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サバイバルゲーム  作者: 秋元智也
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交差する運命

バイクが炎上する中で近づいていく中野和彦と岡野達也だが、近づいていくにつれて皮膚の焼ける独特の臭いが鼻を霞める。

「豚とか牛って焼ける旨そうな匂いがするけど、人間ってキツいのな?」

岡野達也の言葉を受けて中野和彦は振り向くが何も言わなかった。

たどり着くとそこには3人の死体が転がっていた。

武器も無造作に放置されていた。

「こいつらもベクトルかぁ、弾だけ貰っとくよ。すまなかった」

遺体に手を合わせる中野和彦に合わせて、岡野達也も手を合わせる。

撃ってきた奴等が悪いんじゃねーか。俺達は身を守っただけだ。

こんなのに手を合わせて毎回謝るのか?めんどくせーな。と、内心では思いながらも中野和彦の機嫌を損ねない程度には合わせておくことにした。

「そう言えば達也、お前健二を囮に使おうとしてなかったか?」

内心、ドキッとしたがそんな事認める訳にはいかなかった。

「そんな事は・・・」

「そうですよ~達也さんは今のうちに俺だけでも逃げろって言ってくれたんすよ。俺、感動っす。」

遮るように捲し立てる小島健二の言葉に中野和彦はホッとした。

「もし、仲間を囮にして敵の注意をそらすようならここでは一緒にやっていけないと思ってな。」

「そんな事、思ってねーよ。俺には健二も和彦も大事な友達だからな。危険になんて晒させねーよ」

お互いが助け合い、信頼できる関係を理想とする中野和彦にとって仲間を置いて逃げようとする小島健二も、仲間を囮にして敵を倒そうとしていた岡野達也も嫌われる存在になりかねなかった。

剥ぎ取れる物を頂いて橋を渡ることにした。

「そう言えばこれ、なんだろうな?」

中野和彦が手に持っているのは医療キットだった。白い手のひらサイズのケースに赤い十字架の模様がかかれている。開いてみても、中には包帯が丸まって入っていた。

そのまま閉めると岡野達也に投げて渡した。

「銃の世界に包帯って役にたつのか?まぁ、いいや。鞄に入れとくぞ?それにこんなものも拝借してきたぞ」

岡野達也が取り出したのは手榴弾と煙幕弾だった。

「それ、貰ってもいいですかね?」

小島健二は身を乗り出してきた。

「あぁ、気を付けて使えよ」

岡野達也は手渡した。銃をうまく使えなくても手榴弾位なら使えるだろう?との判断だった。

「煙幕弾を貰ってもいいか?」

中野和彦が受けとるのは意外であった。てっきり、そんなものは要らないと言われるもんだと思っていた。

「ほらよっ。」

「サンキュー。煙幕弾は使い勝手がいいんだよ」

「こんな一本道の橋の上で襲われたら終わるな、俺達」

冗談で言った台詞だったが確かにその通りなのだ。

「確かにな、早く渡って身を隠せる所に行こうぜ」

中野和彦に促されて早足に急いだ。

ふと、腕のカウントを見ると63人になっていた。

「クラスメートは何人が残ってるんだろうな?」

ふと、漏らした言葉に中野和彦が反応した。

「皆を探して合流しようぜ。まさか俺たちを殺そうとは思わねーだろ?協力し会えれば格段に安全になるしな」

岡野達也にとって大事なのは自分の安全なのである。出来ることなら人数を増やしたくはない。

そうなれば、否応なしに自分は避難組ではなく、戦闘に駆り出されるだろうことが目に見えているからだった。

「そ、そうだな」

賛同だけはしておくが、誰とも会わないことを祈っていた。

「そう言えば、さっき言ってたサバイバル研究会のとんでもなく強い奴って誰なんだよ?」

「そうですよ、もし、それがクラスメートなら一緒に行動してもらった方がいいじゃないですか?」

岡野達也の質問に小島健二も賛同した。

「あぁ、部長だよ。異例の出世だったらしい。俺は戦闘を見たことないが、先輩たちをことごとく凪ぎはらって勝利したらしくて、一年の時に部長の座を射止めたって話しだ。お前らも知ってるだろ?牧野美弥。彼女だよ、俺はその他の連中にやられちまったから、戦闘事態は見たことねーんだ。それに内田紗耶香もなかなかだぞ、スナイパーをやらせれば完璧に敵を撃ち抜く正確さがほんとにやってらんねーぜ。奥田澪が突進をして敵を混乱させ内田紗耶香が混乱の最中に一人ずつ削っていくってのが厄介でな」

「うちの女子って結構つわものだったんだな?」

「あぁ、見た目によらずな」

橋を渡りきると車の音が聞こえてきた。

慌てて橋の下に身を隠す。すると車はあっという間に通りすぎていった。

身を隠していたから気づかなかったが、今通り過ぎていった車のなかに乗っていたのはさっき噂していた奥田澪が乗っていた。

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