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魔女の危機

作者: 枯井戸







マリ「……でないのよ、最近。」



藤「何が?便秘?」



もとこ「私も最近便秘気味なんだ~~…。」



マリ「違うわよ~~、()がでないのよ、()。」



もとこ「波?」



マリ「そう、波。」



藤「なに波って。」



マリ「波は波よ、バーンって。ほらドラ◯ンボールみたいなやつ。」



もとこ「え、マリちゃんそんなの出るの?!凄い!」



藤「出るわけないでしょそんなの、いつもの嘘よ。」



マリ「嘘じゃないわよ、出せるのアタシ。」



マリ「でも最近全然出なくなっちゃったのよ。これはれっきとした、魔女の危機よ~。」



もとこ「鉄分不足じゃない?魔力の吸収悪くなるし。」



藤「あんた火曜の魔術入門落としてたじゃない、波なんて出せるわけないでしょ。儀式のやりすぎでバカになったんじゃない?」



マリ「なに?魔研(魔術師研究会)のサバト馬鹿にしてんの?気持ちいいんだからアレ。」



藤「授業の合間の息抜きで単位落としてたどうすんのよ馬鹿ね。」



マリ「あぁ?」



もとこ「きっと!!波がでないのはストレスのせいだよ!気分転換に映画でも行かない!!?」



マリ「気分転換ならサバトで……」



もとこ「今日ウィッチデーだから!!行こうよ!」





    映画館ジャンヌダルク




藤「魔女三枚で」       ハイヨ->受付



マリ「アザーっズ!!!」



藤「割り勘よ。」



   ~~~~視聴~~~~



藤「なんでまた大学戻ってきてんのよ。」



マリ「映画がクソつまんなかったからこのまま帰るの嫌なのよ。」



藤「まぁ続編ありきの映画って怠慢よね」



もとこ「ごめんね……」



マリ「歩き回ったから喉乾いたわね……。」



もとこ「!、何か買って来るね!」



マリ「アタシ山羊血、ガムシロ2つね。」



もとこ「わかった!藤ちゃんも同じでいい?」



藤「え、えぇ、ありがとう。」



もとこ「行ってくる!」





藤「ねぇ、あんたいい加減あの子パシるのやめなさいよ。」



マリ「はぁ~~?今のはアイツが自分から行ったでしょ。」



藤「端から見りゃわかんないわよ。あんたみたいな馬鹿が学年首席をパシるんじゃないよ。」



マリ「……学力は関係ないでしょ。」



藤「あんた魔女検落ちたでしょ。」



マリ「!!!?!?」



藤「しかも4級。中学生レベルよ?フフ。」



マリ「やめろ……燃やすぞ。」



藤「あら、炎なんて出せたの?」



マリ「」ブチ



マリ「火は出せないわ。」



藤「残念ねw」



マリ「でも」



藤「?」



マリ「新しく覚えた魔法があるわ……。」



マリ「強制的に宿便までブチ撒けさせる強力なやつをね…」



藤「!!?!?!!!!!」



マリ「あんたは下利便撒き散らしてアタシに詫びるのよ!!!!!」グググググ



藤「やめてっ!!!」



マリ「ふん!」ポンッ!!!!



藤「……………?、何もないわ………?」



マリ「え?マジで?手応えはあったのに。」



マリ「あ、貧血……」フラッ



藤「ちょっと…大丈夫?馬鹿なことに魔力使うから。」



マリ「……情けないわ…、波も出ないし。」グスッ



藤「ハイハイ、波はいつか出るわよ。座ってなさい。」




~~~~~30分後~~~~~~~~



藤「もとこ遅くない?」



マリ「…………あぁ、帰ったんじゃない?」



藤「あの子が何も言わずに帰るわけないでしょ。」



マリ「あ、戻って来た。あれ?ジャージに着替えてる。」



藤「へんね、ちょっと泣いてない?」



もとこ「ごめんね!遅くなっちゃった!!!」ジャージ



藤「あんた……。」



もとこ「ちょっと用事忘れてて遅くなっちゃったんだ!!!!もう大丈夫!」



マリ「もとこ……。ごめんな……。」



もとこ「なんでマリちゃんが謝るの?」



マリ「いや、ごめん………。」




マリ「二人とも、今晩付き合ってちょうだい。」



藤「なにすんの?」



マリ「今日は満月。条件さえ整えば波を出せる気がするの。」



藤「まだ言ってる。」



もとこ「いいよ!ただ、一回家に荷物置いてきてからでいい?」



マリ「あぁ、じゃぁ9時に川原で」(せめてもの罪滅ぼしに…あんたに見せてやるよ…)





      ~~~夜~~~



       月   ◯




マリ「波ぁぁぁぁぁああ!!!!」



藤「ナニあれ?」



もとこ「ああしないと()がでないんだって」



藤「ドラゴ◯ボールみたいね。」



マリ「波あああああああああ!!!!!」



マリ「クソ!!!でねぇ!!!」



藤「諦めて帰りましょうよ。」



マリ「まだだ!!!」



もとこ「頑張れマリちゃん!!!」



藤「はぁ…、付き合いきれんから帰るわ。」スタスタ




     《《《ドォォォン》》》



藤「!!!??!??!」



もとこ「あ……あ……。」



マリ「出た……。」





月   ❨


    





             Fin




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― 新着の感想 ―
[良い点] 何だこれ?って思ってるうちに読み切ってしまった笑 何だか悔しいけど面白かったです。 星5つ入れときます。
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