天野楽と京都旅行 ①
髪を切った俺は進藤と共に、
電車に乗って京都に向かっていた。
なぜ京都なのかは知らない。
ただ進藤が京都に行きたいって言てったから、俺が進藤の手を引っ張り京都行きの電車に乗り込んだだけだ。
俺は行きたがってたから連れて行ってやろうかと思っただけだ。ただそれだけだ。
だが、実は俺小学校の時は広島。
中学の時は奈良や京都などの修学旅行鉄板のとこに行ったことがないのだ。
もちろん広島も長崎も楽しかった。
広島で、初めて原爆資料館に行った時は俺失神したし、でもその後の広島焼きは美味しくいただいた。
長崎では食い歩きをした。
フルーツ大福、カステラその他ちゃんぽんなどを食べ腹一杯で帰ってきた記憶がある。
そして今日、学校一の美少女と京都にきた。
京都の街並みはまさしく和風。
いく先々に着物を着た人、外国人の観光客がおり俺は真新しい風景に心躍らせていた。
俺の京都イメージ=和風。和風=浴衣で結びついてるせいか、進藤の浴衣姿ばかり想像してしまう。
「天野君。せっかく京都にきたのですからお寺廻りしましょう。」
「ああ、」
そう言って進藤と俺は京都のお寺を見て回った。
清水寺、伏見稲荷大社、平等院、銀閣寺、金閣寺と今までは写真や映像で見たことあっても実際に見たことのなかったお寺を見て回るうちに、
すっかり夜になってしまっていた。
途中で迷子になったり、道草食っていたせいだろう。
俺は、スマホで電車の時間を確認するとその時間に新たに発車する電車は後2分で出発することがわかった。
「進藤、やばい。」
「何がやばいんですか?」
「終電逃した。」
「え?」
「だから終電逃した。」
「嘘ですよね?」
「マジ」
俺たちの上を最後の列車が通りゴトンゴトンと音を残し走り去っていく。
その音のおかげで進藤は思考を再開することができたようで、あたふたしている。
「マジってどうするんですか?! え?え?どうしよう。どうしよう。」
「とりあえず宿探そ。 時間経てば立つほど宿取れなくなるしな。」
「なんでそんな平静でいられるんですか?! 今日はもう家に戻れないんですよ!?」
「落ち着いてなんかいるか! お前みたいな可愛いこと2人きりってだけで緊張してるやつが、こんな状況で平静でいられるかっての!!」
俺は思っていたことを全て吐き出し、
少し冷静になる。すると公開告白のようなことをしていたことに気づき、俺はすぐに話題を変える。
「とりあえず、宿とろう。」
「そ、そうですね。ってどうやって宿取るつもりですか?!」
「後で考えよ。とりあえず片っ端から近くの宿に連絡しよ。」
俺たち2人は手分けして宿に連絡を取るがどこも満室。俺は最後の望みをかけ電話した宿はなんとか一部屋空いていたらしく泊まれるそうだ。
俺たちはその宿に向かい、宿に入る前に打ち合わせをする。
「進藤。お前俺より少しだけ背高いだろ?だからお前が俺のお姉ちゃんって設定で、そんで進藤は高校2年生。俺は、お前の弟って設定な。詳しいことは俺がやる。」
「え! ちょっと」
俺は進藤の手を握り宿へ入る。
「予約していた天野です。」
俺は高い裏声を出してそう言う。
「僕一人かな?大人がいないと部屋に入れないんだよ?」
「1人じゃないよ。お姉ちゃん連れてきたから。姉ちゃん高校生だからいいよね?」
「高校生かーじゃあちょっと待ってね。 はいどうぞ356号室ね。」
「ありがとうお姉さん!」
「これでミッション完了。」
「いや、あれ普通の人なら無理ですよ。あの受付の人が純粋な人だったから良かったものの疑い深い人なら絶対無理ですよ。」
「まぁ、結果オーライってことで。」
「あと、ひとつ聞きたいことがあるんですが。なんで鍵一つなんですか?」
「あ……………」
俺は指先で回していた鍵を地面に落とし、
鍵の音が鳴る。
その後には静かな静寂が訪れた。
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