01.プロローグ
以前に削除したものの再投稿になります。
ストーリーの大幅改変はありませんが、細かい添削を加えましたので、お目通しいただければ幸いです。
目を覚ますと、そこにはよく晴れた青空があった。
そよ風は暖かく、草のにおいが混じっていて心地いい。
「知らない天井だ……。っていうか天井ないし……」
2500年以上前に流行った映像作品のセリフを呟いてみるも、状況は把握できないままだ。
自分は、街道沿いにいたはずだ。
自分は、曇り空の下、パレードを見物していたはずだ。
そして自分は──爆発に巻き込まれたはずだ。
あの小さな男の子は自分が咄嗟に路地へ突き飛ばしたから、爆発には巻き込まれていないはずだ。いや、巻き込まれていないことを願ってやまない。
そのあと、黒い何かが懐に飛んできた。
とっさにキャッチしたそれは、黒くて硬い四角い箱だった。
その直後、レーザー誘導式ミサイルが目の前に飛んできて、地面と接触する直前に爆発した。
「────っ!」
記憶が鮮明なせいか、爆発直後の光景が脳を横切り、思わず悲鳴を上げそうになった。
慌てて起き上がろうとして、全身に痛みを感じた。
もう一度踏ん張って起き上がり、自分の体を確認してみる。
体はジンジンと鈍く痛むも、傷ひとつ無い。
「普通、バラバラになるよな……」
ミサイルのゼロ距離爆発に巻き込まれたのだ。炒めたミンチ肉のようになってもおかしくはない。
それなのに、今の自分には傷ひとつ無い。
状況は謎めくばかりだった。
(コ◯ン君、ネクスト・ヒントをください!)
取り留めのない思考は、混乱の現われか。
いつもは脳領域の片隅に収納してある旧文明時代に大ヒットした動的絵図映像作品──アニメ──の知識が、今は無駄に出て来てしまう。
自分はどうなったなったのだろうと、辺りを見渡した。
そこは──
一応、本作は毎週日曜日投稿、もしくは隔週日曜日投稿を予定していますが、作者の力不足で不定期投稿となる確率が超高いかと思います。それでもよろしければ、ぜひ見てやって下さい。<( _ _ )>dogeza
ついでに、現在投稿中の別作「現代魔法使いは異世界でも静かに暮らしたい」もよろしくお願い致します。(o_ _)o