第2話 背中
誰に話す訳でもありませんが。どうも皆さん。
今僕は、背中に血塗れの女の子を背負ってます。
あの後、ああ「移せ!」って言った後です。白目を向いてガツンって顔面から落ちて気絶しちゃったんですよ。
四つん這いになってたお陰で地面と頭の高さは其ほど無かったから良かったけど、土下座してるみたいで中々に面白い姿をしてましたよ。
それで、頭打ったし救急車を呼んだ方が良いかな?って考えましたけど呼ぼうにも携帯電話は家ですし。
電話を借りようにもこの辺は人なんて住んでないですし。
まあ、そんなこんなで現状です。
一体この子は何なのでしょうか…。警察に引き取ってもらうか?いや、そんなことしたら話をしなきゃならないんだよな…面倒だから無しだな。
いや、この場合は白十槍 か?そっちに引き取ってもらえばどうにか…面倒だな。
どちらにしろ答えは同じだから取り敢えず家に行こう。休ませたら帰らせればいいし。
後のことは後で考えればいいか。
それよりも…。
『おっぱいが当たって中々によろしい』
いや、言い訳をさせて欲しい。
目の前で女の子が顔面から地面に倒れたら心配してあたふたしておっぱい揉んで満足したら背負って背中で二度目の楽しみを男の子だったらしますよ。ええ。
そんでもって、背負ったのなら家に着くまでは下ろさない用にしなきゃいけませんよね。
時折背中から落ちないように持ち上げたり。ええ。
え?言い訳にしか聞こえない?
そのための前置きですよ。
とか自分で言ってて訳が分からなくなった言い訳を自分に言い聞かせてたら家に着いちまったよ…。
チッ!
「んあ……ん?しゃんぷぅのにおいが…しゅる…」
「ああ起きたんですか?今僕の家の前に居るのでもうすぐで横になれますよ」
「あれ?君…だれ?」
「覚えて無いですか?休める場所に移せって言って気絶したじゃないですか」
「え?だって私…私…わたし?」
「どうしたんですか?」
「ごめん私って誰?」
!?
「いや!そんなの僕も知らないですよ!血塗れで助け求めてたから助けただけですし」
「はりゃ~そりゃどうもね。そっか…ふ~ん。まあ、そんな事より…ふん…」
何だ?鼻を鳴らして。
「下半身に血液溜めすぎ」
!?!?
人が倒れたら起こさない用にしましょう。