もし
部活仲間の言葉が頭に響く。
「俺はこのままでいいのかな」
なんて1人自主練をしてて思う。
音楽室には4人で練習した何かが
扉が開いた。
「あれ?今日は練習お休みじゃなかった?」
鈴だ。
「自主練してて」
「偉っ!」
「いや俺は1番下手だから、楽器を触ってる時間が短いから」
「いやいや、本当偉いよ。そんな私たちのためにでしょ?本当にありがとう。」
「そんなんじゃねえよ。ただ。」
自分のため
「……」
「何?」
「隼人って真面目だよなーと思って」
「……はぁっ?真面目?俺が??」
そんなこと言われた事がない。戸惑っていると
「実は前からドラム探してて、色んな人のこと見てたんだけど隼人は誰より早く部活行ってボール触って、誰よりも遅くまで残って練習して偉いなーって」
「そんな……こと」
「もしドラムやってくれる人がいたら隼人みたいな人ないいなーって思ってたりもしたんだよね。まさか本当に入ることになるなんて思わなかったけど」
「足があってよかったよ! だってなかったら、ドラムのペダル踏めなかったじゃん。私にとってはラッキーかな」
そんなの、軽く言えることじゃないだろ。
でも、なんだろう。あの日、全てを失ったと思ってた俺の胸の奥で、
今、小さな音が鳴り始めている気がした。
もし、怪我してなければ楽器なんて触らなかっただろうし3人にもあわなかった。
もし、あのまま足がなくなっていたら楽器なんて、ドラムなんてやってなかった。
もし─────3人に出会わなかったら俺は今頃何してた?




