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第1章後日談2

リンクさん達に案内されて会議室?にやって来た。

入り口近くに3席の空席、左右と奥には3人ずつ座っていた


「よう、待たせたな」 「……………ん」


「失礼します」


「遅かったわね。早く座ってちょうだい」

リンクさんの声に反応したのは奥に座っている女性だった。

青い髪を後ろで束ねておりかなりの美人だ。女性に言われた通り、俺とリンク達が座った。


「それでリンク、その子が例の?」


「ああ、そうだ」


「そう、始めましてヤガミ ユウトさん、私はフラミ。ここでは私が仕切らせて貰う、良いね?」


「あ、はい。よろしくお願いします」

リンクさんの返答を聞くと。真っ直ぐ俺の目を見て自己紹介をしてきた。


「さてと、色々聞きたいけど。まず何があったか説明して貰えるかな?」


「わかりました」

フラミさんに言われた通り今回の出来事を色々と質問されながら数時間かけて話した。

さすがに鑑定(サーチアイ)七つの命(セブンライフ)、聖霊契約(仮)の事は一杯省いたが

話に矛盾点は無かったはずだ。


「そうか、魔王軍が...。それで聞きたいんけど。どうやって透明なモンスターを倒したのかな?」


「えっと。何回切っても再生するのでスライムなどの核生物だとか仮定して核の場所を探して、核を壊したら倒せました。」


「そういう意味じゃ無い。どうやって居場所がわかったのかだ?。報告によれば全く見ないらしいからね」

困ったな...鑑定(サーチアイ)について話すべきか?

話すしかないよな.....誤魔化す方法はないし....


鑑定(サーチアイってスキルはご存知ですか?」


「ああ、知ってるよ。薬草やアイテムの詳細を知るときに使うスキルだったはずだ。だが今そのスキルが関係あるのかな?あれは知認しなければ使えないはずだからね?」


「そうですね。だから風魔法と合わせました」


「合わせた?。どういう意味かな?」


「風魔法にウィンドと言う風を出すだけの魔法があるのですが。それを広範囲に発動させて風が通らない場所を鑑定サーチアイで調べて建物等を除外すれば、透明でも存在しているのだから位置がわかります」

ウィンドサーチの仕組みを手っ取り早く説明した。

実際はもっと便利で特定できた瞬間その物に鑑定サーチアイが発動して詳細を教えてくれる。

そして風が通らない所を調べるのだから相手の体の仕組みなども詳しく調べられる。

ちょっとしたレーダーみたいなものだ。


それを説明すると全員が驚愕の目をしていた。

やっぱり普通じゃないよな。俺でも言われる側なら理解できない。


「そ、そうか。説明してくれてありがとう。次に魔王軍の事だけど君が殺したんだよね?。相手がどんな能力を持っていたか。教えてくれると嬉しい?」


「そうですね。錬金使いって名乗っていたので錬金術かなにかで魔物を作る能力なんだと思います。

俺が倒したのは甲虫型、狼型、鳥型、人型、最後に竜型です。人型のことを本人は人間を素材に作ったと言っていたので竜型以外は他の魔物を合成して作られたのだと思います」


「ちょっと待ってくれないか?、竜型以外にもいたと言うのは初耳だ。.まず何処に居たのか?それと君は竜型以外は他の魔物を合成していたと言うが根拠を教えてくれないか?」


「居場所ですがヨンガ山の最奥に居ましたね。そこで一回錬金使いと交戦しました。負けましたけどね。運良く吹き飛ばされたので殺されなかったですが。竜型は詳しく分かりませんが他の奴は作った本人...魔王軍幹部がいってました」

さすがに七つ命セブンライフの事は言えないからな。

魔竜と戦う前に叫んじゃったけど周囲に誰も居なかったら言っただけだし..


「そうか、ありがとう。そうね...粗方話してもらった事ですし。賞金についての話にしましょうか。」


「賞金ですか?」


「ああ、今回の魔竜の討伐に加え、魔王軍幹部の撃破。これはかなりの大事なんだ、当然かなりの賞金が出る。」

マジか...まあそうだよな。

あのまま野ばらしにしてたら。フレスベルグ処かアースガルド事態が滅ぶ可能性があったんだよな。

アゲハとか言うやつによれば中止って話だが。アースガルドにとってはそうなるよな。


「それは凄そうですね」


「精々夜の道に気を付けることだ。英雄が暗殺なんてバカげてる」

ん?今この人何て言った?聞き間違いだと思うが...

思いたいが、英雄って言わなかったか?....気のせいだよな?


「英雄?」


「そりゃそうよ、一人で魔竜と魔王軍幹部の襲撃から町を守ったのよ。英雄と呼ばれて当然よ。それに事後処理が全部終わったら王様直々に呼ばれる予定だからね、その前に殺されると不都合が多いのよ。色々とね」


「守ってませんよ?。こんな被害が出てるわけですし」


「あのね。魔竜と魔王軍幹部が襲ってきたのよ?半壊ですんで良かった方よ。多くの住人や観光客が生きているし、この町の要である迷宮は健在なのよ。なら守ったも同然だわ


「そうですか」

そう言うもんなのか?。納得は出来ないが。国からしたら良いことなのだろう

それにしても.....英雄か。

一度は憧れる呼び方だけど。いざ自分が言われると恥ずかしいな。

ラノベの主人公もこんな思いしたんだろうな。

それより。不都合か...

まあ、出るよな。俺が殺されたらフレスベルグの修復に財政難になった国家がお金を払いたくない理由で殺した。

とかに成りかねないもんな。気を付けよ...


「そうですか。気を付けます」


「さて、話しを戻そうか。魔竜の討伐金35万スピナ、魔王軍撃破賞金で50万スピナ。まだわからないが魔竜の死体を売れば20万スピナは行とふんでいる」


「え...桁間違ってません?」


「いや、間違って無いよ。むしろ少ない方だとも思っている。それほどの事を君はしたんだ、誇りに思った方が良い。」

マジか。確定でも85万スピナ。死体が売れたら105万スピナかよ...

まあ国家予讃って考えたら少ないか...少ないのか?...105万だから105万×30で..3150万円か...

微妙なラインだな


「事後処理が終わったら王様に呼ばれる事になるんだが。お金はその時に受けとることになっているよ。さすがに合計約105万なんていくら迷宮都市でも払えないからね。」


「わかりました。」


「それじゃ話は終わりにしようか。君は帰って良いよ疲れてるだろうからね後は私たちに任せてくれ。あ、リンクとルウガは少し残ってくれ。」


「わかりました。では、失礼します。」


「わかった。」 「……………ん」

礼をして会議室?を出た。

そのままギルド受け付けを通り、飲み屋に行くとフィーネちゃんが待っていた。

フィーネちゃんは俺を見付けると走って来た。


「戻ってきたんですね。話はどうでした?」


「まあ。普通かな?今回の件を僕目線で説明しただけだよ」


「そうですか。あ、喉乾いてませんか?」


「いや、大丈夫だよ。それより」


「ふえええ!?ユ、ユウトさん!?ななな、何して...」

いきなり抱き締めると、フィーネちゃんは驚いたようで呂律が地味に回ってない。


「無理して笑わなくて良いんだよ?泣くのを我慢しなくても良い。」


「えっと..えへへ、わかっちゃいますか?」

そう見た目は笑っていても。それが作り笑いだとわかってしまう。俺も経験したことからな

抱き締めたのもそんな姿を見ていられなかったからだ。


「まあね。今ここには誰もいない。だから泣いても良いんじゃないかな?。辛いことを吐き出して良いんじゃないかな?。お婆ちゃんのこと大好きだったんだろ?。なら我慢することないよ。」


「ひっく、はい。ありがとうございます。ひっく」

次第にフィーネちゃんは涙を流し始め。泣き崩れた。

俺はそれに合わせるようにしゃがみ撫でてあげた。

お婆ちゃんを救えなかった俺にはこれしか出来ない。

だから今はこの時だけはいっぱい泣かしてあげよう、そう思い

泣き疲れて眠るまで撫でながらフィーネちゃんの言葉に相槌を打ち。泣ける場所を提供し続けたのだった。



フィーネちゃんが泣き疲れて眠り始めた頃にリンクさん達会議室?にいたメンバーが出てきた。

リンクさんは何か言いたそうだったが。なにも言わずに眠るフィーネちゃんを運んで行った。

リンクさんにフィーネちゃんを預けたので暇になりもうすっかり真っ暗になっている破壊された町を一人で歩いていた。


「はあ...コレが守れたって言うのかよ」

確かに国からしたら良い結果なのだろう魔竜が襲撃してこれぐらいで済んだのだから。

でもさ、いったい何人死んだんだよ.。何人が大事な人を失ったんだよ。

コレが、この結果が守ったって言うのかよ!


「くそがああああああああ!」

わかってる。これが高望みだってことは。

自惚れてる事位わかってんだよ...

あの時は何の力も無かった!チートなステータスもスキルも無かった!だがそれがなんだ!?

それが言い訳になるのか!?なる分けねえだろ!?本当にどうしようも無い事だったか?違うだろ!?

守れただろ!?俺があのとき後ろからの襲撃に反応できていれば...守れた命が会ったはずなんだ!


そうだよ!結衣の件も今回の件も全部全部俺が不甲斐ないせいだ。また同じ過ちを犯したんだ!


「くそが.....くそがくそがくそがくそが!!くそがああああああああああああ!!」

叫び終え、肩で息をしながらも自分で自分を責め続けていると

後ろからの足音が聞こえ、話しかけてきた。


「なにやってんだ?。こんなところで」


「リンクさん...どうしてここに?、フィーネちゃんは?」


「フィーネちゃんはベッドに寝かせたあとルウガに任せたよ。」


「そうですか」

暗がりで良く分からないが。うっすらと見えるリンクさんの顔には心配そうな顔をしており、

現にここに来ているんだからしてるんだろう。


「お前は良くやったよ。記憶がなく訳が分からないまま過ごして。それだけでも辛いのにこんな事件が起きて。被害者が大量に出て余計辛いだろう。だが前にも言ったがお前が助けられなかった命より助けられた命のが多かったはずだ。別に救えなかったことは忘れろとは言わないでも救えた命があったことも忘れるな。」


「リンクさんは、凄いですね。俺には無理です。」


「俺も最初は出来なかったよ。でも、助けた人がお礼や感謝を言ってきた時、これで良かったんだって思えたよ」


「そうですか。」


「お前にどんな過去があるかわ知らない。お前自信殆どが覚えてねえだろうから当然だな。

でも。大体予想はつく。その守ることについての執着は異常だからな、前に大事な人を守れなかった。とかだろう。」

はははは、お見通しかー、年長者は怖えなあー

てか...そんな異常か?....まああんな事があれば...なりたくなくてもなるわな


「異常ですか?」


「ああ、普通なら守れた命があるってだけ伝えてもある程度は納得するはずなんだ。でも、お前は全くしていない。」


「そうですね。リンクさんの言うとおり出来てません。」

何度も守るって言葉を誓った。結衣を失ったあの日に。それは今も変わってない。

守れる物が、力があるなら何を賭けても守るって。でも、結果はこの様だ。これじゃこんな力ある意味がない。


「ユウト。お前は強いかもしれん。だが神って訳ではない。ならどんなに守りたくても救えない命や守りきれない命が出てくるには必然だ。それはわかるだろう。」


「そう、ですね」


「なら。こんなところでうじうじしてないで。継ぎに同じようなことが起きたときに多くのものを守れるようにした方が良いんじゃねえか?」


「ですね...」

そう返すと。リンクさんは近づいてきて。思いっきり頬に殴ってきた。

殴り飛ばされると。いきなりだったので受け身を取れなかった。

殴ってきたリンクさんを見ると


「わかってんなら。くよくよしてんじゃねえよ!たかがFランクの冒険者風情が!辛いのは俺らも一緒なんだよ!。敵の思惑にまんまと騙されて。町を襲撃されて。冒険者になったばかりの奴に全部背負わせて。お前は守ったって事実だけ受け止めて前に進めば良いんだよ!。あとのことは、全部俺ら上級冒険者に任せとけば良いんだよ!」


「リンクさん...」


「良いか、ユウト。お前が守ることにどんだけ執着してるかは知らねえ。だがな守るって事を考えるなら守れなかった物よりまずは守れた物の事を喜びやがれ!」

そうだよな...なんでこんな事に気付かなかったんだろう.....何て思うわけないだろう...でも胸に響いた..気がする

確かに守れ無かった事を考えるのは間違ってない。だが俺は守った奴の事は全く考えてなかった

いや、理解はしていたが。納得できてなかっただけだ。

そうだよな、失ったものはもう取り戻せないんだよな。なら。次にどうすれば被害を減らせるかが一番大事なんだよな。


「すいません。リンクさん。俺..」


「良いさ、これも俺の役目だからな。フラミに言われてたんだよ、理解はしているが納得はしていないだろうから助言を頼むってな」


「そうですか」

あの人あの数時間で見抜いたのか。

熟練冒険者は単純な強さだけじゃなれないみたいだな 「んじゃ、戻ろうぜ。お前まだ晩御飯食べてねえだろ?」


「はい、食べてません」

そう返すと無言でギルドの方へ歩いていった。

リンクさんに着いていき。災害時用の保存食や冒険者が狩った動物で出来たご飯を食べてた。

食べ終えるとリンクさんが部屋を教えてくれた。

普通なら床で寝るらしいのだが俺が解決した張本人なので部屋を使って良いことになったらしい。

案内された部屋はベッドしかない多分個室仮眠部屋とかなんだろう。

【クリーン】発動してからベッドに潜り。色々振り返った。

はっきり言ってまだ全身が軋むように痛い、痩せ我慢してたがリンクに殴られたときとかヤバかった。

振り返ってると次第に眠くなり。段々と意識が落ちていき。眠りに着いた。



取り合えず。一章は終わりです。

第二章からはいよいよメインヒロイン登場です(結局登場させることが出来なかった(T^T)すまぬ)。

一様結衣もメインヒロインですが、Wメインヒロインってのことで許してください。

本文で書いた通り、当分結衣は出ないので新しいメインヒロインが軸になっていくと思います(これは本当)。

適当にお知らせを終えたのでこれで終わります

ではまた、( *・ω・)ノ))バイバイ

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