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48 しようのない(他者視点)

自分にずっと好意を向けてくる人がいた。

彼には幼い頃の淡い恋の時に告白されて、断ったけど、何故かずっと自分を好きでいた。


ある時、自分にあったいじめ?の話になり、彼が過去に加担していた云々から周りが責め立てた。

くだらないなぁ。

そんなくだらないことで、勝手に人の気持ちを代弁した気になって、正義を気取るとか気持ち悪いよ。


ちょっと過激な言い方になったけど、他者に興味が大してないのも事実で、どんな感情であれ自分に向けられる感情をまともに受け取る気がないのも事実なんだよね。

彼も、自分に求められても無理なことを望むんだもの。

他の人と心を交わし合う恋愛関係を作って、自分への思いなんて忘れて、手にできる幸せ、自由を選んでほしいよ。


だから、彼が自分から離れようとした時は、両手を挙げて歓迎した。

彼が自分に会わないようにしていると理解していたから、自分も会わないように気を付けた。

中学卒業に合わせて、彼は新しい環境で過ごすと聞いて、安心した。

きっと自分への思いなんて忘れて幸せになってくれると。


それなのに…5年以上も会わずにいたのに忘れられなかったそうで。

成人式の時点で5年以上だから、人生の4分の1以上会ってないのに、何故忘れられないかな?


その後、覚悟を決めた顔で「忘れないでほしい」ってお願いしてきたんだ。

彼のこの言葉、「もう死のうと思っている。だから最後に君に会いたかった。君との未来がないのも分かってる。だから君のことを好きだった自分という存在を、君の心に残してほしい。」ってこと。

自殺予告と告白だよ。


当然ながら拒否しようと思ったけど、もう彼は覚悟決めちゃってたんだ。

自分が拒否したところで彼はどちらにせよ死を選ぶつもりだった。

外野が何言ったって変わらないよ。

最期の思いすらダメだったと絶望して死ぬのと、最期の思いだけは受け取ってもらえたと喜んで死ぬなら、後者の方がまだ救いがあると思った。

だから、彼の最期の思いだけは受け取るって意味で、「忘れないよ」って答えた。

めちゃくちゃ幸せそうに笑うんだもの、こっちは苦虫を噛み潰したような顔にもなるよ。

でも推奨もしたくないから、「(君の幸せを)祈らない」って言ったんだ。


それで彼、本気で実行したんだよ。

全くしようのない。

こんなひどい人間を好きになって、好きで居続けて、愛して、どうしようもない選択をして、幸せそうに笑うんだから、本当にバカだよ。


大丈夫、約束したでしょう?

忘れないよ。

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