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六話

飲み屋で酒?を飲んでる二人を見付け、その席へと向かった


「お待たせしました」


「無事登録できたか?」


「はい」

エラーが起きたことは気になるが...

冒険者登録が出来たことから問題は無いんだろう...多分


「えっと....これから何をすれば良いんでしょうか?」


「そうだな....お前がどれくらい戦えるか見てやろうか?」


「え?」


「要するに、実力知りたいから俺と戦え」

いや....分かってるけども..

戦い方教える前に実戦するのかよ


「それじゃ裏に行くか、この時間帯なら誰もいないだろう」


「分かりました」

3人でギルドの裏に行くと

そこは運動場のような広場の様になっており、リンクさんの予想通りか誰一人居なかった


「んじゃ、取り合えずやるか」


「え...は、はい」

準備運動とか無しなのか...

実戦とか考えると当たり前なんだろうが....怪我しないだろうか

そんな事を考えてる間にもリンクさんは大剣を抜いていた...実剣使うのか...こう言うときって模擬剣じゃないの?危なくない?


「おい、さっさと剣抜けよ、その剣は飾りじゃないだろう?」


「は、はい」

言われた通り双剣を抜いた

どうすれば良いか全く分からんだが.....


「さっさと来い」


「はい、じゃあ行きます」

取り合えず走って近付き右手の剣を振り下ろした

単調的な攻撃が効くはずもなく簡単に大剣で受け止められた

直ぐに右手の剣を戻し、体を少し下がらせながら左手の剣を横に振るい大剣の大きな腹にぶつけた


マジかよ....思いっきり叩き付けたのに微動だにしねえのかよ...


「ふむ.....では俺からいくぞ」


「え....ちょ!?」

そう言いいきなり大剣を振り下ろしてきた

少し後ろに下がりそれを避けると、リンクさんは更に踏み込み下ろした剣を振り上げてきた


「フンッ!」


それを目で捉え(・ ・ ・ ・)ながら(・ ・ ・)また後ろに下がり避け、

両手の剣を交差させ振り下ろされても大丈夫もようにして前に踏み込んだ

まあ。予想通り、上げた剣を振り下ろされたのでそれを交差させた双剣で挟むように受け止め、体を横に動かすと同時に剣を反対側に反らさせた。

大剣はゴボッという音と共に地面を抉り、リンクさんは驚いたのか少しだけ目を開いた


「よしっ!」


そのまま踏み込み左手の剣を横に振るい無防備なリンクさんを襲ったが...

リンクさんが体を後ろに下げ、引いたと同時に大剣を盾のように扱い、防がれた


「ふむ....」


「どうかしました?」


「反撃は出来るが自分から攻められない...か」

どういう意味だ?

俺は自分から攻めることが下手だが、攻撃された時にやり返すのは出来る、そう言うことか?


「それに目が良いな...俺が振るった剣を目で追えていた...」


「あの?...リンクさん?」

この人どんだけ観察力あるんだよ、目の動きで俺がどう見えているのか当てやがった....

確かに俺の目は捉える事が出来ていたけど....そういや何でだ?普通は無理だよな?....これが神が言っていた俺の才能か?


「ん?、ああ、すまん」


「い、いえ....何か分かりました?」


「まあな、少しだが分かった、お前は攻撃が下手すぎる、最初の攻撃の時揺さぶりを掛けなかった?」


「........」

初めて双剣を振るうんだから仕方無いじゃんとか言いたいが....

この人は俺がどう育ち、どういう家庭だったのかを知らないんだ...知ってるのは俺が双剣を持っており記憶がない、それだけだ

なら今から言われる事は覚えておく必要がある....これから俺はこの身一つで暮らしていかなければならないのだから


「それに何故2撃目で剣事態に剣をぶつけた?体を狙うべきだった、それと双剣なら早さ勝負なんだから突きもいれるべきだったな」


「.....はい」


「だが....俺が攻めに出てからの動きは上出来だ、天性の物だろうが目が剣の早さに追い付き、体はそれに反応できていた」


「え?.....」


「伸び代は十分にある、お前は実際に戦った事が無く、剣を一度も振るった事が無いだけだからな」

.....マジかよ

この人俺が戦った事が無いことも、剣を振るった事が無いことも当てやがった

どんな観察眼してるんだよ


「そうなんですか?」


「ああ、多分な」


「そうですか...、それでどうします?続けますか?」


「そうだな...日が暮れるまで時間あるしな...依頼でも行ってみようか」


「依頼ですか...どんな依頼です?」

初心者の冒険者だったら配達とかの町の手伝いか?

それとも薬草集めとかか?....あるあるなのがゴブリンやコボルド討伐だが...


「ゴブリン討伐依頼だな」


「ゴブリン....ですか?」


「ああ、小鬼みたいな魔物だ、まあ大丈夫だろう一対一なら初心者でも負ける奴はいないからな」


「そうですか、なら良かったです」

ゴブリンという名前、そして容姿。これも俺が知ってる感じみたいだな

それと....一対一なら、か

じゃあゴブリンは群れで生息してるって言う点も一緒になるのかな?


「...お前には練習させるより実戦で教えた方が良いだろう。それに...」


「それに?」


「双剣術なんて俺らは教えられん、双剣術は完全に才能で左右するからな、まあそういうわけだ実戦をして独学で身に付けるんだな」


「そうですか...頑張ります」

神が言ってたことと同じだな。でも...才能が左右するなら、俺以外にもいるよな?

双剣を使ってる人。その人を見付けるまでは独学で双剣術を覚える事はしない方が良さそうだな...変な癖をつけたくないし、魔法とかある程度学んで臨機応変に戦ってた方が良さそうだ。

ゲーム時代のように両手剣もありか


ギルド内に戻り、リンクさんの教え通りゴブリン討伐の依頼を受けると俺達は馬車でゴブリンがいるという場所へ向かった

馬車は一人用ではなく、地球で言うバスみたいな物だった。まあ、俺達以外に客は居なかったがな


いちおう聞いてみるか...双剣使いの人の事

どこに居るかは分からなくても良いが居る可能性が有るかは知っておきたい

「あの....さっきの話なんですが...いるんでしょうか?。双剣術の才能を持ってる人」


「いるだろうな武術の国には、だが聖霊連合国には居ない」


「武術の国?」


「ああ、この世界には連合国以外の他に6個の国と暗黒領域で出来てるんだ」

暗黒領域か....あれかな?

人間やそれに近い種族が絶対に入らない場所かな?

魔界とかそんな感じの


「6つですか....他の国はどんな感じで何ですか?」


「機械の国、魔法の国、商売の国、狩りの国、海の国、鉱石の国だな、名前である程度は分かるな?」


「は...はい」

機械の国か....どこまで科学技術があるか分からんが....一度行ってみたいな

そして....狩りの国は狩猟、海の国は漁猟、鉱石の国は採掘がメインの国か?

一番分からないのが魔法の国だ...聖霊連合国と何が違うんだ?


「この国と魔法の国、何が違うんですか?」


「この国は聖霊を敬う国、だから主に宗教の国とされている。魔法の国そのままの通り、新魔法の開発、魔具の生成それを主としてるんだ」


「なるほど」

行ってみたい...神に言われた通り世界を回り色々なことを経験したい

だが....まず戦えるようにならないとな

そして...世界を破滅に向かわせる何かを見付けなければいけない....

もう....二度と大事な人を失いたくないんだ....もう二度と...あんな思い...しないために

守るんだ...救うんだ..必ず、どんな事をしようとも.....絶対に




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆





「結構いるなあ。ゴブリン」


「ですね、あれ一人で相手するんですか?俺」


「そうだな、あれ位一人で倒せないとこの先辛いぞ」

目の前には8匹ぐらいの群れになってるゴブリンがいた

馬車に乗ってゴブリンの生息地である廃村に行ったのだが...しばらく歩くとこの状況になった


「んま、頑張れ、ヤバくなったら助けて入ってやるから」


「....はい、それじゃ行ってきます」

建物は陰から出て、ゴブリンが群れっている場所に突っ込んだ

ゴブリンは俺が近付くのに気付くと8体の内の一体が何故か持っているナイフを振り下ろしてきた


「チッ!何で武器なんて持ってるんだよ」

悪態を付きながら右手の剣でナイフを受け止め、左手の剣で胸を突き刺した

そして抜くと同時に横に振るい、回りにいた二体のゴブリンの首を刎ねた

倒されたゴブリンを蹴飛ばし、まだ生きてる2体にぶつけ、バランスと崩させて剣を振り下ろし殺す


「後3匹か....でも」

囲まれたか....俺から攻めた方が良さそうだな....

前に左右、後ろに1体ずつか....まず、後ろを倒すか


じりじりと地道に近付き、剣がギリギリ当たる所で振り返り様に剣を振るい、殺そうとしたが...

ゴブリンは分かっていたのかナイフで防いできた...そして後ろになったゴブリンが同時に襲い掛かってきて...


ニヤリと笑ってしまった...予想通り過ぎて


体を逆再生するかのように振り返り、左手の剣を一閃させ二体を切りつけそのまま体を回転させナイフで防いだゴブリンの首を刎ね、右手で右にいたゴブリンを突き殺した

そして残った一体をそのまま殺して、全滅


「ふう、終わったな、でも....」

そういや何で消えないんだ?リンクさんによれば魔物は倒すと消えるらしい、そしてゴブリンは魔物だと説明された....例外か?それとも...まあ、良いか、後で聞けばいい話だ。

それよりなんか狩ってる最中、頭の中で"ピロロン"と音が何度か響いた事の方が気になる

何だろうと思い、ステータスを見てみると....




八神悠斗

lv4

MP 65/65

『ステータス』

STR(E+1)INT(G+6)VIT(F+3)AGI(E+1)DEX(D+1)SEN(S)

『スキル&魔法』

二刀流  

初級風魔法

生活魔法

???

共通翻訳機能



レベルが4か....って事はさっきの響いた音はレベルアップのお知らせ音か

それにステータスに+1とか+6されてるし、レベルアップでのステータス上昇有りかな

レベル3上がってMPが15アップだからMPはレベルアップの度に+5かな?


「ゴブリン8体でレベル3上がるってどうなんだろうか?」

成長チートとかかな?

そしてレベルが上がっても???は解放されない..か

リンクさん達が来てるし一度考えるのは止めるか...口に出して何か疑われたら困るしな


「大丈夫か?」


「は、はい」


「どうだった?戦ってみて」


「そうですね....弱かったです、動きが読めて簡単に倒せました、」


「そうか...気持ち悪くないか?」

気持ち悪い...か

昔からこう言う生き物を殺しても不快感とかは無かったからかな?何も感じない


「いえ、別にそんな事はありませんよ」


「そうか、初心者の中には気持ち悪くなって吐く奴もいるからな」


「なるほど、あの、一つ良いですか?」


「何だ?言ってみろ」


「何故ゴブリンは消えないんですか?魔物なのに」


「それはな、繁殖によって増えたからだ」


「ああ...なるほど、そう言うことですか」

繁殖で増えた、言い方を変えれば卑猥になるが性行為を行って産まれた子って言う事だ

つまり...魔力で出来た生物では無いって事になる、なので消えず魔石にならない。多分そう言うことだろう、元は迷宮に居た魔物だが何らかの理由で外に逃げた、あるいは魔力が溜まったせいで出現したか...そしてその魔物は生きるために繁殖を行い今にいたる、だから魔物と言われるんだろう


「それで、分かるのか...まあいい、それよりよくやったと言っておくか」


「あ、ありがとうございます」


「正直言うと俺達はお前がゴブリンを倒せるとは思わなかった」


「え....?」

じゃあ、何で戦わせたんだよ

負けてたらただ痛く怖い目に合うだけじゃん


「普通はな...殺意や強い敵意を向けられたら体は固まるんだ、慣れてるなら大丈夫だが、お前はそうじゃないだろう?」


「そうですね....アルルグの時以外では初めてでした」

当たり前だ、ゲームじゃあそう言うの無かったからな

俺が強い敵意や殺意、恨みや憎しみを向けたことはあるが俺がぶつけられた事はアルルグを除けば無い

今は置いておこう、必要のない話だからな、それより


「負けると分かっていて戦わせる...理由はあるんですよね?」


「....そうだな...怖さを教えておきたかったからだ」


「怖さ?」


「ああ、殺される側のな、それと戦うってどういう事なのかも知ってほしかった、まあ、お前は俺の予想を超えて倒してしまったがな」

なるほど....確かに知っておいて良いものなのかもしれないな

殺される側の気持ちを...より強く、より長く生きようそう思えるから


「なら負けた方が良かったですか?」


「いや、勝ったなら勝ったで良いだろう。それだけ実力があったと言うことだ」


「そうですか...」


「それじゃゴブリン狩りを続けようか」


「はい」

日が暮れるまで俺はリンクさん達の付き添いのもとゴブリンを狩り続けた

ギルドに戻り依頼達成すると32体狩れたので依頼が10体狩れば大銅貨2枚なので64スピナ貰えた


「それじゃ俺達は宿に行くな」


「はい、今日一日ありがとうございました」


「おう、じゃあな」


「はい」

リンクさん達は泊まっている宿に帰っていった

俺はギルド内の飲み屋で出される料理を食べ、借りてある部屋で眠りについた


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