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4話/
教会~ユリアの部屋~【少女side】
人間というのは全くわからない。
感情だけで動く生き物なのか?
そんなんだといつかは滅びてしまうのではないのか?
.........なんていうのだろう......
とても温かい
――
私は一晩中泣いた。
そんな私の横で少年はずっと私の背中を摩っていてくれた。
こんな感情は初めてだ。
でも、私はここに居てはいけない。
でもここに居たい。
もう、元の生活に戻りたくない。
少年の名はユリアといった。
この教会に住むものらしい。
とても優しい性格で、聖女のようだった。
「私は...コウ」
私はユリアに名を明かした。
ユリアは優しく微笑み私に手を差し出してきた。
「よろしくおねがいします。コウさん。」
私はその手をそっと握った。