結婚!?
グレンと会ってからはの日々は何事もなく普通だった。
模擬戦をして迷宮でグレンとレベル上げとボス連戦をして夜は訓練をする。
それをし続け1ヶ月近く経ったある日の夕食の時間。フラミさんが
「そう言えば、レイシアさんが結婚するらしいよ。私の所に護衛依頼が来ていたよ」
「え、そうなんですか?それは良かったですね?」
「そうらしいな。俺達の所にもその依頼が来てるぜ。それとユウトにもな」
へえ。でも何で俺もなんだ?
リンクさん達はまあ分からなくはない。Aランクなんだから。
でも俺ってただ英雄ってチヤホヤされただけのDランクなのに...
え?ランク上がってない?って?そりゃあれから1ヶ月立ったんだしランク位上がるよ。
毎日一個は上質な魔石を持ってくるんだから。
まあ。それは置いといて。
レイシアさんが結婚か...多分政略結婚なんだろうな。
知り合いがそんな風に結婚するってなんか複雑な気分だけど。貴族だと普通みたいだし
「その、やっぱり政略結婚ですよね?お相手は?」
「そうだね。十中八九政略結婚だろうね。相手方は闇の勇者。ドラクレイ・ナハト・イケガミだったかな?」
「え?闇の勇者?契約って勇者しか出来ないんじゃ....」
「そうだね。だけど3つだけ例外もある。一つ目は勇者の子孫って言う事。二つ目は転移者、三つ目は君だ。闇の勇者は一つ目に当てはまるね。」
ああ、なるほど。
今気付いたけどイケガミって池上って感じで書けるな。なるほど日本人か..
「なるほど。でも何で闇の勇者何ですか?。ナハトと聖王都は中が悪いんじゃ?」
「そうだね。だからこそなんじゃないかな?。レイシアさんはどうか分からないが。向こうがた、つまり闇の勇者ドラクレイ・ナハト・イケガミは乗り気らしい。だから結婚した場合書類上は中が良くなる。結果国民も中が良くなるかもしれない。そう考えての事なのかもしれないね。」
まあ分からなくはないな。
魔王軍の侵略が起きている今国内部での紛争はするわけないはいかない。
なら一番中が悪いナハトとより良い関係になるために政略結婚を行うのは可笑しくはない。
ただ...
「そうですか...。」
「おや?なんか歓迎的な顔じゃないようだね。ユウト君もレイシアさんに気があったりするのかな?」
「いえ、そう言う訳じゃないですけど。知り合いが好きでもない相手と結婚するってなんか..複雑な気分です。」
「まあ。気持ちはわかるが貴族なら当たり前の事だよ。レイシアさんも覚悟はしていたさ。」
「そうですね...。いつその結婚が行われるんですか?依頼を受けるとしても。何時からなのか知っておかないと」
「予定だと1週間後らしい。式場は君が報償式を受けた町の中央だよ。大々的に行うらしい。だからDランク以上の冒険者のうち実力がある人はお呼ばれしてるんだよ。君は私達と送った方が早いと思ったんだろう。」
そうか...1週間後か....
「あれ?1週間後?結婚式は1週間後って事はもう少し前には闇の勇者が到着するんですよね?。なら明日にでも向かった方が良いんじゃ?」
「そうだね。だから今日伝えた。どうせ君はなにも用事ないんだろうし構わないだろう?」
いや....実際そうなんだろうけど。
そんな大事なこと普通前日に言うかな?...
「自腹で行くんですかね?」
「いいや。私達は護車が来てくれるよ。今回君はレイシアさんの護衛を任されていて。私達は補助と周辺警護に当たるからね。君は間違いなく護車乗れるよ」
「え....なんで俺なんですか?。普通はフラミさんがするべきでは?」
「まあ。そうだろうが。レイシアさんと国王からの揃っての直接の依頼っての事らしいぜ。それにお前はこの1ヶ月でかなり強くなったんだ何も問題はないだろう。お前には索敵に置いてはもはやチート級のスキルあるんだ。勘と気配だけで敵の襲撃を防ぐ俺達より格段に良いだろう。」
レイシアさん達が指名したって事は置いとくとして。
ウィンドサーチってそこまで万能じゃないぞ。閉鎖空間じゃ間違いなく使えないし、魔王軍には全く効果が無かったんだから
「後何かが起きると国王も思っては要るんだろうね。君の二つ名は『神速』らしいし。そこも評価されたんじゃないかな?。私達じゃ逃げに回った君は捕まえられない程だし」
「二つ名とか言わないでくださいよ。『傭兵姫』さん。」
「うぐっ!?」
リンクさんやルウガさんは別に二つ名とか気にしてないのが
俺やフラミさんは嫌ってる。
「ま、まあ。そんな訳で早起きはちゃんとするように、今日は訓練せずに確り体を休めて明日に備えてくれ。」
「わかりました」
「じゃあ。食べ終わった事だし各自明日の準備をしてから寝るように。特にユウトは起きれないんだからな」
「わ、わかってますよ」
「んじゃ、おやすみ」 「…………ん」
「「おやすみ」」
そのまま俺たちは解散した。
部屋に戻って軽くストレッチをしたあとクリーンをかけてからベッドに寝転がった。
そのまま目を瞑り、眠りに入った。
もはや普通となりかけてるなぁと思いつつフィーネに起こされた俺は朝食を取った後
やって来た護車に乗って揺られていた。
約12時間近く揺られた末に王城についた。
前と同じでレイシアさんと国王が出迎えてくれた。
「お待ちしておりました。ユウト様とAランク冒険者の皆さま」
「よく来てくれた。これから1週間よろしく頼むよ」
「お久し振りです。レイシアさん、王さま」
軽く挨拶を済ませた後俺以外はメイドや執事に案内をされて部屋に向かった。
俺の部屋は他の所と違うらしくレイシアさんと国王自ら案内をしてくれた。
そして案内された部屋は...
「ユウト様、ここがこれから1週間お泊まりになるお部屋です」
「えっと....ここって誰の部屋?」
うん。なんでこんな豪華なんだよ!
それにピンクとか白とか出来た女の子の部屋だし...もしかして...
少しだけどレイシアさんの顔、赤いし..
「わかっておるだろう。ここはレイシアの部屋だ。護衛をさせるのに他の部屋にさせるわけあるまい」
「いや..嫁入り前の娘の部屋に男の護衛連れ込むって頭可笑しいだろ!?」
「なにかな?。君は内のレイシアに手を出すきなのかな?」
いや....この人わかっているよな?笑ってるし。
それを聞いたレイシアさんは更に顔を赤くしてるし。
「いや。そうじゃなくて。相手はナハト何でしょう?。護衛とはいえ男を部屋に止まらせるなんて弱味を握られるような真似何でするんですか!?」
「確かにそうだな。でもなワシはこの結婚はしなくても良いと思っておる。大事な愛娘が好いてもない男と結ばせるのを良いと思うか?。なら別に構わんのだよ。」
「レイシアさんもなんか言ってくださいよ。可笑しいですって」
レイシアさんに振ると。「えっ!?私!?」みたいな顔をしていた。
そして考えた結果俺の隣に居たレイシアさんがしたのは...
俺の裾を指で軽く掴んで。
「い、嫌でしょうか?。」
「え....いや...その...」
.....これ断りずれええええ。
銀髪美少女が裾を掴んで不安そうな目をして上目使いで頼んできたよ....
これを断れる人間至らず俺尊敬するわ...
「べ、別に私は構いません。ちゃんと守ってくださるのら...」
「わかりました。わかりましたよ!。やりますよ。」
「ほ、本当ですか!」
いや。何でそんなに嬉しそうなんですか。貴女。
この人結婚前の人間だよな?。なんでこんな如何にも俺のことが好きですアピールしてんの?
「話が纏まった事だし。私は仕事があるんで。後は頼んだよ。」
「は、はい」
「もうすぐ夕食時のはずだからそこでまた会おう。ではな」
そう言い国王は歩いてどこかに言った。
仕方無く俺はレイシアさんの部屋に入り豪華なソファに座った。
レイシアさんも対面にあるソファに座った。
「俺はどこで寝ればいい?」
「えっと....その...べ、ベッ」
「わ、分かった、ソファで寝るよ」
「は、はい..」
今この人なんて言おうとした!?
十中八九ベッドって言おうとしたよな!?
確かにベッドはシングルじゃなくてダブルだから寝られるだろうけど。さすがにダメだろ...
なんか残念そうだし...
「夕食までの間何しとけばいい?」
「この部屋を出なければ何をされても構いません。本などお貸ししましょうか?」
「あー、お願いします」
本か....読めるかな?
スキルで共通翻訳機能ってあるけど文字までされるかな?
本を取りに部屋にある本棚に向かったレイシアさんが視線を俺から外したので。
ため息を付きつつ、とある魔法を作成した。
そのなも『クライシスフィールド』
まあかっこよく言ってるけど。ただ危険察知とウィンド、鑑定を混ぜただけだ。
ウィンドサーチより優秀じゃんって思うだろうが。
この魔法はウィンドの範囲内だけを敵意や殺気、色欲を鑑定と危険察知で調べて教えてくれるって訳だ。寝ていても危険察知の警鈴で起きるので問題ない...
あれ?これって目覚ましに使えなくないか?いや無理か...あくまでこれは害意が無いと発動しないから...
戻ってきたレイシアさんは2冊だけ手に持っていた。
「お待たせしました。これはシリーズ物で有名な作家が書いてるお話です。」
「へえ。そうなんですか...」
おおおお....見事に読めん...
でも鑑定を使えば読めなくはない。ただし深く理解しようとすると本の内容全て入ってきそうなので注意書き必要だ。
実際に捲ったページの内容はもう少し全部わかってしまっている。
「ありがとうございます。そちらの本は?」
「これは先程紹介した本の最新刊です。まだ読んで居なかったので一緒に読もうかと」
「そうですか」
それから夕食の時間になるまで読書の時間となった。
ページ数は1000ページを超えるし1ページ毎に文字数が多いのでレイシアさんは読みきれなかったようだ。
俺は鑑定でページ毎の内容が一瞬でわかるので2冊は読み終わった。
内容はよくある魔王に連れ去れた姫を救うために一人の騎士が頑張るお話で。
一巻は魔王城に向かおうとする騎士が魔王が姫を連れ去り逃げ延びるために送り込んだ魔物の大群と幹部との戦う。感じで
二巻はその後に被害に合っている村人達を救うお話。
まあ悪くはない。どちらかと言うと面白かった。
綺麗に書かれており読みやすく、読者が望んでいるタイミングがわかっているかのように望んだ奴を出す。
これは。まあ人気出るなと思える作品だ。
夕食会では依頼完了後の報酬や依頼の細かな内容。そしてレイシアさんの今後予定などを聞きながら終わった。
お風呂はどうするのかと思ったがフラミさんがやってくれるらしい。
一人でお風呂に入っていると国王がお風呂にやって来て。隣に座った。
「どうかな?内の湯は」
「結構気持ちいいです。体が伸ばせてリラックス出来ますし。出来れば毎日入りたい位です」
「なら来ればいい。娘と結婚すれば何時でも好きなときに入れるぞ」
「遠慮しておきます。前にも言いましたが俺は好きでもない女の子と結婚する気はないです。レイシアさんが俺に恋愛的な行為を抱いてくれているなら別ですが。」
湯気で見えないがウィンドサーチから見た感じでは何かに驚いている顔だった。
何かに間違った事言ったか?
「もし娘が君に行為を抱いていたら?」
「そうですね...それでも今は断ると思います。」
「何故だ?容姿や性格、家柄。どれに置いても娘は整っていると思うが?」
「やりたいことがあるんです。ただそれを行うと成功した先には俺はここにはいないでしょう。」
そう、そもそも俺はここに、この世界に来たのは神に人質取られたからだ。
そしてこの世界を救った後は俺は帰ることになっている。ならここでそう言う関係になるのは不味いだろう。
「死ぬのか?」
「いえ。文字通り居なくなるだけです。死んだりはしません。」
「そうか...何がしたいんだ?」
話すべきだろうか?。信頼はしてるし話しても黙ってれいてくれるだろう。
だけど、俺は完全に人は信じることはない..多分これからずっと。
なら。話さない方がいい。と言うのは間違ってると思うし国の力とかを借りないと俺の目標は達成しないだろう。
「これから話すことは誰にも言わないことを約束できますか?」
「...もし破ったら?」
「そうですね....国民を皆殺し、もしくは国を出ます」
それを言うと国王は絶句した。
あり得ないだろう。そう思っているだろう。だけどもし魔竜をソロで倒す力をそしてそれからも修練を重ね強くなった俺がそれを行った場合本当に起きるかもしれない。そう考えてるんだろう。
実際に俺は可能だ。
現にヒートフィールドとアイスフィールドを使えば出来るだろう。あの灼熱地獄と極寒地獄は人間は耐えられない。それも何回も切り替え続けたら死滅するだろう。
「良かろう。そこまで大事な話なのだろう?」
「そうですね、俺にとっては大事な話になりますし目標の妨げになるかもしれません。」
「分かった。神に。いや国と国民に誓って他言無用にしよう。」
「ありがとうございます。」
そして俺はここに来た経緯そして目標を語った。
七つの命に関してだけは話してないがそれ以外は全て話した。
ウィンドサーチと鑑定の違いを説明します。今まであやふやで説明してたのでw
簡単に言うとウィンドサーチは空気の動きで目標の相手を調べる事ができ、軽くだけど鑑定と同じことも可能です。
ならウィンドサーチのが良いんじゃって言うことになりそうですが違うんです。
鑑定で調べるとウィンドサーチと比べて5倍近く調べる量が違います。
この世界の設定上、スキルと魔法の混合は可能でも同時使用は出来ません。
例を上げると。ウィンドサーチで特定しながら鑑定を使うと言う風にです。
まあパッシブスキルや魔法は別ですけどね。だってウィンドサーチ使ってたら危険察知使えないですからね。
そして変幻自在と風絶魔装は剣が待っているスキルが使用可能となっているだけなのでこれは例外です。
では説明を終わります。
最後に
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