抜け道
短いです
さらに言うと誤字いつも以上に多いと思います..
その光線はルキナを抱えながら移動した事で避けられ、地面を焦がした
どうすれば勝てる?
風雷魔竜の時より厄介だぞ....状況制限があるが超回復能力に高圧縮空気までも溶かす灼熱の光線
最大威力の砲の型が力負けする現状じゃズドンな力押しじゃ勝てない、ならあの光線の範囲外からやるしかない
集の型や翔の型、蝗の型ならいけるか?
「まあ、まずあの焔をどうにかしなきゃダメだよな!吹き飛べ!【エアロバースト】」
烈の型でも良いが爆風を浴びせるだけならばエアロバーストのが使いやすく効果的だ
ほぼ限界まで圧縮した空気玉をスザクカトルの左右前後の四ヶ所で解放させ、その大爆風で纏っている焔を吹き飛ばした。焔を再び纏うまでの時間は5秒、その間に....
「【風剣乱舞】【集の型】」
スザクカトルを風剣で囲い、そのまま放つ、これなら光線で溶かされようが全部がされるわけではない....はず
問題は風雷魔竜のような障壁を使ってきたら、だが、その時は砲の型にチェンジして破壊して蝗の型に変えるさ
スザルカトルから見て全方向から放たれる風剣は邪魔されるわけでも無くそのまま向かっていった
だがスザルカトルは迫り来る風剣に反応してなのか?叫び声を上げると、赤く輝き始めた
魔力を悪い予感がした俺はウィンドフィールドに魔力を多く込め補強し、それを5重に展開させた
そして.....
「んな!?」
「........ッ!?」
赤く輝き始めたスザクカトルは風剣が己が身を突き刺すまでの間に赤から青へ、青から白へと色を変化させ
そして大爆発を引き起こした
その爆風によって風剣は破壊され...五重に展開させたウィンドフィールドを全て破壊した
ギリギリの所で持ちこたえのか、肌に当たるのは爆風ではなく室内の温度だけだが...
ウィンドフィールドを容易く破壊するほどの大爆発だ....間に合わなければ確実に死んでいた...ルキナが
その大爆発を起こしたスザクカトルは自爆したからか消えていた
だがボスを倒した証である次の階層への扉は開くことはなく....自爆地点に大量の魔力が集まっていった
そして.....
「KIYAAAAAAAAAAYAYAYYAKKKAAAAAAA」
叫び声をあげながら復活した
.....フェニックス.....不死鳥の能力まであるのかよ,こんな奴どうすれば倒せるんだよ
ウィンドフィールドを作り、風剣を使ってる牽制し動きを止めさせながら考える
「......ご主人様」
「..............」
ルキナが呼び掛けてくるが今は無視だ、参考にならないだろうし今はルキナの事を考えている余裕はない
どうすれば勝てる?、単体攻撃は光線で全体攻撃は自爆で対処される、ルキナがいる限り剣での接近戦は不可能
ウィンドフィールドや風剣乱舞にかなりのMPを使っているため...そろそろヤバイ
「.....あの」
「......なんだよ、今は黙っていてくれ」
「......迷宮とは試す場所でもあります、倒すだけじゃダメなんです」
「え?.....」
迷宮が試す場所?....どういう意味だ?、倒すだけじゃダメ?....何故だ?いや、それは今どうでもいいか
倒すかだけじゃ無いのならどうしろと??、ディアダロスみたい仲間にする?無理だ、
ディアダロスは賢く、そして俺より弱かった。
だから契約できたし認められた、だがスザルカトルは違う、現状ではだが俺が切った手札全てを無効化されてる
つまりは俺より格上って事だならきっと...認めてはくれないだろう
無理と分かっている事は考えるな、切り替えろ、俺にスザクカトルを倒せる可能性を導き出せ
きっと風剣乱舞.....いや風絢爛舞が完成すれば勝てると....思う
問題は二つあるであり一つだ
1つめは
風剣乱舞は優雅に鮮やかに乱れ舞う風の剣、それをイメージした12の魔法剣舞
まだ集、砲、蝗、烈、翔の5しかまだ使ってないし、考え付いてはいるが作っていない
残り7つのスキルを作成するとなるとMPはギリギリだと思う...足りないかもしれない
二つ目....もし作り使う事が出来るとしよう
それをまだスザルカトル見せていない切り札で全て対処されたらどうなる?
MPは枯渇状態で勝てるのか?.....俺だけならば勝てるだろう、七つの命があるのだから
でもルキナは違う、多分だが枯渇状態ではルキナを転移させるほどMPは残ってないはずだ
「ご主人様....私の事はお気になさらず
「......え?」
「今、ご主人様は...もし防がれて私を守れなくなったら、という事を考えているんですよね?」
.....何で知ってる?ルキナには心読むスキルや魔法なんてもの無いはずだろう?
なら...表情に出していた?俺が?
今はそんな事どうでもいい、お気になさらず...か
多分俺を信じているから言えるんだろうな、最悪自分が命を落とす事が分かっているだろうに....
なら....ここでその期待に答えないとな
さてと....風絢爛舞を完成させるか......
さあ....ゲームエンドへ導くカウントダウンの始まりだ.....どちらがそうなるかは...分からないがな
「はぁ.........ふぅ.....風絢爛舞【瞬の型】」
これは亜音速で風の短剣をぶっぱなす技だ
基本は奇襲する為のスキルだが、単純だが強く短剣だから避けようがないしかも、相手は亜音速からしたら動いてないと同じなのでほぼ必中
そして次に作る風絢爛舞と合わせるとかなり強い
今回は2本の短剣を亜音速で放った、その軌跡は真っ直ぐスザクカトルの翼を根本を狙って進み切断させた、
落ちた翼は魔力に返る、きっと時間が経てば治るんだろうがしばらくの間は飛べなくなったはずだ
自爆から復活まで時間かかったしな
「【転の型】【蝗の型】【流の型】【翔の型】【烈の型】」
転の型は一風剣を疑似空間転移をさせて視界内の場所に一瞬で移動させる技
流の型は上から下へと剣を真っ直ぐ下ろし突き刺す技だ...まあ翔の型の反対だな
翼を落とした短剣を転の型でスザクカトルの頭上と足元に転移させ、蝗の型で短剣を何十本も作りだし、
足元に転移させた短剣を翔の型、頭上に転移させた短剣は流の型で剣先をスザクカトルに向けて勢いよく放つ、突き刺さった何十本もの高圧縮空気の剣を烈の型で解放させて中と外で同時に爆風を起こし体に纏う焔を吹き飛ばしながら空気圧で切り刻む
「KYEEEEEEEAAAAAEEEEEEEE」
「5秒で決める、【円の型】」
円の型は剣事態の形を変えており、円月剣である....チャクラムと言った方が分かりやすいかな?
それを高速回転させながらスザルカトルへと放ち、分厚い首を切断させる
普通に剣を飛ばしてもいいがそれだと突き刺すだけだ、円の型は切り裂く事に特化しか型だ
落ちた首は魔力に返り...首の切断面は青白い炎で焼かれていた、きっと再生するつもりなんだろう
「そんな事、許すわけ無いだろう?終わりだスザルカトル!風絢爛舞【砲の型】【散の型】」
砲の型で風の巨剣を放ちスザクカトルの巨体に突き刺さらせる
そして...それを花火のように短剣を中から外へと散開させ中からズタズタに切り裂き、外に出た短剣を集の型で普通剣に変えて巻き戻すかのように突き刺し戻した
「KYEEEEEEEAAAaaeeee......」
最後に自分の存在を知らしめるかのようにあげた叫び声は...徐々に勢いを無くしていき、スザクカトルは魔力となって霧散した
ギギギという錆れた扉が開かれる音と共に出入口の扉は開かれ、勝ったのだと分からせてくれた
レベルも上がり...今すぐ確認したいが、疲労とMP切れせいで余裕はない、今すぐベッドにダイブして寝たい気分だ
「はあはあはあ.....」
MPは.....残り47か......予想通りだな...もし倒せなかったらワープが使えなかった
おっと....魔力爆発は解除しないと....
「おめでとうございます」
「え...あ、ありがとう」
こういう時....ルキナの微笑みを見てると...癒されるよなぁ
戦ったかいが合ったって思えてくるし、次の戦いも勝とうと強く思えてくる
そういえば...ルキナが言った戦うだけではダメってどういう意味だったんだろう....勝手に契約の事って決めつけたけど
「あのさ、さっき言ってた事、あれどういう意味?」
「あれ?...あ...ええっとその迷宮は試す場所です、ですので実力だけではなく知力や人格なども試してきます、あのボスは90階層にしては強すぎると思います、だから...何か抜け道があったのだと思います」
抜け道?....そんなの無いぞウィンドサーチで部屋を全部が調べたけど何か反応が無かったんだから
でも...ルキナの言い方から考えて何かを知っていて言ってるような気もするから...でもな...
もし、知っていたとしてどこから来る確信だ?ルキナが戦う事は無いからここ強さはあり得ない!なんて分かるはず無いのに、まあ実際にディアダロスや魚魔人と比べると80と90でかなりの差があるように思えるが...
「無いはずだよ、そんなもの....」
「そんなはずは....ほら」
ルキナは解放された扉の近くまで走っていくと辺りを眺め始めた.....
そして壁に手を当てて押すと...がしゃんと音が響き部屋の中心にあった陸地がマグマに沈んでいった
そしてスザクカトルのいた地点に大きなが岩が落下した
マジかよ....何でウィンドサーチに引っ掛からないんだ?
隠蔽されていたとして...どして俺が分からないのにルキナが分かったんだ?
まあ、きっとフラミさん辺りから聞いていたんだろうが....フラミさん達はどうやって見つけたんだ?
「...........」
「あ....その...フラミ様に教えて貰って....倒すか危険になるかするまで教えるなと言われておりまして...」
「 .....いや..別に怒ってるわけじゃない、なんか...俺の努力何だったんだろうと思ってさ」
こんな抜け道あるとは思わなかった、あれだな...ゲームと同じで考えてたからまんまとはまったわけか
でも、この抜け道って最悪仲間までマグマに落とす事になるよな?
仲間を失ってまで生き残るか全員で生き残るためにスザクカトルを倒すか?...その選択があると思うと...
「いえ....その、凄いと思いますよ?、このボスは本来倒そうとすると100階層のボスと同じように歯が立たなかったみたいですし」
「そ、そうなんだ....」
「その...さ、先進みましょうか、それとも帰ります?」
.....気使われたな、別に良いが....結構へこむ
それはもう置いておこう考えても無駄だ、それより進むか帰るか、かそうだなぁ...MP無いし...
帰った方が良いか?、いや....100階層まで進んでおくか...ワープを作りたいし、
「先に進もう」
「はい」
「....え?」
扉に意識を向け見てみると....下り階段ではなく...上り階段があった
え?.....登りって....80階層へと行くって事か?...ええ!?...いや..まあ迷宮なのだから下がるだけって可笑しいかもしれないが...それでも...マジか今までずっと下るばかりだったから油断してた.....
「どうかされました?早くいきましょう?」
「あ..ああ、うん」
「?....」
90から80階層へと行くためか階段は長く、疲労状態の体にはかりキツイ
ルキナのヒールを受けながらなんとか登りきった俺達はその場所の異質差に息を飲んだ
あり得ねえだろ.....なんで....
「「.........」」
こんな場所になっているんだよ....
回りには幹の太い大樹に囲まれており目の前には小さい川がある、そして俺達がいる場所を中心とした約50メートル範囲には芝生しかない
.....これ、SA○まるパクりじゃねえか.....ここは休憩スペースって考えて良いのか?
ウィンドサーチじゃ魔物の存在は確認できないし、少し進んだ先には洞窟があり、その奥には下り階段が設置されていた
「ルキナ....休もうか」
「でも...ここは」
「大丈夫、このエリアには魔物が一体もいないから」
それに...マジでそろそろ休まないと意識が落ちそうだ、立っているのがやっとだし歩こうとすると体がふらつき、頭痛が酷く視界も朦朧としてる....
多分...疲労は貯まりすぎるとヒールじゃ直せないんだろう、そしてMP枯渇による精神的苦痛も
「.....分かりました、少し休みましょうか」
「ああ....ありがとう」
ルキナは芝生の上で正座をすると自分の太ももをポンポンと叩いた
....ここで寝てくださいって事だよな?....また膝枕出来るとは思って無かったけど...またあれで寝れるのか
俺は優しさに甘え事にし、地面に寝転がりルキナの膝の上頭を乗せた
「おやすみなさい」
「寝る前提?」
「違うのですか?」
「ふっ、違わないな、それじゃ...後は頼んだよルキナ、おやすみ」
ルキナに撫でられながら自然の音を子守唄にしながらゆっくりと眠りについた
その寝顔には普段は見せない幸せそうな安心しきった顔があり...ルキナはそれを見ながら...
「お疲れ様でした、ご主人様、ゆっくり休んでください」
自分の主人と同じように顔を幸せそうに微笑ませながらヒールを起こさないようにかけ撫で続けたのだった




