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魔王は隠居をやめる  作者: 春アントール
序章
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隠居へ

「!?どういう意味ですか!?魔王様!?」


「僕はもう、魔王じゃないよ、これからはただの1魔族さ」


「ですが!王が居なくなったら私たちはどうすれば!?」


「……もう、僕の夢は叶ったんだ、その世界に僕はいらない、だから、君たちでまた決めてくれ、僕の意思を継いでくれる綺麗な心の人物を」


「……わかり……ました……」



「……さて、支度もできたし……去りますか……」


荷物をまとめ、アイテムボックスの中にねじ込み、城を出る


「……君たち……」


「魔王様、私たちはあなたについて行きますよ」


「俺もだ、俺はあんたについて行くって決めたから、だから魔族のあんたに手伝った……こいつと一緒に俺もついて行く」


「……ダメだって言っても聞いてくれなさそうだね」


「申し訳ございません、こればっかりは……曲げれません」


「俺もだな……足でまといにはならない……だから頼む……!」


「……わかったよ、そこまで、そこまで君たちが着いてきてくれるって言うなら……来てくれ」


「!はっ!どこまでも!」


「よくわかってるな!もちろんついて行く!」


「ま、魔王様!」


「……!君は」


「……本当に行ってしまうのですか?」


「……君が、魔王を本気でめざしているって言ってくれたから、僕も踏ん切りが着いた……ありがとう」


「……はい……わかりました!この魔界を!より良いものに!」


「うん、頼んだよ……」


「……はいっ!」


「いいのか?」


「あぁ、これでいいんだ」


「いや、そうじゃなくて、あの人の事だよ」


「……それは……良くないよ、でも、これでいいんだ」


「……魔王様、差し出がましいようですが……せめて一言、伝えてみては?」


「もう言ったよ、その結果が先月の大乱闘さ」


「……なるほど……魔王様があれほどまでに激しく喧嘩をしていたのはそういう理由ですか」


「まぁ、ね」


「……それで、本当にいいんですね?

彼女は私たちと違って寿命が無限ではありませんよ?」


「……いや、あいつは寿命なんてないよ

あいつは、時間じゃ殺せない」


僕が、唯一『あいつ』と形容する人物

そんな奴とも大した別れもなく、足早に城をあとにする。

時間じゃ殺せない

このセリフ何気に気に入っています

我ながらなかなか洒落た言葉だと思ってます

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