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ウェポンマスターとフェイカー

「よし、行くよ。」


「わかりました。」


私の姿をしたローズの妹さんが横にいる。

なんだがもう一人の私ができたみたいでちょっと変な感じ。実際そうなんですけどね。


ローズ達が頑張って作った炎の花の床、氷の檻、ぬいぐるみ達のモナカへの攻撃、全てが私たちの攻撃のために作られたものだ。

絶対ここで仕留めなければならない。


私たちは駆け出し左右に分かれて両方から攻撃を始める。


「変幻の武器 槍」


「変幻の武器 ナックル」


後者がミナちゃんだ。

ミナちゃんがローズの妹さんだと知ったときは驚いたが、今一度見るとどことなく似ている気がする。


ミナちゃんはリアル譲りの身体能力、体の使い方を駆使して相手の攻撃をすらりさらりと躱しその間に何発もの拳を打ち込んでいる。


私は槍の特性を生かし、槍を使い攻撃をいなす。

そして持ち手の部分をぶつけたりして、棍棒のように扱っている。

だがこれは槍だ。先端に刃がついているのでもなかはどんどん切り傷を増やしている。


『ナンデオナジニンゲンガフタリイル! ホンモノハドッチダ!!!』


ある意味どっちも本物なんですが……


そう思っていると、もなかの体は膨張して始めた。

自爆か何かと思ったがそれは空から現れた白のぬいぐるみドラゴンによって阻止された。


膨張途中に攻撃をされ大きなダメージをくらったのか

もなかは、もがき苦しんでいた。


『ぐぁわあああああああああ』


『ユルサンゾムシケラガ!!!!!』


叫び声を上げたと思ったら、光と黒の霧がもなかを包みその光と霧はどんどん圧縮されていく。

ボールのような形態になった時、

ボールが風船のように割れて中から姿がまた変わった。もなかが出て来た。


相変わらずツノと羽はあるものの、

フォルムが完全に人になった。

さっきまでは人型であったとしてもモンスターであることは丸わかりのフォルムだったのが、今ではツノと羽を隠せばただのNPCと言われても納得するほどのフォルムだ。


「これって」


「第三形態的なやつだと思う。」


ミナちゃんもそう考えたらしい。

昔やってたゲームでは、ボスが第三形態などになる際は余裕がない場合が多かった。


多分それは今もである。


「ミナちゃん」


「分かってますよ。決めにいくんですよね?」


「はい。」


「なら、いきましょう!」


「千本桜」


「幻術 虚像」


私は残り少ない武器の耐久力を全て使い切る覚悟で、

千本桜を放つ。


ミナちゃんは虚像という幻術を自身にかけ、

自分の姿が何人にも見えるようにする。

その手には変幻の武器で姿を変えた武器が握られている。


私は自動で、ミナちゃんは手動で千本桜を放つようなことになっている。


『ぐぁわあああああああああ』


私の千本桜でもなかの体に穴を開けていく。

穴の開いたところからは緑の血が溢れ出て来ている。

そこへ100人のミナちゃんが武器を使いその体にさらにダメージを与えていく。


ミナちゃんの虚像が切れた後、私たちは急いで後ろに下がる。


十分離れた後、私たちの前から声がする。


「燃えろ!赤薔薇!!そして踊れ!!」


地面に咲いていた炎の花は一個のバラに変わり

花が散る。その花はもなかを囲み持続的なダメージを与えている。

そして声を出している人、ローズがトドメを指すための言葉を紡ぐ。


「炎よ。喝采を」


その瞬間炎の花は天に昇り、もなかの体を丸ごと浮かせる。

上に浮かぶもなかの体は炎にやかれ炭化し、再生することなく消えていく。


やがて炎の花びらも、氷の檻もなくなった後にそこに残っていたのは、

ライオンと、ゴリ澤、黒蒼だけだった。


その後に響くのはあのアナウンスだけだった。


《ユニーククエスト『明暗の半身』をクリアしました。》

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