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サバイバルゲーム  作者: 秋元智也
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不思議な趣味

森の中にいきなり放り込まれてどうすればいいというのか?

「どうすんだよ~いきなり過ぎて訳がわかんねーよ」

水谷優(みずたにゆう)は頭を抱えて呻いていた。

「仕方ないでしょ?今やれる事をやろうよ」

幼馴染みの伊藤香奈(いとうかな)は励ましついでに水谷優の背中を叩く。

「いってーな。お前力入れすぎ。ったく」

「こっちには美弥ちゃんだっているのよ~」

「水谷君、一緒に生き残ろう?」

「う、うん。俺が美弥ちゃんのこと、絶対に守るから」

水谷優は顔を真っ赤にしながら精一杯の見栄をきる。

「ふふ、ありがとう」

微笑むと牧野美弥(まきのみや)は俯き、頬を染めた。

脈ありなのか?っと思っていると隣で恨めしそうに睨まれた。

睨んできたのは友人の足立享(あだちとおる)だった。

その横には荒川千博(あらかわちひろ)もいる。

「女にうつつを抜かして死ぬなんてみっともないことをすんじゃねーぞ?」

足立享の際どい突っ込みに内心ドキッとした。

確かに牧野美弥と付き合えるならもう、死んでもいいとさえ思ってしまったのだ。

黒いストレートの腰まである髪は手入れが行き届いているのか艶があって綺麗だった。

顔も小さくて、長い睫毛に切れ長の目をしている。

いつも見つめられると全てを見透かされているような感じさえする清んだ瞳。

そこがたまらなく心惹かれるのだ。

「生き残ってやるさ」

「さてと、まずは移動しようか?」

荒川千博が一番に動き出す。続いて足立享がそれを追うように立ち上がった。

「そうだな、ここにいても仕方ないしな」

ぞろぞろと森を抜けて下ったところに集落を見つけた。家は3件程が連なって建っていた。

「まずは、あそこに行こうぜ?」

水谷優の指差す方に視線が集まる。

「そうだな、まずは武器になりそうなものと、食料の確保だな」

足立享の賛同もあって麓に向かった。

「なぁ~ちょっと様子がおかしくないか?」

足立享は足を止めると茂みの影に隠れた。

「確かにドアが開きっぱなしってのは怪しいな」

荒川千博は民家を眺めて様子を伺う事にした。

赤い屋根の家を足立享、その奥を水谷優、その横の平屋を荒川千博、そして倉庫を牧野美弥と伊藤香奈のメンバーで見張ることにした。

一時間後に集まって話した結果赤い屋根の家は二階に動きがあったようで、誰かがいるようだ。

その他は全く動きが無いので警戒しながら入ることにした。

「ほんとに居ないんだろうな?」

「いねーと思う」

足立享の指摘に不安げにいうのは水谷優である。流石に絶対とは言い切れないのが現状である。

「俺たちで見てくるから女子はここで待っててよ」

荒川千博はかっこつけて頼りになるアピールをした。

「ほんとにあんた達だけで大丈夫?」

伊藤香奈に痛い所を突かれ言葉に渋った。

「ほら、女子には危険な事はさせられないじゃん」

言葉を受け継いだ水谷優に足立享も賛同する。

「大丈夫だよ。一緒に行こう?」

今まで黙っていた牧野美弥が微笑みを返す。一瞬呆けた3人に伊藤香奈の鉄拳が宙をまう。

「いってーな。馬鹿力」

「あんた達が頼りないから活を入れてあげたんでしょう?」

「ううう。」

男性陣は何も返す言葉が出てこない。手前の家の視角をついて奥の家の壁に張り付くと壁づたいに移動してドアをゆっくりと開く。

物音がしないのを確認すると、そのまま中に入るとゆっくりとドアを閉めた。

机の上には包帯と鞄があった。鞄を足立享が背負うと、一階の扉をゆっくりと開けていく。

トイレや風呂場には9mmの弾が転がっていた。

「弾だけあっても、どうしろっていうんだよ?」

「確かにな、拳銃が無くて弾だけじゃ嫌がらせもいいとこだよな?」

水谷優と足立享は文句をいいながらも9mm弾を集めた。

二階に上がるとサブマシンガンがベットの下に無造作に置かれていた。

「おっ。かっこいーじゃん」

水谷優はそれを手に取ろうとすると横からかすめ取られた。

「俺が似合うだろ?」

荒川千博がかっこつけてポーズを決める。

「バカやってないでさっさと調べる」

伊藤香奈に言われ、お互いテンションの上がった勢いで次の部屋を散策する。

チラッと牧野美弥の方を見ると手には何やら細かい部品や、筒状のさっき落ちていた物を大事そうに抱えていた。

「何に使うんだろう?」

「余所見してないでさっさと調べる」

伊藤香奈に尻を蹴飛ばされ水谷優は前につんのめっていった。

するとどこにあったのかレンズの入った筒が転がりでてきた。

「あっ!」

牧野美弥が喜んで拾うと嬉しそうにしていた。

ほんとに全く思考が掴めない子だな。と思いながらも、そこも隠れた魅力でもあるのだと自分に言い聞かせた。





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