13話 入れ替わり2
夕飯の時間になりました。
私は兄さんの席について、兄さんは私の隣の席に座りました。
今日の夕飯にリヒャルト兄さん、シャーリーさん、ブライトンさんを呼んで、ご飯を食べることにしました。
話題は、プリシラさんの件と私と兄さんが入れ替わったことです。
「そんな、まさか……」
ルヒャルト兄さんは言葉が出ないようです。
「本当なの?エリカ」
「本当です。シャーリーさん」
兄さんになった私は兄さんの声で言いました。
「早く、戻るといいですね、エリカ姫様、ユート陛下」
ブライトンさんは励ましの言葉を頂きました。
そして、夕飯を食べ終わると、しばらくして、自分の部屋に戻ろうとして、気づきました。
私の部屋に兄さんの姿をした私がいたら変です。
兄さんも気づいたのでしょう。
「兄さん、部屋のことどうしようか」
「ああ、そうなんけど、……メグやコーネリア達に聞いてみようか」
「そうだね」
「それでしたら、エリカ姫様は陛下のお部屋で陛下はエリカ姫様のお部屋にいるべきではないかと存じます」
メグさんは言いました。
「そうかもしれないにゃ、私もメグの意見に賛成にゃ」
コーネリアさんはメグさんの意見に賛成のようです。
一応、私は兄さんの部屋で休むことにして、一つ問題がありました。
それは、お風呂です。
「ところで、お風呂はどうするの?兄さん」
「それは、……どうしよう、俺がこのまま入っちゃあ、まずいよな」
「当たり前です」
「当たり前ですにゃ」
メグさんやコーネリアさんから否定されます。
「じゃあ、私と兄さんが一緒に入るのはどうですか、兄さんには目隠しをしてもらって……」
「それは、良い考えですね」
「私も手伝うのにゃ」
こうして、私と兄さんのお世話係のメグさんとコーネリアさんの力を借りて、お風呂に入ることにしました。
お風呂に入るのは、私と兄さんとコーネリアさんの三人です。
メグさんは恥ずかしがって「私には無理です」と言われたので仕方がないです。
まず最初に、兄さんに目隠しをしてもらって、服を脱がせました。
そして、私も服を脱いで裸になりました。腰にはタオルをちゃんと巻いて。
コーネリアさんはじーいっと私を見て視線が合いました。
「目の保養にゃ……」
「???」
よく分かりませんが兄さんの体を見てるようです。
兄さんは着やせするタイプで細マッチョです。意外と筋肉がしっかり付いていて腹筋が割れています。
卓球をするために筋トレを欠かさずやっていたようです。
コーネリアさんはメイドの着物を着たままです。脱ごうとしましたが、メグさんに止められました。
お風呂場は広くて、清潔です。
まずは、兄さんの手を引いて流し台に連れて、座ってもらいました。
最初に体を洗います。スポンジに石けんを付けて泡立てて、背中から洗います。
脇腹辺りを、触った辺りです。
「ひゃっあんっ」
「兄さん、どうしたの。もしかしてくすぐったい?」
そうなのです。私は右脇腹が弱いのです。
「ああ、大丈夫」
私はできるだけ清潔になるように洗いました。
体を洗った後は今度は髪の毛です。髪はそんなに長くはないので時間はかかりませんでしたが、今日は3回洗いました。原因は水洗トイレに流されて、下水道の水に浸かっていたからです。
そして、兄さんを洗い終わった後、今度は、私を洗いました。
体はいつも通りに洗って背中はコーネリアさんに洗ってもらいました。
髪は短いので簡単にすみました。
湯船はお湯がいっぱい入って、全身浸かって体の芯から温まることができました。
お風呂上りにはフルーツ牛乳を飲んで湯冷まししました。
それから、私と兄さんはそれぞれの部屋に戻って休むことにしました。
「あ、兄さん、そういえば、これスマホ」
兄さんの服に入っていたスマホです。
「ああ、ありがとう」
兄さんはそれを受け取ると嬉しそうに私の部屋へ行きました。
俺は妹の部屋に入って、三面鏡を見た。
目の前にいるのは13歳の少女。実の妹で、地味で十人並みの容姿だ。
笑うとお地蔵様のような和やかさを持ち、癒される。
チャームポイントは頬だ。赤ちゃんのように柔らかくてよく伸びる。
自分で手で頬をつまんだ。うん、お餅のようだ。
そして、今着ている服装はパジャマだ。赤のチェックに白地の布だ。
鏡から見る妹のスタイルは、幼児体型だ。
まだ、成長途中だ。
胸はかすかに膨らんでいるようだが、おなかがちょっとだけぽっこりしている。
おしりは丸くきゅっと上がっている。若いなあ。
太ももからふくらはぎは触って肉付きを確認してしまった。
そして、二の腕、ふにふにと柔らかくて気持ちいい。
全体として、妹の体は柔らかい。
赤ちゃんの時からそうだった。
生まれたてのエリカときたら、この世の誰よりかわいくて宇宙一かわいい赤ちゃんだった。
おっと、話が脱線してきたな。
女の子の体は柔らかくて華奢だということだ。
寝る時間になって、エクレールがやってきた。
「なんか、いつもエリカと寝てたからつい来ちゃった。でも、ユートになったエリカの所に行くね」
そう言って、エクレールは俺のもとを去って行った。
エリカとエクレールが仲良くなって俺は嬉しかった。
エリカの布団に入るとお日様の良い匂いがした。メグが干してくれたのかな。
そうして、俺は静かに夢の中に入った。
俺が妹の体になったことで、リアルの女の子に興味をきっかけになっているとは夢にも思っていなかった。
俺の中で変化が起きていることに。




