そして捨てられた俺
目を閉じてからすぐ来るであろう衝撃に備え歯を食いしばっていた。
「おう?全然衝撃が来ない、、、?」
一向に衝撃が来ない俺は恐る恐る目を開けた。
目の前に広がる地面。顔と地面の差はわずか3㎝。
ところどころ光っているところがある以外は普通の地面だ。
いや光っている地面ってだけで、全然普通じゃないんだけどさ。
起き上がった俺は驚愕。めっちゃいろんな人に見られてる、、、!
ん?なんか目の前にいるイケメンがぷるぷる震えてる。
「あの、、、。ここはどこですか?」
「おい、お前!そこは俺が今から使うんだ!さっさとどけ!!」
質問には答えないくせにどけとはなんだ。
まあ退きますけどね。
よくわからないまま移動する。よく周りを見たらいろんな髪の人たちがいるな。赤に金、青や緑なんてのもいる。
そしてその周りをうろつく、日本では、いや地球では絶対に見られない生物もいる。何あの飛んでるペンギンみたいなの。
俺の知っているペンギンは空を飛ばないんですけど。
俺が周りを見ている間に、先ほどの少年が何かやるようだ。だというのにさっきから俺が注目されているんだがなぜ?
服が珍しいのか?確かに俺の今着ている服は日本製の部屋着だ。対して色とりどりの髪色をした少年少女は、日本のサブカルチャーさながら、THE・魔術師!な恰好をしている。
多分普段見慣れない恰好をしているから注目を集めているのだろう。俺だって逆の立場ならガン見するし。てかしてます。
なんて考えてたら一際輝くさっきまで俺がいた場所。
「権限せよ!」
その言葉が聞こえた途端、俺はまた、おの少年の目の前にいた。
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なんなんだ!なんなんだあいつは!!
俺の神聖な召喚を邪魔しやがって!
というよりなぜ召喚の儀を行ったのに人間が出てくるんだ!
幸いあいつが俺に対して何か行った。という体で誤魔化したが、次は無いだろう。
落ち着け俺。なに、次成功すればいいんだ。大丈夫。俺はゾルド様だぞ!できないことなんてない。
後であの平民へ罰を下すが、何より先に召喚だ。
意を決して再召喚をした。
「顕現せよ!」
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「おいあんた。さっきは邪魔だとか言っておいてまた呼び出すとかどういうことだ。」
俺はまたあの少年の前にいた。
これあれだよね?召喚ってやつでしょ?にわかオタの俺でも知ってるぞ。
「おーい。返事くらいしたらどうだよ。」
言葉が通じてないとか?確かそういうテンプレがあったけどさ。でも俺周りにいる奴らが話してる内容、理解できたんだよなぁ。
「聞いてるのかよ。おい!」