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パーフェクト・デイ  作者: ミソラ


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23 あなたとわたし

 今日もいい天気。

 太陽の光が睡眠不足の目に突き刺さるようだ。


 オフィスの入る高層ビルの前に着いた時、樫井さんとばったり出くわした。

 距離は離れているが、その存在を認めた瞬間、湯気を出すほど顔が熱くなった。


 リヒャルト! って思ってしまったわ。いや、痛い痛い。


「お、お、おはようございます。早いですねっ。」

「お、おはよう。君も早いなっ。」

「受付ですのでっ。」

「俺も調べたいことがあってっ。」


 めちゃくちゃぎこちない。


 どうして樫井さんは赤くなっているのかしら。

 一緒にビルに入り、エレベーターを待つ。

「えーと、顔が赤いですが体調が悪いとか……?」

「いや、大丈夫。君も顔が赤いけど熱とか……?」

「だ、大丈夫です。今日ちょっと暑いからですかね。」


 エレベーターが着き、出勤してきた他の企業の人たちと共に乗り込む。

「……。」

「……。」

 お互い無言で樫井さんは「じゃあ」と言って二十三階で降りていった。

 私は二十五階で降りてやっと息を吐いた。


 なんで樫井さんを見て一昨日の夢を思い出しちゃったかなあ。


 リヒャルト!だって。うくくっ。


「なに一人で笑ってるの?」

「あ、おはようございます、畠中さん。ちょっと思い出し笑い、です。」

「なにを思い出したの?」

「ややこしいので話しません。」

「けち。」

 けちって……。

 

「そういえば篠原さんが畠中さんとランチしたいって言ってました。」

「あいつ……、結城を使い始めたわね。」

「最近帰りによくエレベーターホールで会いますよね? 畠中さんを待ってるんじゃないですか。一回ぐらいランチしたらいかがですか?」

「うるさいのよ。」


 始業準備をしている時、バッグにしまおうとしたスマホが震えたので見てみると樫井さんからメッセージが届いていた。


『時間が合えば、ご一緒に食事はどうですか。』


 どくんと痛いぐらい心臓が跳ねた。


 オショクジ……。え、休日? 仕事帰り?

 いや、休日ならデートになってしまう。だとしたら仕事帰りよね。


 返事しなくちゃね。あんまり遅くなると気にするよね……。でもまあ今日の仕事終わりでいいか。

 ……ちょっと考えすぎか。


 気がついたらなにを着て行こうとかなにを食べようとか、話題はなにを提供すべきかとか。色々シミュレーションしてしまう。

 どれだけ考えたって想定した通りに進んだことなんてないのに。

 

「どしたのー? 結城。」

「ひゃっ、えっ、いや、なんでも……なんでもないですよっ。」

「ふーん……?」


 うわ、めちゃくちゃびっくりした。

 ……あれ? でも私、楽しみにしている?

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