表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パーフェクト・デイ  作者: ミソラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/73

44

 翔の表情が少しぎゅっと苦しそうになったような気がしたが、すぐに弾かれたように噴き出した。

 

「ふっ、ははっ。確かに。俺はしつこいんだよね。うん、わかってた。」

 なにを言い出すのかと唖然としていると、翔が言葉を続けた。

「そうだよね……三年も。しつこいよね。いや、昔からしつこいか。」

 

 翔はふうっと息を吐きながら俯き、しばらく黙って地面を見つめた。そしてゆっくり顔を上げて優しい笑顔で私を見た。なんとなく……いつものじゃない笑顔で。

「蓮花、もしかして昨日の男のことが好き?」

「うぇ。いや、まだわからない。」

まだ(・・)……ね。もし、さ。あの男とうまくいかなかったら連絡してよ。話ぐらいなら聞くよ。」

 翔は少し天を仰いでからゆっくりと視線を下ろし、目を閉じた。

「うん、なんだかスッキリした。

 ……蓮花のお友達さん、これからも仲良くしてあげてね。」


 翔は二つに折った紙を、音葉が持っているエコバッグにするっと入れた。

「じゃあね。」


 にこっと笑って羽織ったリネンのシャツを軽やかに翻して手を振りながら去って行った。


「……かっこいい……。」

「は? はあ?」

「めちゃかっこいいね! 見た目もだけど中身も!」

「音葉?」

「あ、なに入れたんだろ。」

 エコバッグから紙を出して見ると、携帯番号が書いてあった。

「蓮花! 携帯番号から検索したらメッセージアプリもわかるよね! 登録しよ?」

「いやだし。それより音葉、彼氏いるでしょ。」

「だからもう枯れているんだって。柴崎さん、めっちゃかっこいい〜っ。」

「そ、それより買ってきたもの大丈夫かな。」

「保冷バッグに保冷剤入れてるし大丈夫よぉ。それよりさー。」


 急に舞い上がった蓮花に戸惑いながら、わいのわいのと話しながらマンションに戻った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ