野室俊太とお兄さん♡
「ねえ! 次ウォータースライダー行かない?」
「お前良くあんなことあったのにそんなお気楽にできるよな。」
「そうですよ。野室君もまだ目を覚まさないんですよ。」
そうなのだ、委員長が気絶したまま動かない。
プールの係員の人によると気を失ってるだけらしいし、俺たちがなにをしても返事のないただのしかばねのようなのだ。
ならいっそこうしたら目覚めるかもしれない。
俺は手で水を救い少しずつ委員長にかける。
ある程度委員長が濡れたら準備は完了だ。
「お前らは静かに見守っててくれよ。」
俺は、七海と進藤にそう言って人混みの中へ走っていく。
◆
「それじゃお願いします」
「わかったわ♡ この私にま・か・せ・て♡」
そう人工呼吸だ。
溺れた人を助けなければならない風に演出をして、
このお兄さん♡に人工呼吸してもらう作戦だ。
そこのお兄さんが委員長に顔を近づけた瞬間委員長がピクって動いた気がするが見なかったことにしよう。
「んーーーーー♡」
あと、少し!頑張れお兄さん!
あと少し!あと少し!
「やめろーーー!!ん!!」
あっ。委員長はキスされるギリギリで目を覚まし起き上がった。
だが、起き上がった先にお兄さんの唇があったため、結局委員長と、お兄さんはキスをしてしまったのだ。
しかもふかーい、大人のキスを。
「きゃっ!」
「うっっっわ」
「あちゃーーー」
お兄さん♡とキスをしてしまった委員長はその場に膝の関節が無くなったかのように崩れてしまい、今度こそ意識が朦朧としているようだった。
「委員長、気を失ってるフリをして、あわよくば進藤さんに人工呼吸してもらおうという浅はかな考えは、俺の前では通用しないぞ。」
俺は委員長の耳元でそう言うと、
委員長は朦朧とした目でこちらをみてこう言った、
「それは悪かったが、俺の初めてのキスはあれだったんだぞ。 しかもディープキスだ!」
「自業自得」
「うわわわわわわわわわわわわーーーーーー!!!!」
委員長は、その場で頭を地面に埋めるかのような勢いで頭を下ろし、泣き叫ぶ。
その間にお兄さん♡にはお礼を言って元の場所に戻ってもらう。
さぁ、気を取り直してウォータースライダーだな。
「ウォータースライダー行くぞ〜」
「何でそんな平然としてるんですか!?」
「楽兄を気にしたら負け。」
「早くしないと置いていくぞ〜。」
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「みんなここ二人乗りなんだって。どんな風にわかれる?」
「普通に男女でわかればよくない?」
「それじゃ面白くないだろ」
そう言って話を進めているが、未だ委員長は放心状態で俺たちの後ろをついてくるだけの人形のようだ。
「なら男女分かれてジャンケンして勝ったもの同士、負けたもの同士でウォータースライダーな?」
俺の提案は可決され男女でジャンケンすることとなった。
「おい委員長、ジャンケンするぞ〜」
「ああ、」
「「最初はグージャンケンポン」」
俺が出したのはチョキ、委員長はグーを出し、
敗者が俺、勝者が委員長となった。
女子側を見るとそちらも勝敗が決まったようで、
進藤が敗者、七海が勝者になったらしい。
「天野君、早くいきましょう!」
そう言って進藤さんは俺の手を引っ張り、ウォータースライダーまで走っていった。
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