第1話 小竹大翔
今、俺はものすんごい驚いてます。
18年生きてきた俺ですがこんなことは初めてです。
夜中、風呂あがりに散歩へ出掛けたらなんと!制服を着た血塗れの女の子が電信柱の下で倒れているからです。
映画の撮影かドッキリかな?と思ったんですけど、ドッキリにしてはカメラを隠せる場所は有りませんし映画の撮影にしても街灯の明かりも、照明器具も無く真っ暗な状態なので違うと思われます。はい。
何せ、明かりと言う明かりが月の光程度ですからね。
「ゴホォッ……」
血塗れの女の子が口から血を流してますよ!
コレってヤバイんじゃ…。
「ぶ…ぶっ………」
ぶ?
「ブッッッコロシテヤラァァァァァ!!!」
!?
近所迷惑になるんじゃないかって位の声量で血を撒き散らしながら叫んだよ!
「おい、そこのテメェ…手ぇ貸せよ…」
「!?!?」
周りを見たが暗くてよく見えないし音も聞こえないし…。
「何…呆けた面してんだよ…早く手ぇ貸せツってんだよ…あぁ!?」
見た目とは裏腹に素行の悪そうなしゃべり方をして見せた少女は、倒れていた体を起こし四つん這いになってゼーハーゼーハーと息を切らしていた。
てか、やっぱり俺だった。
「あ、あの…どうしてそんな血だらけに…」
まずは状況確認だ。何事も冷静が一番。
あ、おっぱいでかい。
「んなこたぁ今は良いんだよ!速く休める場所に移せ!」
「は、はいぃ!!」
―こうして小竹大翔の物語は幕を開けた―
―開けちまったよ―