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1 出会いと印象

幼稚園に入園した。

田舎で子どもの人数もあまり多くないので、組分けもなかった。


新しい環境で初めて会う人も多く、あまり人見知りはしない性格だったが、少し緊張していた。

子ども達の中で、とても大人しそうな女の子がいた。

周りの子に比べると表情が少し乏しく感じて、ちょっとだけ怖いと感じたのを覚えている。

彼女の母親がきつい口調で何か言い聞かせていたけれど、彼女は少し怪訝そうな顔をして首を傾げていた。

入園式が始まってからも、少し怪訝そうな顔をして座っていたと思ったら、彼女は途中で立ち上がり、母親の元へ歩いていった。

幼稚園の先生も彼女の元へ向かい、「もうすぐ終わるからね」とか「大丈夫だよ〇〇ちゃん」と声をかけていたと思う。

幼いながらに、心細さとか親恋しさにしては、泣いてもいない彼女を見て不思議に思った。

幼稚園の先生の声かけを気にしないまま、母親の元に着いた彼女はこう口にした。


「いつまですわってるといい?なんで?」


幼稚園の先生も呆気に取られているし、彼女の母親は頭を抱えていた。

あまりの空気の読めなさに、自身も緊張が吹き飛んで彼女を見ていたと思う。


後にその時のことを聞いてみると、母親に「とにかく大人しくしていろ」と言われたものの、時間や理由の説明がなく、聞いても答えてもらえず、時間によってはお手洗いの心配もあったのでやっぱり確認が必要だと思って聞きに行ったとのこと。

彼女は幼稚園に入園する少し前に話すようになったそうで、母親は少し舌っ足らずの彼女の口調から説明しても分からないと考えて、言い聞かせていたが、彼女は口調に見合わずしっかり思考していたので、ただ大人しくしていろと言われて時間も理由も分からず困り果てていたという話だったらしい。

その後、母親からまた叱られたそうだが、集団で行動するなら空気を読む必要はあったとは認識したので、それは反省していると言っていた。


最初の印象は、大人しそうな、表情が少し乏しくてちょっとだけ怖い、空気の読めない女の子だった。


少し経つと、彼女は理解すればルールも守るし、空気も読めるし、相手を気遣えると分かった。

そこからしばらくの印象は、大人しそうな、表情が少し乏しい女の子だった。

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