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役に立てる意味




どうする?

今のMPはもうカラッカラ、魔法は使えてもフリージングウェーブや風剣乱舞のような大技は無理だ

じゃあどうやって進むか?だが....こっからは普通の迷宮攻略を行う...もしくは....


精神を破壊する


時々小説であるだろう、生命力を使って体に眠っている魔力を使う方法が

だが...この世界ではMPが0になったとき気を失う、それは本来MPが減る毎に襲ってくる精神的苦痛をラスト(MP0)の時の行うことで戦闘の持続時間を伸ばし殺されないようにするための生物の進化だろう

なら?あのMP0の反動を耐えきり、更にMPを使うとどうなるか?、だが


気を失うほどの精神的ダメージを受けた後に生命力を消費しながら精神を削る事になる...きっと精神に異常をきたすだろう...今後生活が出来なくなる可能性もある


もしだ...もしこれで俺が壊れたとしよう....誰が看護してくれるだろうか?

家族は勿論....俺には誰も頼れる人がいない...ルキナは...どうせ俺がそうなったら捨てるだろう

ルキナが今俺を慕ってくれてるのは英雄だからだ、英雄で無くなった英雄など...ただの一般人だ

一緒にいるメリットが全くない....最悪俺を殺すかもしれない


まあ、家族を救うためにに世界を救うのだからそんな危険はしないけどな


じゃあ、どうやって攻略するか?だが....正攻法で行くしかないだろう

これも良い経験だと思う、今までウィンドサーチに頼りすぎて自分の五感や第六感を全く使っていなかった

なら...今のうちに慣れておく必要があるだろう、迷宮によっては魔法が使えない、ってのもあるだろうしな


「ルキナ」


「はい?」


「今回は引き返そう、」

どうしても...ルキナが邪魔になる

俺が走れば多分迷宮ルートが大きく変わる前にたどり着けるだろう...だがルキナはそのスピードについてこれないし、背負っても良いが...戦闘を考えると体力が持たない

それに今のMPじゃどう頑張っても無理だしな


「え...でも、じゃあ何でここまで進んだのですか?」


「分かるだろう?レベルアップだよ」

水中の中に居た魔物は全部魚型になっていた、なら水さえなくせば超効率的なレベル上げが出来る

通った道にいる魔物をルキナに、通らない場所の魚には風剣を落として倒した

水が無くなると出てこなくはなったが良い経験値になったと思う、俺は1レベも上がらなかったが、ルキナは4レベも上がったからな


「......私のため...ですか?」


「まあね、ルキナが強くなれば、回復量や技量がまして結果後々楽になる」


「そう....ですか」

苦い顔をルキナはしているが....別にそこまで変な....嫌なことか?

いずれ戦力になる奴を強くするのは当たり前だし、楽に上げられる場所があるのならしておくべきだろう

それが、どんなにキツいことでもな、どんなに辛いことでも後々得するならやっておくべきだ

楽にしようと思わなければ良いじゃん、って事にもなるが...もし上げていなくて損する事があったならどうだろうか?、それでもやらないのか?やるだろう、俺は最悪の場合も考えておきたい


「そこまで気にする必要はないよ、出来ることをやっただけだ、俺は後悔してない」


「.....ですが」


「良いんだよ、やらなくて後悔するよりやって後悔する方が良いに決まってる」

状況によっては変わるが、個人事でならやった方が良い

強盗とかは...まあしない方が良い、犯罪だからな、やらなかった方が後悔しないだろう

殺人は....人によってはやって良かったと思う奴もいるので....どうも言えない

後悔ってのは...どうやってもその人の感覚だからな


「あの.....私は邪魔...でしょうか?」


「.....別にそう言う事じゃない、俺が本気を出すときは体を壊すことが多いからね、ルキナの回復魔法は必要だ、ただ今回のような探索には向いてないだけでさ」


「.....はい」

これは事実だ、魔力爆発(マジックバースト)を使う必要があるため自爆する

ルキナは別に冒険者に向いてるんじゃない、聖女や修道女、孤児院の院長みたいな誰かを支える職が向いている

家事が万能で回復魔法が出来る、護身術教えたから子供達も守れなくはない

もし...俺の戦い(世界を救う事)が終わり元の世界に戻ることになった時、ルキナを奴隷解放してこの世界で稼いだお金や装備をルキナに譲ろうかと思っているぐらいだ、必要ないからな


「ルキナ....何でもかんでも英雄()の役に立とうと思うな」


「え?」


「冒険で俺の役に立てる人なんてそんなにいると思うのか?」

普通は思わないだろう

だって俺は英雄なんだから、探索も出来れば戦闘も出来る、そんな俺の役に立てる人は

経験を教える、技術を教える、俺が出来ないことで支える、そう言う事しかないだろう

そして...ルキナはその三つの内の三つ目に当てはまってる、ならそれだけを考えて必要なときに必要な事をすることだけをすれば良いだろう、


「いえ....いないと思いますけど...」


「だけど考えてみて、ルキナは立っているんだよ?俺が出来ない家事や回復魔法で」


「ッ!?....でも...使わなければ...」

はあ....当たり前だろう....

例えば危険な道を通るので護衛を雇いました、ですが何事もなく終わりました

うん、護衛は要らなかったかもな、でもさ、もし襲ってきてたら?そう考えるとまた何もないかもしれないけど雇うだろう

それと一緒だ、たとえ邪魔(料金の無駄)になっても安全を考えたら必要になる


「ルキナ...さっきも言ったが何でも、は考えるな無駄だからね、役に立てるだけでも十分だし安全を確保できるんだから邪魔になろうと連れていく」


「はい」


「迷宮での危険はイコール死や瀕死に繋がるって事だ、だから俺はルキナが必要だし、そばにいて欲しい」

.....なんだろうか?最後らへん、告白になってない?なってないよな?

まあいいか...うつ向いていた顔を上げて驚きの目で俺を見つめてるルキナにはもう悔しいような苦い顔は無くなっているのだから

これで良いんだろう


「はい!」

嬉しそうな満面な笑みを俺に見せるルキナを見てそう思うのだった






☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆






帰った後は軽く町を見て回り、夕食を食べた後は風呂に入り、魔力操作の練習をしながら朝を向かえた


眠気はあるが...早い内にモノにしたい

今日考えた生命力を消費して魔力を引き出すってのは....魔力操作の技量が必要だと考えている

魔力爆発(マジックバースト)なんて使ったら最悪生命力全部消費するかもしれないからな


コツは掴めた

だが...完全に技術が不足して慣れがない、だからまだまだ出来るのは先だろう


「ううんっ....あれ...ご主人様...まだ起きてらしたんですか?」


「うん、眠れなくて」

まだ午前5時なのにルキナが起きてきた

普段からこんな早くに起きてるのだろうか?、いつも俺を起こすのは7時なのだが...


「いつもこんな早くに起きてるの?」


「いえ...いつもでは無いですね、考え事があるときは...よく目が冴えてしまいます」


「そっか」

考え事か.....役に立つって事だろうな

実際ルキナが俺の役に立っている場面は少ない、だから考えたんだろう

自分がいる意味について、そしてどうすれば多くの場面で()の役に立てるのかを


「えっと...そのご主人様は何か考え事でもしていたんですか?」


「そんなんじゃないよ、単に魔力操作の練習をしていただけ」


「そう...ですか...」

え.....何でベッドから出るの?

ちょっ!?...何で俺のベッドに来るの!?ええ!?


「失礼しますね」


「ちょっ!?まっ!?」

俺の布団の中に侵入してきたルキナが前に一緒の寝たときとは違い

逆の事をしてきた


「マジでどうしたの!?」


「....その...おとなしくてください...えっと...恥ずかしいです」


「なら....」

俺の顔をその豊満な胸で包み込んだのだ

ふにふにとした感触が服越しだが伝わってきて...その...封印してるイケない感情が芽生えてくる


やわらけぇ....やばい....揉みた....

ってなに考えてんだよ、揉んじゃダメだろ!?彼女でもない人に無理矢理行うのは...間違ってるし...あいつらと一緒じゃないか!


でも....なんだろう....すごい落ち着く、別の意味でずっとこうしていたい気分になる

頭を撫でている手の刺激が、胸から響く心臓の音、そして暖かく、包み込むような人肌の感触が、とても心地好く気持ちいい


「眠れない時は言ってくださいね、いつでもこうしてあげますから」


「うん....ありがとう」

眠気のせいでどんどん考える余裕が無くなっている俺は...その優しい感覚に包まれながら眠りについた

寝息をたて始めた悠斗に気付いたルキナが更に優しい笑みを作り、とても幸せそうな顔でしばらく撫で続け...眠りにまたついたのだった









誰かを守る、それを強く思っている人は

反対に守れたい、という願望を隠れて強く思っているものです


誰かに守られる事がないからこそ人一倍守られたいという感情が強いんです

悠斗は結衣が死んでからずっと1人です、家族にすら弱味を見せる事がなく甘えないし泣かない、守る側が弱音を吐くとか可笑しいと思っていますから、

守る対象に心配されるとか恥ずかしいですしね


だからこそ、ルキナのような何も無くても癒してくれる人に弱いですし、心を開きます、まあ、まだ丁寧な話し方だし、壁を作っていますが、時間の問題でしょうね


いつも気を使ってくれる人....仕事の出世とか仲良くしていたいではなく、そしてやり過ぎない適度な感じを素でしてくれる人は大事にしましょう...家族以外なら特にね


なんか上から目線ですいません、余計なお世話ですねw

ですけど、そういう人は滅多にいないですし、もしかしたら悠斗のように自分でも感じていないが守られたい、優しくされたいと人一倍思っているかもしれないですから


まあ、そんな上から目線で脱線した解説でした...上記の説明は勝手に私が考えている事なので深くは信じないようにしてください(最後にそれかよ)


それじゃ、またねバイバイ( *・ω・)ノ))

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