天野楽と天野七海
「それじゃ7時ぐらいまで《Gift seed》しとくからじゃあね〜」
「…じゃあね」
そう言って七海は《GATE》と《Gift seed》を持って自室に入ってしまった。
俺もゲームがやりたいため、することをして、
《Gift seed》を起動する。
七海も《Gift seed》やり始めたなら俺がやっても文句はないよな。
◆
「う〜〜ん。久しぶりだな」
一日しなかっただけで一週間してなかったような気持ちになる。
これがゲーム依存というやつなのか………
恐ろしい。
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名前:ローズ
種族:エンシェントエルフ
職業:花の魔術師 Lv 40
筋力:46+2
防御:68+5
魔力:85+10+10
敏捷:65+5
幸運:55+5+3
【固有スキル】
『氷炎』
『植物魔法』
【スキル】
『千本桜』
【装備】
頭:無し
体:無し
腕:無し
足:無し
右手:黒鉄の杖
左手:黒鉄の浮遊玉
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結局浮遊玉は使わなかったな……
でも、次からはイシュタルを頼るわけにもいかないから、もうそろそろ装備でも揃えた方がいいのかもしれない。
「楽兄。」
「えっ!?」
ゲームでは呼ばれないはずの俺の名前が呼ばれた。
しかも聴き慣れたこの声。七海だ。
「何驚いてんの?」
「お前七海だよな。」
俺と同じ金髪で目を水色にしてる。
現実の七海と違うのは髪型ぐらいだ。
髪型はショートボムだ。現実の七海はウェーブのかかったロングなのだから、雰囲気が全く違う。
「そうだけど。逆に聞くけど誰だと思ったの?」
「七海だけど、現実と雰囲気があまりにも違いすぎて…そんでお前、ここで何してんの?」
「何してるってレベル上げに決まってんじゃん。」
「そりゃそうだよな……ここのフィールドでレベル上げ以外考えられないよな。 そんじゃ俺はこれで」
面倒なことになる前に早く逃げよう。
七海は俺にいろんなことをすぐに押し付ける。
今までも友達と遊ぶからって俺に学校の掃除当番を押し付けたり、
ここは逃げに回った方がいいだろう。
「楽兄? 手伝ってくれるよね?」
あ〜こりゃ詰んだ。
七海に捕まったらもう終わりだ。
こいつの納得いく結果が得られるまで俺は解放されないだろう。外見は少し違うがやはり中身は変わってないようだ。
「手伝うって何を」
「ダンジョン行くからついてきて。」
ダンジョン。それはゲーム内の地上に生成された迷宮。
地上だけでなく海や、森にもありその数は確認されてるものだけでも100を超える。
噂だが、空に『天空城』地底に『古代遺跡』と呼ばれるダンジョンがあるとか……
「俺ダンジョン行ったことないぞ?」
「はあ? イベント一位のプレイヤーがダンジョン行ったことない〜〜?!」
「ああ、なんか悪いか?」
別にダンジョンに潜ってないことが悪いなんてことないだろう。
「悪くはないけどさ。 他のプレイヤーはダンジョンとかで装備集めたりしてイベントに臨んだのに…なんで楽兄はそんなので一位になってんのよ」
「すまんな、無知で。」
「本当イベントに参加した全プレイヤーに心からの謝罪して、早くダンジョンに行こ。」
くそ! うまく話を逸らせたと思ったのに………
はあ。結局ダンジョンに潜らないといけないのか……
「行くダンジョンは決めてるのか?」
「どうせ行くなら誰も見つけたことのないとこがいい。」
「無茶いうなよ。 そう簡単に見つかるわけないだろ」
「気合で探そ」
「気合で見つかったら誰も新しいダンジョン見つけるのに苦労しないぞ。」
新しくダンジョンを見つけるのは現在不可能とされている。理由は独自のワールドマップを作っているグループ、《マップマッパ》がその全てを見つけたとされているからだ。
《マップマッパ》は噂の『天空城』『古代遺跡』は見つけてないものの凄腕の探検者だ。
「大丈夫。私の固有スキル『発掘師』でどうにかなる。」
「は、『発掘師』?」
「うん。発掘、掘り起こすこととかで、それがなんなのか知ることができるスキル。これ使ったら楽でしょ?」
「確かに楽だが、そんなのいつ見つけた?あとなんでお前一人で行かないんだ?」
「見つけたのは昨日だし……戦闘系の固有スキルじゃないからに決まってんじゃん。」
安心した。俺が妹に戦闘面で越されることはないだろう。
「目指すは、影山〜!!」
「か、影山?誰だそれ?! 地名か?!」




