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庭師が私を攫うまで  作者: 天乃まりの
萌しの篇
9/15

9 パーティー事変・下

ゆりあと浩二がパーティー会場から消えた後、馨と柊一も怪しまれないように人混みをかいくぐりながら会場を後にした。

ゆりあが直前に柊一に寄越した視線は、「ついてこい、あとは上手くなんとかしろ」という意味を含んでいた。そのことに気が付いた柊一は、馨を連れて二人の後をつけることにしたのである。

互いの小声を聞き逃さないように少しばかり体を寄せ合い、ゆりあたちと一定の距離を保ちながら追いかける。


「まったく最近のゆりあの行動力には驚かされるね。昔から変なところで度胸のある子ではあったけど、こんな無謀なことをするなんて。柘植さんも気が気じゃないだろうに。」

「ある意味橋本がずっとストッパーだったんですよ…あれでゆりあより年下なんで…。ほんとは昔からあいつ結構向こう見ずなとこあって。最近それが顕著といいますか…」

「成程、ゆりあの性格上自分より年下の子を巻き込むのは本意じゃないということかな」

「俺のことも巻き込んでほしくないんですけどね」


溜息をつきながら引きつった笑みを浮かべる柊一に、馨はクスリと微笑んで前方のゆりあの背中を見つめ、立ち止まった。

柊一もつられて立ち止まり、「どうしました」と尋ねると、馨はシッと唇の前に人差し指を差し出した。


「あっちの棟に行くみたいだよ。扉の開閉音で気付かれるかもしれないから、ここからは少しゆっくりめに追いかけよう」

「は、はい」


馨の言う通り、廊下の先に木の扉があり、その先の渡り廊下から別棟に繋がっているようだった。浩二は慣れた手つきでその扉を開け、渡り廊下をゆりあと共に歩いていく。


追いかける速度を少し落として二人に気が付かれないように足音を殺しながら、馨は柊一の横顔をちらりと見上げた。


「柘植さん、さっきの話だけれど」

「え、ああ、はい?」

「ゆりあが元々そういう性格だったとして、僕がそれを知らなかったということは、彼女は長い間それを殺して生きてきたんだろうね」


その言葉に柊一はピクリと眉尻を上げ、「そうでしょうね」と答え、馨の目をじっと見つめた。


「…まあ、名家の長女なんて誰しも少なからず自分を押さえつけないとやっていけないでしょう。三条様然り」


ぽつりと呟いた柊一に視線だけ向けられ、少し目を丸くした馨は自嘲気味に笑う。


「…あの場に柘植さんがいたのは想定外だったよ。秘密にしておいてくれるかい、例えあなたが何をどう察していたとしても」

「…俺の考えはただのこじつけですし、あなたに真偽を確認しないままでいれば単なる俺の想像で終わる話です。秘密も何も、誰かに話すようなことじゃないですよ」

「あはは、あなたはいい人だね。ゆりあが惚れるわけだ」


そう言って笑い出した馨に、柊一はほんのり顔を赤くして視線を逸らし、「そんなんじゃないですよ」とぶっきらぼうに放った。


「惚れた腫れたじゃないんです。そもそもあいつは子供すぎて、そんな感情を抱くに至ってない。今はただ恋愛に憧れていて、その相手にちょうどいいのが俺だっただけですよ」

「…ふうん、僕にはそれだけには見えないけれど」


言いつつ馨が渡り廊下に繋がる扉をそっと開く。音を立てないようにゆっくり閉めて、先を行くゆりあたちを追いかける。


「藤原様のお屋敷に別棟なんてあったんですね」

「ああ、確か20年くらい前に増築したって聞いたけど。おじいさまの気まぐれだったのかなんなのか、今はほとんど使われてないみたいだけどね」

「そんなところに何で…」


じぃ、と目を細めて柊一が浩二の背中を睨みつける。

馨はその顔の険しさに、腹を空かせた虎ですらここまでの恐ろしい顔はしまいと苦笑した。






一方でゆりあは、段々とパーティー会場の喧騒が聞こえなくなるにつれ、不安からか早くなる鼓動を抑えるのに必死になっていた。


(勢いでこんなことになってしまったけれど、この後どうしようかなんて考えてなかったわ…女好きなら二人きりになれば何かボロを出してくれると思ったけれど…)


ちろりと浩二を見上げると、浩二もこちらを見ていたのか視線が絡み合い、ふわりと微笑まれた。

爽やかな青年の柔らかい笑顔を見れば少しくらいときめいてもいいものだが、ゆりあはなぜかぞくりと底冷えするような感覚を覚えた。嫌な汗がじっとりと背中に滲む。


(そ、そもそも柊一も馨も二人でばっかり話して、私を置き去りにするからこんなことになったのよ…)


思い出すのは二人のスムーズな会話。どことなくお互いに生き生きとしていたように見える。

そう考えると、世間知らずで少女趣味の自分と比べ、社会情勢に詳しく医学にも興味があって博識な馨は、年上で世の中の酸いも甘いも嚙み分けて生きてきた柊一にとって良い話し相手なのではないだろうか。

柊一はいつも会話のレベルを自分に合わせてくれているのではないか、とゆりあは急に不安になった。


(だいいち、柊一も柊一だわ。パーティーとはいえ、私はデートとして誘ったのよ。パートナーの私より馨とばっかり話すなんて!)


そう考えると急にムカムカしてきた。今すぐに地団駄を踏みたい気持ちをぐっとこらえて、隣にいる男の正体をどう暴こうか考えることに意識を向ける。


(この人、一体どこまで連れて行くつもりなのかしら。そもそもこの別棟、もうずっと使われてないんじゃ…?)


不思議がってゆりあがきょろきょろとあたりを見回すと、浩二がそれに気が付いて「気になりますか」と言った。


「え?あ、ええ、こちらの棟には来たことがなかったものですから」

「長い間使われていなかったそうですから。僕が雛子さんと正式に結婚したら、夫婦でこの棟に住まえとおじいさまがおっしゃってくださって。今はまだ僕だけが引っ越してきた状態ですけどね。」

「まあ、こんな大きな建物、二人じゃ持て余してしまうんじゃありませんか?」

「ええ、少し寂しいでしょうね。早く僕らの家族が増えるといいんですが」


そう言った浩二の頬は桃色になっており、恍惚とした目が余計にゆりあの恐怖を煽った。

まだ16の雛子を相手にして、もう子作りを考えているのだ。


「さ、着きましたよ。僕の部屋で申し訳ございませんが、僕の立場で自由に使えるのはここだけなもので」


浩二は古い木の扉をギッと開けて、中に入るよう促した。

ゆりあは思わず入り口付近で立ち止まる。男性の部屋に軽々しく入ってはいけません、と美子から厳しく言いつけられていたのもあるが、何よりゆりあの本能が警鐘を鳴らしていた。

この部屋に入ったら何をされるかわからない。


「あの、でも…」

「大丈夫ですよ、簡易キッチンが中にあるので、すぐにお水をお出ししますね」


背中に手を回され、少しだけ押されるようにして部屋の中に入る。

部屋の中は案外普通、といった感じだが、キングサイズのベッドの存在感がやたら大きく、そこから感じる威圧感がなんともいえない。

二人掛けのソファとローテーブルがあり、浩二が言った通り部屋の奥の通路から簡易キッチンに繋がっているようだった。


ゆりあはとりあえずといった感じでソファに腰かける。


浩二はにっこりと笑みを浮かべて「ちょっと待っててくださいね」と言ってキッチンへ消えた。


「あ、あの、お水くらいでしたら、自分で」

「いいんですよ、休んでいてください。酒酔いを甘く見てはいけません」


そう言われ、ゆりあはこれ以上食い下がると怪しまれるかとふんで大人しくソファに背を預けた。

少しして浩二がコップに入った水と、何かの錠剤を持って戻ってきた。


「あ、ありがとうございます。あの、それは?」

「うちの会社で作った酔い覚ましの薬です。すぐに楽になりますよ」

「まあ、ご親切に…」


(絶対に怪しい薬じゃないの!こんなの飲めるわけないわよ!)


ひくりと口の端を引きつらせながら錠剤を受け取り、じっとそれとにらめっこをする。

浩二はゆりあの様子を見て「大丈夫ですよ。変な薬じゃないですから」と言って苦笑いをした。


(これは、…飲むまで見てるつもりね)


仕方なくゆりあは錠剤を手のひらに乗せ、口を手で覆うようにして薬を飲むふりをし、指の間にその小さな錠剤を挟んで隠しながら拳を握り、反対の手で素早くコップを取って水を口に含んだ。


水自体は変な味がしないので、何か細工をされたということはなさそうだ。


「ありがとうございます…」

「いいえ。すぐに効いてくると思いますから、少し横になりましょう。男のベッドで申し訳ないんですが…」

「え、いえ、そこまでしていただかなくても」

「どうぞ安静にしていてください。その薬、副作用で眠くなってしまうんですよ。僕はすぐに出て行きますし、雛子さんには僕からお話ししておきますから」

「あっ、えっ、ちょっと!?」


浩二はそう言ってゆりあの手を取ると、半ば強引に立ち上がらせてベッドサイドまで連れて行き、ゆりあをベッドに座らせた。


(どうしよう、どうしよう、すっかり相手のペースだわ。この薬が酔い覚ましの薬なんかじゃないことは確かだけれど、今ここでベッドになんか寝たら…)


心臓の跳ねる音が思考の邪魔をする。

尻がベッドに沈む感覚が気持ち悪い。

視界が狭くなってきて、目の前の男に怪しまれないように笑みを浮かべるのが精一杯だ。


(でも、でも、決定的な証拠が必要だって馨も柊一も言ってたし。……私にもできることがあるわ!)


覚悟を決めるように目を瞑って、「お言葉に甘えて」と言ってハイヒールを脱いでベッドに横になった。


「では僕は会場に戻りますので、ごゆっくりお休みください」

「え、ええ…」


そう言って浩二は出て行った。

その背中をベッドの上から見送って、ゆりあはハア、と深く溜息をついた。


(なあんだ、何もされないじゃない…作戦失敗だわ…






浩二が出て行ってから約十分後。

ゆりあは下手に出て行くこともできず、ベッドの上で蹲ってどうしようかとぐるぐる考えを巡らせていた。


そうしているうちに廊下からぎぃぎぃと足音が聞こえ、ハッとして布団の中に潜り込む。


扉が軋む音がして、誰かが部屋に入ってきたことがわかった。

こつ、こつ、と革靴の音がいやに響く。


「よかった、よく眠ってる」


浩二の声だった。

ゆりあはぎゅっと目を瞑って眠っているふりをし、駆け足になる呼吸を布団に埋めて押し殺した。


「やっぱり幼い女はいいよなあ、騙されやすくて警戒心が薄くて」


パサリ、と掛け布団を捲られる感覚がした。素肌が曝け出されてひやりとする。


ぎし、と自分の両脇のシーツが沈む。


覆いかぶさられている、とわかった時には、ドッと冷たい汗が噴き出した。


ヒュッとか細い息が喉を行き来する。


(どうしよう、どうしよう…!)


飛び起きて叫んでしまえばいいということはわかっている。


だけれど声が出なかった。恐怖は声帯を縮み上がらせてしまうのだろうか。




———スルリ。




男の手が、ゆりあのドレスの裾の下へと潜り込んだ。



「ひ、」


ゆりあが息を吐くような小さな悲鳴を上げた、その瞬間。



———ガシャアァァァァンッ!!



「キャァ!!!」

「なっ…」




庭に面している窓のひとつが大きな音を立てて割れた。



浩二がベッドから飛び退き、「誰だ!!」と叫ぶと、割れた窓の向こうからゆらりと人影が現れる。



ポタリ、ポタリ。



手の甲から赤い雫を滴らせ、窓を割った大きな石を部屋の中に投げ捨てたその人物は、腹の底から唸るような声を出して「ゆりあァ…」と呟いた。


それは呪詛にも思えるような、強い怒りを含んだ音。

ゆりあは体温が一気に下がるような感覚がして、瞬発的に「ごめんなさい!」と叫んだ。



「ゆりあテメェ…旦那様にチクられる覚悟はできてんだろうなァ…!」



現れたのはすっかりタキシードをよれよれにした柊一だった。

額に青筋を浮かべてずかずかとベッドに近寄り、呆然としたままの浩二に肩をぶつけて「退け!!」と怒鳴る。

浩二はそのままよろけて背後のソファに転がり、柊一がゆりあを抱き上げるのを力なく見つめていた。


「しゅ、柊一!あの、私ね、二人の力になりたくて!」

「お前がそんな殊勝なタマかよ。大方放っておかれて拗ねただけだろうが。後先考えずに突っ走りやがって」


柊一のあまりの迫力に言い訳を並べようとするゆりあをピシャリと一蹴して、柊一は浩二をぎろりと睨みつけた。


「三元製薬のご子息は女性の寝込みを襲うのが趣味か?」

「な…!き、貴様誰だ!なんのつもりでこんなことを!」

「俺はこのクソガキのお守りでついてきただけの庭師だ。なんのつもりだァ?そりゃこっちの台詞だな」


柊一がそう吐き捨てると同時に、部屋の扉が勢いよく開いた。



「ゆりあ!」



部屋になだれ込むように駆けつけたのは、馨と彼女に連れてこられたらしい雛子、雛子の両親、そして祖父だった。

それを見た浩二の顔からサァッと血の気が引いていく。



「馨…それに雛子も…」

「大丈夫!?」

「ゆりあさんごめんなさい、私こんなことになるなんて…!」


柊一に抱えられたゆりあの元に馨と雛子が駆け寄った。馨はゆりあの顔色や体温を確かめるように額を触り、雛子は震えながらゆりあの手を握った。


「だ、大丈夫よ!未遂だったし!」


ゆりあが笑ってそう答えると、背後から「そもそもその女が!」と叫ぶ声が聞こえた。

振り返ると恨めしそうにゆりあを見つめる浩二がいる。

雛子の両親に囲まれ、この騒ぎはどういうことだと詰め寄られているようだった。


「だ、騙されたんだ!寝たふりをして俺を誘って、はめたんだ!その女が!」


その言葉にゆりあはムッと眉を寄せ、ギャンと叫び返した。


「騙したのはそっちでしょう!?出て行くからゆっくり休めなんて言ったくせに!きっとこの薬だって酔い覚ましなんかじゃないんだわ!」


そう言ってゆりあはずっと握りしめていた拳をゆっくりと開き、浩二に渡された錠剤を見せつけた。

浩二はチッと舌打ちをし、「飲んだフリをしたんだな!」と怒鳴った。


フーッ、フーッ、と息を荒くして、今にもとびかかりそうな二人を周囲が押さえ込む。

柊一はやれやれと首を振った。



「御堂さん」



張りつめた空気の中、しわがれていながらも凛とした老人の声が響いた。



「すまないが、その薬をワシに預けてくれないかね」



杖をつきながら一歩ずつ確かな足取りでゆりあの元へ近付いてきたのは、雛子の祖父だった。

彼だけはひとりこの騒ぎの中で落ち着いており、何もかもわかっているような顔をしていた。

ゆりあは納得いかないようだったが、渋々薬を彼に手渡した。



「ありがとう。ここからは大人の仕事だ。雛子、御堂さんたちを家まで送って差し上げなさい。こんなことが起こったんだ、パーティーは中止にしてまた改めてやり直そう。いいね?雛子」

「は、はい…もちろんですわ、おじいさま…」



雛子はすぐに車の手配を頼みに部屋から出て行った。

ゆりあと柊一と馨も雛子の祖父に促され、部屋を後にした。



柊一に抱えられたまま振り返り、閉まる扉の隙間から雛子の祖父の顔をじっと見つめていたゆりあは、彼の皺のある口元がわずかに動いていることに気が付いた。



(……すまないって、言ってたみたいだった)










帰りの車の中でゆりあと柊一と馨、そして雛子はしんと黙り込んだままだった。



「……雛子」



沈黙を破ったのはゆりあだった。



「あなたの望み通り、婚約は破棄になると思うわ。あんな騒ぎになったんだもの」

「え、ええ、そうですね…ありがとうございます」

「…ただ、その…」


言いづらそうに口を噤むゆりあを見て、馨が横から「僕が言うね」と割って入った。


「つらいのはこれからだと思うよ。今回の婚約の裏に何があるのか、恐らく雛子のおじいさまが関わってくると思う」

「おじいさまが…?」

「あまり驚いてなかっただろ。まるで浩二さんがこういう問題を起こすことは知ってたみたいに」


馨のその言葉に、雛子は目を見開いて傷付いたような顔をした。

当然だ。そんな男であることを知っていながら、実の孫娘の婿にあてがったのだから。およそ雛子の幸せを想ってのこととは考えられない。


雛子の顔を見て、馨は眉根を寄せてまた唇を一文字に結んだ。




重い重い沈黙が車内に立ち込め、気が付いた頃には御堂家に到着していた。






車から降りたゆりあと柊一は、家の中に入る気が起きず、正門の前に二人してしゃがみ込んだ。




「…柊一、怒ってる?」



ゆりあが不安そうにそう呟くと、柊一は溜息をついて「ああ」と答えた。



「すげえ怒ってる」

「…ごめんなさい」

「俺達がお前を追いかけてなかったら、お前あのまま犯されてるんだからな」

「…あの時どうして庭から来たの?」

「お前があの部屋に入ったのを見て、三条様と二手に分かれた方がいいって話になってな。扉と窓を両方塞げば逃げ道はなくなるだろ」

「…そう、馨と」


ゆりあはそのまま黙り込んでしまった。


柊一は怪訝そうに首を捻り、「ほら、そろそろ入るぞ」と言ってゆりあの手を引くと、ゆりあを抱き上げるようにして立ち上がった。


「もう抱っこしなくたって歩けるわ」

「何拗ねてんのお前」

「拗ねてない!」


ゆりあはムキャッと怒って柊一を睨みつける。柊一は呆れたように苦笑して、「悪かったよ」と言った。


「俺と三条様だけで話を進めてるのが嫌だったんだろ。悪かった」

「……なによ、違うわ、全然…そんなんじゃ…」


柊一の態度に怒気を抜かれたように、ゆりあはしおしおと下を向いて柊一の胸に頭を預けた。

そんなゆりあにクスリと笑って、すっかり月の昇った空を見上げ、柊一は「藤原様は大丈夫かね」と呟いた。






ゆりあは雛子の傷付いた表情を思い出し、「…明日、また雛子のおうちに行ってみるわ」とだけ答えた。

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