花の魔術師と悪魔の始まり 序章
遅れてしまいすみませんでした。
完全に寝過ごしてました。
「スキル千本桜」
俺たちの周りにあった花が巻き上がり視界を埋め尽くす。花はすぐに消えたが周りは先ほどまでの花畑ではなく、あの石像たちのいた部屋だった。
石像たちは俺たちの姿を探しているようで、戦闘中に落ちた石をどかしたりしている。
「ミナ。大丈夫だよな。」
「うん。多分ね。」
なんとも曖昧な答えだ。
だが、一度も殺されずにダンジョンをクリアするにはこうするしかない。
「それじゃ、いくぞ!」
舞い散る桜を見た石像たちは立ち上がり俺たちの姿を探す。
俺たちを発見すると突撃しようとするがその前に俺たち二人は駆け出す。
「ミナ!」
「よし!行くよ!」
ミナと俺は石像が俺たに剣を抜く前に石像へ向かって駆け出し、勢いをつけたまま高く飛ぶ。
「ふん!!!」
固有スキルは失われてもステータスの能力値は残っている。
だから俺はミナを抱えて飛び、ミナを真っ直ぐ下に放り投げる。放り投げられたミナはスコップに足をかけ目を閉じて完全に重力に身を任せている。
どごん!と音が鳴りミナはスコップとともに石像を貫通した。
だがスコップは壊れて残る武器は俺の黒鉄の杖だけになってしまった。
想定外だ。こんなんで耐久値が大きく減るなんか知らなかった。
「楽兄。これって……」
「ま、まあ想定内だ。俺に任せておけ」
仲間が倒された音を聞いた石像たちは、目の前からさっきのように迫ってくる。これはマズイと、思ったが俺は目の前に転がる石像の使っていた大きな剣を手に取る。
能力値のおかげでなんとか両手で持てるこの剣を俺は遠心力をつけるため回転をし始める。
ミナは俺がやばいことを始めたのに気づき、俺の足元に来て縮まっている。
「1、2、3、4、5、6、7、8」
どんどんと数を重ねていくたびに俺の頭と足はいうことを聞かなく始めてきた。
「う、腕が死ぬ。」
「え?!嘘でしょ!?ここで?」
「足もやべー」
「ちょっと。しっかりしてよ楽兄。」
そんなこと言われても、平衡感覚は今までにないぐらい狂ってるし、腕に力も入らない。
「も、もう無理」
20を超えて30に到達する前に剣を離してしまう。
離してしまった剣は回転しながら迫ってきていた石像の足を粉砕し奥に偉そうに王様っぽい石像の首を破壊してしまう。
「あっ。」
「え?」
《ユニーククエスト 影の円卓騎士をクリアしました。》
《ダンジョン 影山をクリアしました。》
《ユニーククエストクリア報酬 ローズに『影の種』をインベントリに転送。ミナにスキル『幻影』を付与します。》
《ダンジョンクリア報酬 ローズに『幻影の杖』ミナに『幻影のマント』をインベントリに転送します》
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・幻影の杖
この武器は神話の時代から存在する杖。
だが歴史の隅に追いやられ忘れ去られた武器でもある。杖自体にスキルがついている大変珍しいもの。
破壊されると力を増して復元する。
『影の抽出』
『影の保管』
筋力:+?
魔力:+?
幸運:+?
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・幻影のマント
このマントは装着者以外の姿を自由に変えられる防具。隠密性にも優れ防御力も高い。
破壊されると力を増して復元する。
筋力:+?
防御:+?
幸運:+?
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「楽兄。これで終わり?」
「ああ、そのはずだ。」
あれだけ苦戦してたのにあんなので死ぬとは……
なんとも呆気ない終わり方に俺とミナも唖然としていた。が、装備面はだいぶと潤った。
まず、俺の新武器『幻影の杖』だが、杖自体のスキル『影の抽出』これは相手の影を奪い自分の兵士として戦わせることができるスキルだそうだ。
『影の保管』これは影の抽出で得た影を保管できる影専用のアイテムストレージといったところだ。
マジ神ってるり
俺はステータスを開くがまだ、固有スキルが使えない。他に何かあるのだろうか。
だがダンジョンは攻略できたとあった。
だとすれば別の仕様なのかもしれない。
王様らしき石像が座っていた椅子の周りに青い転移陣が展開される。
「やっぱ終わりらしい。終わったらスキルのこと運営に聞いてみるか。」
「そうしよ。私早く夜ご飯食べた〜い。」
そう言って俺たちは転移陣の上にのる。
転移された先で俺たちが見たのは星が煌めく空と、
俺と同じくイベント一位のプレイヤーイシュタル。とシュート、アイカ、オキタ。この四人を見て、俺はみんなに呼びかける。
「お〜い。イシュタル! シュート! オキタ! アイカ」
「ローズか?!」
「お兄ちゃんだ。」
「ローズさんと誰?」
「ローズ!?」
そして、俺たちの奇跡的な再開。とはいかず代わりに最後の悪夢が始まりを告げる。
《ユニーククエストのダブルクリアにより、ユニーククエスト『明暗の半身』を開始します》
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