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精霊樹のエルフは働かない  作者: るーるー
アジト襲撃編
248/429

エルフ、振りかける

 

『むー』

『めんどう』


 精霊さんが魔法を乱射しながら不満そうに呟いている。

 そりゃそうだよね。

 精霊さんが放つ魔法は鞭のようにしなるヤークウッドの剣、クラカラグラとかいうのに消しとばされていた。

 精霊さんが不意をうつようにして放たれた魔法もまるで見えてるかのようにクラカラグラは動いてる。うーん、原理はよくわからないけど不思議だ。


『こうはんいまほういっとく?』

『なんかけされそうなよかん』

『ふらぐてきなー』


 うん、単発で放ってる魔法も消し飛ばされてるしね。広範囲魔法だったら通る感じがしないでもないけど直感的な部分が当たらないという警告を飛ばしてくる。

 まあ、今の私には魔法を使う魔力すらないんだけどさ。


「おらぁぁぁぁ!」


 威勢のいい声と共にクラカラグラをヤークウッドをこっちに向かって飛ばしてくる。

 さすがに不意打ちじゃないし、体を逸らす事で二度目だからギリギリ躱せる。


 腹が立つから私の顔の横を通り過ぎた際に懐から取り出した精霊さんお手製の爆薬ポーションを振りかけて離れる。

 そんな精霊さん特製の爆薬ポーションが塗りたくられたクラカラグラがヤークウッドに引き寄せられた瞬間に起爆。

 引き戻したのは爆発の塊と化したクラカラグラ。それを引き戻したヤークウッドが巻き込まれる。

 そして爆発はさらに大きくなっていき、地響きまで起こってる。

 これは予想外の威力。


『うわ』

『えっぐ』

「確実に攻撃できる方法です。それに攻撃手段を提供してきたのは精霊さん達です」


 精霊さん特製の爆薬ポーションは連鎖爆発とかいうのが起こるらしい。

 爆薬ポーションは空気に触れると爆発して、さらにポーションを洗い流したりしないと周りの空気がある限り爆発するらしい。

 つまり無限に爆発すると言うことらしい。

 確か精霊樹の森でも森の一角がずっと爆発してるというのをイーリンスが言ってた気がする。

 多分、あれも精霊さんがやったんだろうな。


『げんきすぎるー』

『わかいっていいねー』


 爆発を撒き散らしながらヤークウッドがクラカラグラを手に飛び出してきた。

 爆発してるクラカラグラの一部分はこちらに向かって飛ばしてきてる。

 なるほど、それで爆発の範囲から逃れてたのか。


「エルフ!」


 血を流したヤークウッドが怒声を上げ、睨みつけてくる。

 なんでそんな怒ってるのか理解に苦しむ。

 あ、おじいちゃんか?


「おじいちゃんは心に傷を負っただけだから無事だよ?」

「だまれ!」


 ああ、もう面倒になってきた。

 こうなったらこっちも本気で潰してやろうか……

 使う気はなかったけどポケットに残っているエルフの里の秘薬、奥の手を使って。

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― 新着の感想 ―
[一言] そろそろ相手が悪いということに気付いてください。
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