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悪意のある普遍的な思想

クオリア_クリエイト

作者: レー・NULL

 何かを作るという行為は、自らの内部で組み立てられた情報を、外部に出力し形にするという行動である。その単純な過程において、自らをも創造している。何かを作るという行為は、神聖なものであり、自身を完成させゆく儀式という事だ。


 自身を確たる者と知る、それは知らないと同じ事だ。我らは日々死にゆく、我らは日々新生する。人間とは肉の身体に内蔵する脳、それに格納された情報こそが本体である。日々積もり変わる非常な魂だ。


 ならば、情報が形を為す事に、これこそ創造と言うべきでは無いだろうか。遺伝子を複製することが尊いのならば、まさにそのままその通りなのだ。何かを作るという行為が、自らの情報を残し、更には自身さえも完成させてゆく。


 創造のため、祈りを捧げよ、構築せよ。形を完成させゆく過程に自らさえも完成させゆくのだ。自身のため、魂を別けよ、完成させよ。自身の中の情報により形になったそれは、自身と区別する必要が何処にあろうか。


 確たるものなど、この一瞬の認識以上に何があるだろうか。故に今を自身として残すのだ、非常たるものから変わらぬものを創造せよ。完成させゆく自身が、今の自身であるなどと思わぬことだ。人は日々死にゆくものだから


 支柱となるものが何処にあったのだろうか。確たるものなど少し考えれば何もない事は解るはず。自身を含め変わらぬものが無いように。故に、信念と信仰にそれを求める。楔を打ち込み、支柱となるように、確たるものとなるように。


 想像、構築、形を為せ。確たる者と世界に表せ。想像、構築、形を為せ、祈る私は確たる者だ。想像、構築、形を為せ。消えぬ記録と確とあれ。想像、構築、形を為せ。この信念、貫く限りは私である。


 結局のところ、自身が完成するまでの間に、納得できる結論を描けるのか。そのひとつだけが重要なんだよね。

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