天野楽とウォータースライダー
ウォータースライダーの待ち時間は2分ほどですぐに俺たちの順番は回ってきた。
「えっと彼氏さんか彼女さんどっちが前に行きますか?」
係員のお姉さんがこちらをみてそう尋ねてきた。
「か、彼女?! 違います違います。ただの友達ですよ。 なぁ進藤?」
「なんのことでしょう? 早くいきましょう。ら、らきゅ君。」
おいおいおい。まさか彼女のフリするんじゃあないだろうな。
「進藤。昨日水着のことでいじったのは悪かったから早く誤解といとこうぜ。」
「………」
進藤はニヤケ顔でこちらをみてくる。
誤解を解く気はないらしい。
「それでは、彼女さんか、彼氏さんどちらか前に行ってください。」
進藤はドヤ顔をしたまま前に座る。
俺は仕方なく思い後ろへ座る。
「それでは、彼氏さんは彼女さんの腰に手を回してください。」
「「はぁ?」」
「え?カップルですよね?カップル専用ウォータースライダーはこうするんですよ?さ、早く早く。」
俺はゆっくりと進藤の腰に手を回し掴む。
ボディラインがしっかりしてるせいで、こっちは緊張しまくりだ。
「それではいきますよ〜。3・2・1Go!!」
係員に押されてスタートしたウォータースライダーは早くもカーブゾーンに突入し、体制を崩しそうになる。
それのせいで思わず手に力が入ってしまった。
手に力が入った時、進藤が軽い叫びを上げて俺は恥ずかしくなり手を離してしまった。
手を離してしまった俺はボードから落ち、その身ひとつで水に流された。
突然手が離れたことに気がついた進藤は後ろで流れている俺を見てびっくりしたような表情をしてそのまま流れていく。
ウォータースライダーが終わった時、ボードから落ちている俺を見た係員が変な顔をしていたのを見て
俺はなんとも言えない気持ちになった。
七海と委員長もカップル版のやつに乗せられたらしいが委員長が前で七海が後ろに乗り滑ったらしい。
最初から俺たちもそうしとけばよかったのだが…
「えっと天野君、彼女のフリとかして困らせてごめんなさい。」
「いいけど、やりすぎたらああやって痛い目見るぞ。謝罪の気持ちは明日の買い物で表してくれ。俺からは以上」
「わかりました。楽しみにしててください。」
俺たちはその後は何事もなくプールを楽しんだ。
帰りの電車では俺以外のみんなが寝てしまい、
降りるべき駅で起こすことができず、その駅の3駅先でやっと起きた。
委員長の降りるべき駅はここだったらしく、委員長はそのまま家に帰った。
俺たちはわざわざ反対側のホームに行き、電車に揺られ家に帰った。
明日は、進藤との買い物だ。
早く寝て、早起きしないとな。
俺は、いつもよりはやい夜9時に寝ることにし明日に備えることとした。




