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サバイバルゲーム  作者: 秋元智也
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生還

暗い闇の中でお互いの無事を確かめると、どうやってここから抜け出そうかと言うことになった。

すると いきなり周りがパッと明るくなって全身にライトが当たっているかのような光に一瞬目が眩み何が起きたか分からなくなった。

拡声器を通したかのような声が辺りに響きわたった。

『おめでとう諸君。今回の予選通過は君達に決定した。と言っても100人のサバイバーの中で生き残ったのだから凄い事だよ。本選には自由参加だ。ここで抜けるも良し、続けるもしかりだ』

目が慣れてくるとそこは円形の闘技場の上だった。

回りにはそれを囲むようにモニターが設置されており、そのモニターの画面越しに金持ちの匂いがプンプンする人間が映っていた。指や首には何カラットかわからないぐらいのデカイダイヤをはめたマダムやら葉巻を優雅に吸っている小肥りの男性達である。

そこで子供姿が一番右側のモニターで映し出されていた。

そこだけ異様に異質だった。まだ小学生位にしかみえない子供の横に白いワンピースを着た少女がチラッと映った。

「あーーーアイツ。おい、出てこいよ。約束は守れよな!」

優は指を指すといきなり怒鳴り付けた。画面に映し出される少年は笑いながらこの場のお開きを促した。彼がこのふざけたゲームの企画者であるらしかった。

順々にモニターは消えていき最後に残った少年はゆっくりと立ち上がるとモニターは消えた。

「おい、逃げるなー」

優が叫んだ反対側から声が聞こえてきた。

「逃げてなどいないよ。」

「うわっ。どっから現れたんだよ!」

驚き、咄嗟に距離を開けて後ずさってしまった。

見た目はどうみても小学生にしか見えないのだが雰囲気がどうしてもそうではないと危険信号を出していた。

「おめでとう。君達はどうするんだい?このまま本選に行くか、それともここでリタイアするか」

「ちょっといいかしら?」

香奈が話に入り込んできた。このままではラチがあかないと思ったからであった。

「どうぞ?」

「生き残ったら元の場所に帰してくれるんじゃなかったの?勝手に拐ってきてそれはないんじゃない?」

「そうでしたね。君達はサエが連れてきたのだったね?出てきなさい」

彼が言うと何もなかった所からいきなり手足が出てきたかと思うと真っ白なワンピースに身を包んだサエと呼ばれる少女が出てきた。教室で真っ赤に染めたドレスを身に纏いクラスメートをごっそりと死のゲームに無理矢理説明もなしに参加させた張本人だった。

いきなり飛びかかると殴ろうと駆け出すが殴る瞬間、いきなり消えて真後ろに回り込んでいた。

全く見えなかった。

誰の目にも瞬間移動したように見えていた。

美弥が突然動くと、飛び蹴りを入れるが、すぐさま消えて後ろに移動した。

着地後くるっと返すとすぐさま殴りかかる。

それも、かわされるがすぐさま体勢を戻すと次の攻撃へと移る。

その動きは高校生とは思えない程だった。

「彼女、なかなかやるもんだね?」

少年は関心したように誉め出した。

一瞬の隙を見逃さず移動した瞬間のサエを捉えると蹴りが決まる。

サエが一瞬の吹き飛ばされたかのように見えたが、壁に当たる直前に霞のように消えてしまった。

「サエは殺せないよ。」

少年が話すよ横に姿を現した。

「全くもって血の気が多いのう。これから帰してやるわ。ただし、本選に誰か一人でも出ること。が条件じゃ。」

いきなりの爆弾発言だった。

「話が違うじゃねーか」

「わしはただ、生き残れたら返してやるとは言ったがこれで終わりとは言ってはおらぬぞ?」

「ふざけるな!こんなことまたやれっていうのかよ」

優以外にも千尋が抗議した。

「いい加減にしてよ。人の命を何だと思っているのよ?」

香奈は許せないと訴えた。

しかし、そんな事を聞くような存在ではなかった。

「うるさいのう?一人でいいと言っておるだろうが?全員と言わないだけでもありがたく思う事じゃな」

「ちょっといいかな?」

少年が口を挟み片手を上げると、サエと呼ばれる少女はそれに従って黙って後ろに下がった。

「君達はこのゲームに生き残ったのだから欲しいものをひとつだけ言ってごらん。まずはそれを叶えてから返事を聞こうか?」

「そんな事決まっている。全員を生き返らせてここから出たい。っに決まってんだろう?」

優は即座に答えるが、それには首を振ると『それは無理な相談だよ。』と言われた。

「言ったじゃないか一人一個であると。生き返らせる対象が多すぎるんだよ責めて一人に絞らないとね」

皆それぞれ考えていると水谷優は決めた。といい、前にでた。

「こういうのはどうだ?俺が次の本選に一人で出る。だからこいつらには二度とこんなことには呼ぶな!今すぐに帰してやってくれ」

「!?」

「何を言ってやがる!自分だけ犠牲になるなんて許さないからな!」

千尋は優の胸ぐらを掴むと思いっきり引き寄せた。

「仕方ないだろう、そうすればお前らは助かるんだ。それなら・・・」

するといきなり美弥が近づいてくると。

ぱーん。

いきなり頬を叩かれた事に呆けているといきなり抱きつかれた。優は頬の痛みと目の前の温もりとで混乱しながらそっと美弥の頬を伝う涙を掬った。

「絶対帰ってくるから」

「行かせない、行かせるくらいなら私も付いて行きます」

香奈は諦らめると手を上げると『仕方ないわね?』と言い出した。

それに便乗しようとした亨の言葉を遮ると先にいいだした。

「荒川くん、待っててくれる?それと、足立くん。足手まといは要らないわ」

「俺も連れていってくれないのか?」

千尋は突然の申し出に戸惑った。

確かに戦力にはならないだろう。

しかし、香奈の側についていてやりたいというのも事実だ。

言われたことも最もだった。

さっきのが予選で次が本選と言うことは、もっと強い相手ばかりの中にいて彼女を守りたい反面足手まといにしかならないことも確かであったからだ。

それを言われると何もない返せない自分に腹がたった。

その横で亨も同じ気持ちでいた。

自分は殆どが安全な上からの長距離でのスナイパーであった為に接近戦闘はしてない。優は接近戦をやっていたが自分は常に安全な場所から敵を狙っていた。そんな自分がちゃんと戦えるかと言うと不安に感じた。さっきの美弥の格闘技もそうだが接近には向いていなかった。

「5人まで選べるのだが3人でいいのかい?」

少年は不思議と感情が変化しないのか終止笑顔のままで聞いてきた。

「いいえ。違うわ、他に奥田澪と内田紗耶香を生き返らせて!」

「一人で二人は生き返らせられないよ」

「じゃー俺の願いもそれでいい」

千尋はそこで話だした。

「そういう事なら構わないよ。サエ、やってくれ」

すると後ろにいたサエが下に手を翳すと、光だして円が浮き上がり中には読めない文字が浮かび上がった。そこからゆっくりと人が出てきたのである。それは奥田澪と内田紗耶香だった。光がきえると、二人は目を覚ました。

「紗耶香ちゃん?」

「あれ?ここはどこ?確か・・・あれ?」

記憶が混乱している紗耶香に澪は抱きついた。

「良かったよーまた会えてよかったー」

大粒の涙を流して喜んだ。しかし、喜ぶのはまだ早いのだがそれは後で教えることにしようと周りは空気を読んで何も言わなかった。

ひとしきり騒いだあと澪は自分も死んだことを思い出した。

それならなぜ自分はここにいるのかと周りを見回してからはっきりと分かった。自分は生き返らせて貰ったのだと。

「頼む。要も生き返らせて貰えないだろうか?」

事情を把握した澪は頭を地面に擦り付けて頼んだ。

何でも言うことを聞くから、、、頼む。っと。

それを聞いて足立亨が俺の願いは・・・。

と言い出すと犬飼要の復活を願い出た。

その代わりに次の本選で美弥と香奈、そして優のサポートをしてくれと交換条件を出した。

澪はすぐさま了承した。

「なんか直ぐに殺されちゃったし、悔しいんだよね~私も乗ったわ」

すると紗耶香もあっさりと承諾した。

無理矢理やらせるより自分から言ってくれた方がやる気が違うというものだった。

要が目を覚ますと澪が駆け寄った。

「あれ?どうしてここに?」

「良かったーーー。ほんとに大丈夫なのか?どこもおかしなところはないか?」

澪の質問責めにおかしくなったのか要は吹き出して笑った。

「こんなに心配されるなんてな。嬉しいよ」

それから真っ赤になる澪を他所に状況を説明した。

「待っていてくれないか?もう要の死ぬところなど見たくはない」

「俺だって。澪がいない世界なんて嫌なんだからな!」

しかし、人数てきにも戦力てきにも要は身を引くしかなかった。

「ずっと待ってるからな。絶対に帰って来いよ」

「もちろん。その時に返事をさせてくれ。」

澪は満面の笑みを要に向けた。

「あとは君達だけだね?何を願う?」

美弥と優へと声がかかる。

「本選の時に無くならない無限の弾薬がほしいわ」

と言い出した。

回りはぎょっとしたが確かに、その通りだと思い返した。

無限にあれば牽制をかねて撃ち続ける事も可能だった。

「いいだろう。君達のチームには無限湧きの弾薬を渡そう。サエ?」

そういうと、5人の腰に軽いポシェットが現れた。そこには大量の弾薬が詰め込まれていた。それなのに重さを全く感じなかった。

「それは異次元に繋がっているのでくらでも取り出せるようになっている。しかし、誰かに取られた場合は空になるようにしておこう。君はどうするのかね?」

「一回だけ生き返る的な道具が欲しい」

「それは死んだ人間を、ということかな?」

「もちろん。こっちは戦闘のプロって訳じゃないんだ!それくらいはいいだろう?」

「確かに。そうだね。君のそこ入れておくよ。」

すると小瓶が中に現れた。

「少し聞きたいんだが、この鞄って異次元になっているってことは物を入れたり出したりも出来るのか?」

水谷優の言葉にハッとした。確かにそんなに便利なら鞄や武器を締まっておけると言うことになる。

「そうだね、君の言うとおりだよ。ただし、余りに入れすぎると段々と重みを感じるようになってしまって本末転倒だと思うがね!多少なら、、、そうだね武器を20個から30個位なら軽く入るだろうね」

にこやかにサラッと凄いことをいい放った。

それから残りの亨、千尋、要を元の場所へと戻すため魔方陣のような模様が浮かび上がり3人を飲み込んでいった。

「絶対に戻ってこいよ」

「言いたいこと一杯あるんだからな!」

「ありがとう。澪のことを頼む」

それぞれが叫ぶと姿が掻き消えた。

「それでは君達には、期待しているよ」

目の前が真っ暗になり、再び明るくなった時には何かの壊れた遺跡の真ん中に立っていた。





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