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パーフェクト・デイ  作者: ミソラ


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11/73

11 意識する

 週明け、畠中隊長から飲み会後の逃亡についてお叱りを受けた。幹事に黙って帰ったし。うん、私もあれはなかったなーと反省しています。

 

 意外だったのは、あの後樫井さんも帰ったということ。一番人気だったし帰る理由はなかったと思うのだけれど。

 あ、もしかして私のせいで気分悪くしてしまったとか。

 ……もしそうならやっぱり謝った方がいいかな。このままスルーして忘れてもらえないかな。

 

 あと気になるのは飲み会の夜を最後に『あの夢』を見なくなったこと。おかげで熟睡できて体調はいい。ただやっぱりなにかが引っかかっていてモヤモヤする。

 普段は夢なんてすぐに忘れてしまうのに、いつまでも脳裏にこびりついていて同時に樫井さんの顔がちらつく。


 手が空いた時にペラペラと社員ファイルを見る。樫井さん発見。今まで会議室使ったことなかったっけ? 私が休憩中の時だったとか。あー、でも夢を見る前なら意識しなかったかも。


 エレベーターホールに続く扉が開き、鈴野くんが入ってくる。

「すみません、あ、よかった。結城さんと畠中さん。おはようございます。」

「おはようございます、鈴野さん。珍しいですね。」

 社内だし受付という立場上、敬語で対応をする。

「うん、専務室のパソコンが固まったって連絡が来て。二十五階はあまり来ないから緊張して……。」

「ふふ、じゃあ役員室の受付に連絡を入れますね。」

 

 私が連絡をしている間、畠中さんが専務室の場所を教える。

「ありがとうございます。お二人と知り合いになっていてよかったです。……えーと、お昼ご飯、ご一緒にどうですか?」

「いいですよぉ。でも勤務中にそういうのはいけないんですよ、鈴野さん。」

 間髪入れず畠中さんが横から入って来た。

「いやあの、はい。すみません。……では後で。」

 鈴野くんはぺこぺこ頭を下げながらオフィスへ入っていった。


「うちの大事な結城と二人では行かせないわよ。」

「あははは、過保護ですよ、畠中さん。」


 その後のお昼ご飯、鈴野くんは私と畠中さんと音葉に囲まれて小さくなっていて気の毒だった。

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