほぼ丸腰になった。


(ほう……剣に炎を纏わせて対象を融点に近づけ、切れ味と威力を上げているのか……強いな)

思わず男は後退りする。


「武器がなくなったな!言っておく!俺達はやがて世界最強になるべくして旅に出た!相手が悪かったということで諦めてくれ!」


余裕の表情を浮かべる敵、武器を破壊された、この状況を考えれば男の状況は絶望にも等しい筈だ。しかし、男はナイト以上の余裕さを見せ、立ち上がる。


「武器がなくなった?ハッハッハッ!面白いことを言うなぁ!俺の最大の武器は、」


男は切れて半分以下になったパイプを投げ捨て、駆け出した。


「俺自身の体よォ!」


そう言うと、男の右腕が急激に肥大化した。


(こいつ……膂力強化能力か……!?)


男は構えたままナイトの方向へ突撃し、拳をふるう。

咄嗟にナイトは防御体制をとったが、それは生半可な防御でしのげる攻撃ではなかった。

ナイトは吹っ飛ばされ、後方の岩壁に激突した。


「俺の名はロースト!能力は[膂力強化]だ!あいにくもう一つの能力はわからないがなぁ!次はてめえだ!」


ローストは再度筋肉で肥大化した右腕をモーニンに向けて振りかざした。


「はぁ……だから気をつけろって言ったのに……」


モーニンは一切モーションをとらなかった。

が、光芒一閃、ローストとモーニンの間に紫色の光の壁が顕現し、ローストの拳をいとも容易く受け止めた。


「なっ……バカな!俺の〈160%強化パンチ〉を防いだだと……!?」


「ハッ、ご自慢の拳じゃ俺の〈斥力(リパルジョン)(バリア)〉は破れなかったな。俺からも言っておくが、俺達に立ち止まっている暇はない。吹き飛べ(ブロウ)


「がぁっ!!」


ローストは斥力で吹き飛ばされた。







「いてて……」


ランチの頭から少し血が垂れている。やはりというか、少しフラフラする。


「よう、大丈夫か?」


「ああ。全く、少しは迎撃すればましだったかもしれねえな。」


「のっけから襲撃とかシャレになんねーよ!っくそ、行こうぜ」


ナイトがイラつきながら言い、一行は先へ進もうとした。








━━━━━━━その頃 岩壁の上にて


「ほう……」


「へぇ……こいつは久しぶりに強い能力者に巡り会えたねぇ」


「どうすんだ?取り敢えずぶっ殺すか?」


「お前はバカ野郎だね、殺したら兵力にならないでしょ?ねぇ」


「狙いは捕縛だ。行くぞ。」









小石が動いた。それが切り目だった。

「〈衝撃(インパクト)〉」


 その一声のもと、一行に向かって強烈な衝撃波が襲い掛かった。


「………ッ!?ぐっ!!また攻撃か!〈斥力(リパルジョン)(バリア)〉!」


一瞬発動が遅れ、モーニンはダメージを受ける。明らかに異質な攻撃だ。


「モーニン!」


「よそ見はおすすめしないね。〈水流撃〉」


「ッ!?」


刹那、 ナイトのもとに激流が襲いかかる。


「くそっ」


「あんたの能力は炎、ならこの水で封殺できるねぇ。おまけに威力、スピード共に僕の方が上。さて、おとなしく捕まってもらおうか」


「あいにく俺は捕まるのが嫌いでな。お断りさせてもらうぜ」


「問答無用!」


「モーニン!ナイト!くっ、今行く!」


モーニンもナイトも半ば押され気味だ。それなりの強敵と見えた。

だが、彼らの真打ち、俺達の真の強敵は別にあった。




一声、冷たい声が発せられた。


「〈氷床〉」


男2人の足元に、氷の台が現れた。俺達は訝しんだが、少し身構えただけだ。俺達はその異変に反応してアクションを起こすべきだったと思う。


また一声、冷たい声が発せられた。


「〈氷界〉」


その一声の後、景色が淡い水色に変わった。

俺達の足は氷で固められ、身動きが取れなかった。


「くっ、氷なんか!〈炎拳〉!」


しかし、攻撃虚しく氷は融けない。


「笑止、私の氷が炎なんぞに融かされるほど生易しいはずがあろうか!いや……そんなはずはない。」


「一体、旅に出たばかりの俺達をどうする気だ?」


「私達は今、"戮滅の王"を倒すべく兵力を集めている。貴様らもその足しだ。」


「ふざけんな!俺達は俺達の手で世界最強を目指す!お前らの下僕なんかまっぴら御免だ!」


俺はいきり立って反駁する。ナイトもモーニンも同意見だ。


「そうか……それは残念だ。


氷刃脚(アイススケーター)〉」


男は氷の上を高速で滑り、向かってくる。ナイトは男へ向けて火球を放つが、男はそれらを全て避ける。


「速いっ!くっ、モーニン!押さえつけられるか!?」


「やってる!だが奴の方が速くて重力が間に合わん!」


「重力……モーニン!俺に重力をかけろ!」


「は?なんで…………そういうことか!オーケー!〈重力拘束(グラビティロック)〉!」


ズウウウンッと、俺の体に重力がかかる。気合いを入れないとたちまち骨が折れてしまいそうな加重だ。


「バカめ!攻撃が味方に当たってるぜ!」


……っまあ、端から見ればそうだよなぁ。だが、これは一種の戦法だ。俺の狙いは、()を受けることにある。


「行くぜ!〈"重力"を消す〉!」


一瞬ランチの体が紫に光り、また光は消えた。


「さあて、割れるか?〈取り戻す〉」


今度はランチの右腕がオレンジ色に光り、ランチは地を殴った。

その威力で、ランチの足元の氷が砕けた。


「なにっ!?バカな!エドワード様の氷を砕くだなんて!」

衝撃波の男は眼前で起きた現象に驚いていた。しかし、当の氷の男は別段驚いていないようだった。寧ろ、ほくそ笑んで技を構える。


「ほう……拘束用とはいえ、私の氷を砕くか……面白い!〈氷槍〉!」


氷の男の元から、氷の槍が射出される。これをランチは左へ体勢を崩し、かろうじて避ける。


「危ねえ!だが……攻撃の時に最大の隙が生まれるんだぜ!」


ランチは再度右腕を光らせ、拳を放つ。しかし……


「なにっ!?」


ランチの拳は氷に、正確には男の手に纏われた氷に(・・・・・・・・)防がれた。


「ふっ、言っただろう?貴様が砕いたのは拘束用の脆弱な氷だ!そして……



私は貴様に触れている(・・・・・)


「な……まさか!」


「遅い!〈氷結〉!」



俺は氷漬けにされた。





「ランチ!」


「貴様らもだ!〈氷結〉!」

















「さて、こいつらどうする?ねぇ」


「やっぱりぶっ殺すか」


「いや……此奴らは殺すには惜しい戦力だ。連れていけ。」


「了解だね」「オーケー」









パキリ


(私の氷……手に纏った氷は確かに防御用としての氷だ。それで猶ヒビを入れるとは、特に奴は警戒すべきだ。次歯向かってきた場合は……手加減できんな。)










━━━━━━━3人は氷漬けの状態で城に運ばれた。"氷の王"、エドワード・G・カリキュラムの居城に。


ご一読ありがとうございました。まもなく、第一話終了です。思い残しの無いようご注意ください。

第一話終了後は、第二話投稿となります。第一.五話等々の投稿はございません。ご注意ください。

当作品では、終日感想等可となっております。皆さまのご協力をお願い申し上げます。

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