3話 見てるだけ
最初に一番僕が見る機会の多い精霊魔法について説明すると…
まず精霊魔法を使うためには大前提として精霊がいないと精霊魔法は使うことが出来ないらしい。
これは使い手の問題ではなく、普段は精霊魔法を使っている祖母も精霊魔法を使えずに属性魔法を使っている時があるから間違いないはずだ。
そして、精霊にお願いして、使い手が魔素を精霊に渡して、渡された魔素を精霊が使って現象を起こす。という流れのようだ。
利点としては、自分で属性魔法を使って現象を起こすよりも、精霊魔法の方が少ない魔素で現象を起こす事が出来る。
欠点としては、精霊がいなければそもそも使うことが出来ない事と、精霊は自分の属性の現象しか起こせないらしいことだ。
そして、精霊魔法の精霊がいないと使えないという欠点を補う方法が契約だ。
これは推理の域を出ないけれど、祖母はアクアと精霊魔法を使う時だけ、言霊に「契約に従い」という言葉が入っている。
そして、アクアと精霊魔法を使う時だけは、アクアが近くにいなくても急にアクアが現れて精霊魔法を使うことが出来るのだ。
なら、色んな精霊と契約すれば良いのにと思うのだけれど、祖母が契約しているであろう精霊はアクア1体だけだ。
きっと、何かしらの制約か制限があると思うのだけれど、理由は分からない。
今後も継続調査が必要だ。
次に属性魔法について
僕の知っている限りでは属性魔法の属性は「火」「水」「風」「土」の4種類で、魔法を使う時には必ず杖が必要だ。
実際に魔法は杖に魔素が集められた後に、杖を基点として現象が発生している。
そして、呪文から4属性にはそれぞれ王様がいるようで、属性魔法はその王様にお願いして属性魔法を使わせて貰ってる感じだ。
利点は精霊魔法に比べて精霊がいなくても使える利便性。
欠点は、杖がないと魔法を使えないのと、魔素の使用量が大きいこと。
ただ、魔素の使用量という点は、祖母と母親の魔法使いとしての技量の違いだったり、適性だったりがあるかもしれないので保留だ。
ちなみに、魔法陣については全然分からなかった。
まずウチには魔法陣の魔法が台所の窯の魔法陣しかないので調査のしようがなかったのだ。
とりあえず、魔法陣が周囲から魔素を一定量を吸収して、火が付く。
吸収される量は、火の勢いと、使用時間に比例している事くらいしか分からなかった。
まあいずれにしろ、めでたく10歳になった僕は近いうちに魔法の練習が始まるだろうから、それまでのお楽しみだ。