花の魔術師とウェポンマスター
家に帰ると俺はすぐさま《GATE》を被ってログインする。ノートの解読は時間がかかったがなんとかやり切ることに成功した。
視界が暗くなり、次に目を開けると昨日別れた大通りにいた。
すると目の前に緑の光が集まりイシュタルがログインしてきた。
「こんにちはイシュタル」
「えっ……天野君?じゃなかったローズ?」
「そうだけど?」
「早いね」
「そうだな。早く一緒に遊びたかったからかな」
「もう! 軽くそんなこと言わないでください」
「軽くないから! 本音だし。」
「本音だと、余計に立ち悪いです」
そんな話をしていると唐突に無機質な女の声が聞こえる。
《二日目のログイン確認。《才能の種》を使用できます》
これはどうやらシステムの声らしい。
「あっ《才能の種》開花できるって」
「話逸らさないでください。ってほんとですか?あっわたしにも通知が来ましたやっとですね。 一生開花しないかと思いました。」
「俺からやっていい?」
「いいですよ。」
俺はステータス画面を開き持ち物画面に移動する。
そして《才能の種》を選択し開花を選ぶ。
《才能の種を使用しますか?このアイテムは使用すると消滅します。 このアイテムは二度と獲得することができません。それでもよろしいでしょうか》
そしてその声が発せられた後俺の前に《YES•NO》
の文字が現れ俺はすぐさまYESを選択した。
すると昨日パーダが埋め込んだ心臓のあたりから金の光が溢れ出して俺の体を包み込んだ。
そしてその光は俺の体に吸い込まれるように消えてなくなった。
「私もやってみることにします」
イシュタルも同様に金の光が溢れ出して体を包み込んだ。そして俺と同様吸い込まれるように光が消えた。
俺たちは、互いにすぐステータス画面を開いた。
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名前:ローズ
種族:エンシェントエルフ
職業:花の魔術師 Lv0
筋力:8
防御:12
魔力:18
敏捷:9
幸運:10
【固有スキル】
『氷炎』
『植物魔法』
【装備】
頭:無し
体:無し
腕:無し
足:無し
右手:無し
左手:無し
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花の魔術師……弱そう。
確かこのゲーム転職は出来ないって説明書に書いてあったし、リセマラも脳ごとにパターン解析してらから無理。
オワタ。
「なぁ、イシュタルも敬語じゃなくていいいよ。しんどいでしょ?」
「私はもう、敬語に慣れてしまってですね。今から変えるほうがしんどいです。」
「そっか。ならいいや。そんでイシュタルはどんなステータス?」
「私ですか? 私はこんな感じです」
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名前:イシュタル
種族:天人
職業:ウェポンマスター Lv0
筋力:12
防御:8
魔力:6
敏捷:12
幸運:9
【固有スキル】
『ウェポンマスター』
【装備】
頭:無し
体:無し
腕:無し
足:無し
右手:無し
左手:無し
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「イシュタル強くない?ウェポンマスターってどんな武器でも使いこなすっていうあれでしょ?」
「ローズも花の魔術師ってなんなんですか? お花を使って攻撃でもするんですか?」
「知らない。絶対俺の弱いよな。だって花だよ。花。」
「と、とりあえずモンスター倒しにいきましょう。強さがわかるかもしれません」
「モンスター倒しに行くなら東の草原がいいと思う。スライムとかの雑魚モンスターしか出ないらしいし」
「そうですね。雑魚モンスターを倒してレベルアップしましょう! 何かスキルが手に入るかもしれません!」
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