二日目
朝、学校が始まる前、俺と真依はある道場に来ていた。
和希は殺人戦闘術を習っているため、ここの師範 新島政吉年齢50前後、自称世界最強の中年オヤジらしい。
「やぁ〜和希くんと真依ちゃん元気そうだね、おっ、真依ちゃん制服似合っているじゃないか。」
真依はあきれている。
「師範そんなことより今日の稽古は何をすればいいでしょうか?」
「そうだね〜和希くんには教えることはないんだかね。」
新島の目は戦闘モードだ
「師範、俺と戦う気ですか?」
「当たり前でしょ、今の君には教えることはないからね〜」「分かりました、能力は使わなくていいでしょうか。」
「いいや、使っていいよ私も使わせてもらうから。」
「分かりました、では使わせてもらいます。」
距離は5?二人とも普通人間の間合いではないが二人にとっては近すぎる距離である。
「それじゃ和希くんいかせてもらうよ」
と、言った瞬間和希の目の前に政吉の顔があった、政吉の能力は瞬間移動だ。
「ほらほら遅いよ和希くん。」
和希のみずおちに向かって突きが飛んできた。
「師範その程度で私の体が壊れると思ったのですか?」
和希は硬化能力を使い肉体は固くした。
突きは和希に当たったが和希には効いていないようだ。
政吉は和希から離れ
「ズルいじゃないか和希くん僕の嫌いな硬化能力を使うなんて。」
「さっき師範が使っていいとおっしゃたんですよ。」
と言いながらまた始まった。
そのようすを真依と門徒あきれながら見ていた。
和希が幼い時から毎朝やっている稽古が終わり、和希逹は道場の片隅でくつろいでいた。
「いやはや和希くん、なかなか成長したものだよ、私の攻撃を硬化能力で防ぐなんね。」
政吉が誉めるなんて珍しいそうに門徒は見ていた。
「よかったじゃない和希師範が誉めることなんてなかなかないよ、胸を張って高笑いすれば。」
「………それはそれで、チョッと嫌な奴に見えると思うが………」
真依はそう言いながら和希の肩を叩いた。
稽古が終わり和希逹は学校に行くため道場をあとにし学校に向かった。
「いや〜和希くん師範に誉められるなんて感心したよ。」
「いや真依まだまだだ、最後は能力を思う存分使わせてもらったからな。」
そう和希の能力は普通の能力者とは違う能力なのだ。
「真依今日は委員会決めだが、何かやりたい委員会でもあるのか?」
「そうだね〜、うん〜生徒会をやりたいな。」
「お前が生徒会か、似合わないな。」
真依がふてくされ
「いいじゃない、和希には関係ないでしょ!」
和希逹はそんなこを言いながら学校に向かった。
◇ ◇ ◇
学校に付いて和希は雄吾と友彦といっしょに教室で今日の委員会決めに付いて話し合っていた。
「誰が生徒会になるんだろうな、和希、友彦」
すると和希が
「誰がやるか分からないが一応立候補者は出ているみたいだ。」
「立候補者って誰なんだい。」
「友彦あまり期待するな、俺的にはあまりやって欲しくない人物だからな。」
和希はため息をつきながら真依の方を見た。
「もしかして、立候補者って真依なのか?」
「ああ、そうだ俺は真依の生徒会立候補はやめたほうが良いと思ったんだが…。」
「良いじゃないか、和希あいつが生徒会になったら休み時間を増やしてくれそうだな。」
和希は、またため息をついた真依の方を見ると自慢気に友達に喋っているのだ。
「そんなことより和希、和希は校長推薦で風紀委員会に入るそうじゃないか。」
「ああ何だか分からんが選ばれたらしいな。」
「スゴいな、和希僕なんか推薦なんかされたことないよ。」
友彦はうらやましいそうに言った。
「委員会のことはいいが、みんなは部活は決めたのか?」
すると祐吾はが
「俺は決まったぜ、登山部に入る事にしたぜ。将来国防軍の山岳部隊に入りたいからな。」
この年で将来のことを考えている若者は少なくない、超能力者にとってはなおさらだ現に超能力者の数は少なく、その多くは軍や警察の機動隊に入るのが一般的だが、あるものは研究者になるものもいる。
「早いな祐吾、俺は委員会があるから部活には入れない。」
「和希、僕は研究部入ることしたよ。」
「ほぅ〜、研究部か俺は委員会に入ると思ったんだげどな〜。」
祐吾は冗談半分で言った。
「さぁみんなもうそろそろ授業が始まる前に準備をしたほうがいいんじゃないか?」
祐吾と友彦は慌てて授業準備を始めた。
今日は2日だったので特にちゃんとした授業は無く教科担任の説明で終わった。
帰りのホームルームで自称ミキティーに「委員会のメンバーは放課後生徒会室に来てください。」
と言われて和希は放課後生徒会室に行くことになった。
生徒会室に入ると中には、三人の女子と男子がいた。
「待ってたわ〜、君が一番ね、さあさあ座って。」
喋りかけて来たのは、入学式に声をかけてくれた生徒会長の市原光だった。
「あっ、君はあの時の入山くん?入山くん委員会になったんだ、確か校長推薦だったかしらね、そうよね、しずちゃん?」
すると向かいにいた少女(美少女)はにらみつけながら、
「会長やめてください、私のことをしずちゃんと呼ぶのは会長だけです、私の名前は静香です。」
「まぁまぁ、二人とも後輩の前で喧嘩はやめてください。」
会長は止めに入った男子生徒に
「もしかして当麻くんしずちゃんのことかばっかちゃってもしかしてしずちゃんのことが、好きなの?」
男子生徒は顔を赤くしながら
「やめてください、会長〜僕は恋愛的感情はありません。」
会長にしずちゃんと呼ばれている人物はその男子を睨み付けていた。
すると突然ドアをロックする音が聞こえた。
「失礼するよ。」
入って来たのはこの学校で一位、二位の実力者、部活連会頭の三年千葉拓也だった。
拓也は素っ気なく言った
「何だ、まだ一年生は揃ってないのか?」
「あら、拓也くん待ってたわ。」
拓也は不機嫌そうに当たりを見渡し端の空いている席に座った。
そのあとから委員会代表と新委員が出揃い、第一回委員会会議が始まった。
生徒会長から生徒会メンバーの紹介がされた
「新入生の皆さんわかっていると思いますが、三年生徒会長の一原光です、隣にいるのは二年副会長の田中参謀将勝くんと、三年会計長の市松静香さんです、あとほかに二年書記の松村夏音さんが居ますが今日は欠席です、よろしくお願いします。」
すると隣にいた副会長が
「やめて下さい会長、田中参謀の参謀は親父の階級です名前とは関係ありません。」
会長はとぼけたような顔をしながら頭の上に?(はてな)を浮かべた。
そこに部活連会頭の拓也が口を開いた
「ではこれから皆はかく委員会室に行ってもらう、詳しい説明は委員に聞いてくれ、では解散だ。」
拓也の一言で解散した俺達は委員室に向かった、風紀委員室には三人の男女が待っていた。
その中の委員長らしき人物が声をかけて来た。
「よく来た新入生諸君!私は風紀委員長の石原美那だ、よろしく」
風紀委員はこんな感じだとは思っていなかった和希はとてもびっくりした、部屋の中は書類が散乱しとても良い環境とは思えなかった。
そんなことも気にせずに美那は和希に椅子に座るよう指示をした
「いや〜、すまない私達は男手が多くてなかなか部屋をかたずけられないんだ。」
美那は愚痴を溢しながら和希に話しかけた。
「今は放課後の見回りに行っているんだ、あと5分ぐらいで帰って来るはずなんだけど……、まぁちょうどいいし委員会の説明をしよう!」