47 自由の為に(他者視点)
子どもの頃から、周囲の人よりも感情に疎かった。
自身の中にある感情は好きか嫌いかくらいで、細かい分類ができない。
家族等の身内だけならともかく、集団生活となると支障が出てきた。
だから必死に自分の感情を言語化・細分化していき、他者の行動や仕草、言葉と感情を紐付けて考えるように訓練した。
他者に興味はあまりないけれど、こうして見ると随分本心と実際の行動が異なる人が多い。
自分の感情が発露した際は好きか嫌いか程度しかない為、そこからどうしても何故好きなのかとか何故嫌いかを確認する作業が生じる。
あまりラグなく対応できるようになったけど、そのせいか好悪には敏感だ。
自分の心が良いと思ったことを優先して生きたい。
決めた。
自分らしく自由にある為に、自分の自由も他者の自由も大切にしよう。
自分にとっていいと思ったら行動すればいい。
そう思ったんだけど、ある日将来結婚したいって言われた。
ずっと一緒…自分がいいと思ったものを自由に選べなくなるのはちょっと嫌だなぁ。
とは言え、自分が選びたいものを選んでいたら相手に我慢させてしまうし、それも嫌だなぁ。
あ、これ、両立無理だな。
これは自分にとって優先したいことから、選択しないとダメなんだ。
自分の自由も相手の自由も確保するなら、特別な関係は作るべきじゃない。
特別な関係は、相手の気持ちを受け取ること、自分の気持ちを誰かに向けること…この2つをしないことにすればいい。
じゃあ、ずっと一緒にいたいって気持ちは受け取れないね。
約束できないもの。
誰かの為に自分がずっと我慢したり、自分の為に相手にずっと我慢させるのも嫌だ。
自分が今死ぬのが良いって思った時に、死ぬのを止められたくない。
自分が傷付いたり、死んだりすることで、ずっと苦しんだり悲しんだりしてほしくないの。
自分にとっていいことなら、自分の痛みはいくらでも受け止めるけど、そのせいでずっと誰かに痛みが続くのは嫌。
だから、その前に、相手の心を踏み躙っても切り捨てるね。
だって一時的に受け入れても、後からもっとずっと辛くなるもの。
だから、自分へ思いを向けるなんて、無駄なことはやめてほしい。
さっさと他の誰かと幸せになってくれないかな。




